教育の原点に立ち返り、社会変革のあり様を見つめて、新教育理念を策定。
学校法人常磐大学は、1909年に開学した私塾を前身とします。 それは、教育の機会にめぐまれなかった当時の女性に学びあう場を提供し、裁縫技能を授けて自立の道を開く、女性のための私塾でした。 2009年で開学100周年。幼稚園、中等教育学校、高等学校、短期大学、大学、大学院を擁するまでに発展した今日においても、開学当時に創立者が掲げた自立は、すべての教育機関が大切にする信念です。
開学100周年を迎えた今、学校法人常磐大学は、改めて「自立した個の確立と豊かな創造力、真摯な学びを実現し、世界的視野と地域の一員としての自覚を持ち、新しい時代に貢献する」教育に努めることを表明します。また、目指す教育の実践に向けた教育理念を法人を貫くミッションとして揚げ、2世紀目の第一歩を踏み出します。
世界的視野で考え、行動できる人間を育てる。
学校法人常磐大学理事長 諸澤英道
今日の学校は、意欲を導き出し、喜びを与える場所になっているでしょうか。増え続ける不登校や長期欠席の話題に心を痛めます。子どもたちが学びから逃走しているとするなら、学校はもはや、教育の場ではありません。
学校法人常磐大学は、開学100周年を節目に、法人全体を貫く教育理念を掲げます。それは、受験勉強に象徴される知識偏重教育ではなし得ない、「考える力」の育成に重きを置いた理念であり、未来に生きる人の「自立」を支えるという、教育本来の役割を全うするための、教育現場の課題です。
その達成には、長期的な取り組みが必要なのはいうまでもありません。また「覚える」ではなく「考える」力を育成するには、学ぶ者の好奇心を揺さぶり続ける必要もあるでしょう。カリキュラム上の工夫や、一定の理念のもとの一貫教育も可能な私学の強みを生かし、改革をおそれず、理想の教育を追求してまいります。
新教育理念策定の背景
本学の教育理念「自立」「創造」「真摯」は、建学からの100年の間、激動の歴史の中で生き続け、本学の教育を支えて来ました。100周年というマイルストンを迎えて、更なる100年へと将来を展望したとき、本学が暖め育んできたこの言葉を改めて意味づけることの大切さを実感します。今、情報の共有は地球規模で瞬時に可能となり、私たちは急速なテンポで躍動する社会を肌で感じる時代のただ中にあります。このような時代にあっては、常に世界に目を向けて世界的視野で考え行動する人間でなければなりません。
それは、自分を含めた自分の身の回りに起きる出来事も、常に世界の中の一部であることを忘れず、広い視野の中に位置づけて考え、行動することです。そのためには、どのような状況にあっても自信を失うことなく自分自身をしっかり保ち(自立)、自らを向上させていくひたむきさを持ち(真摯)、自分の手で未来を創り出していける力(創造)のある個人へと発展していくことが大切です。本学では、この理念を強化し、さらに長期的展望の中で機能しうる形に具現化した新しい理念(ミッション)を策定しました。


「自立を確立する「智」の教育を推進する。」
学ぶことは、すなわち知識の量を増やすことではなく、真理に近づくための「智」を身につけることであります。このような考えから、本学では、自ら考え、判断し、行動するための「智」を学ぶことを教育の第一目標とします。この新教育理念を具現化し、より充実した教育を提供するために、2009年に教育実践研究所を開設しました。

「豊かな創造性と真摯な学びの教育を推進する。」
グローバル化と情報化の弊害のひとつとして、知識や情報が偏重され、その真価が問われることがないという問題があります。本学では、学ぶことの基本である「真理に対して真面目に向かい合う姿勢(真摯)」と「知識や情報を発展させる能力(創造)」を育てることに力を入れてまいります。

「グローカル・コモンズの構築を行う。」
2008年に設立した地域連携センターがプラットホームとなって、知的財産の社会還元に取り組み、学び合い教え合う産官学民による連携と協働をさらに推進してまいります。また、国際性と地域性の共存に寄与するために、その拠点(コモンズ)としての役割を担います。

「公益事業としての学校教育を支える経営基盤を整備する。」
学校は、国公立・私立を問わず公益事業であり、社会貢献であるとの考えに基づき、その経営モデルをNPO法人に求め、非営利をモットーとする教育活動の可能性を追求してまいります。また、教育の質の向上にもつながる研究活動の活性化を図り、研究教育資金の調達に向けた学内組織の改善に取り組みます。



















