SONY CLIE T600 and au C413S


2002/4/28 BluetoothとすばらしいPalm互換機

今回のお目当はBluetoothときちんとした漢字表示であった。結論を述べるとこのいずれにも満足している。CLIEシリーズは三代目になってやっと満足できるものになってきた。きちんと漢字表示できるpalmtopのサイズを守ったすばらしいPalm互換機である。

Palm M505ではPHSカード(C@rd H" petit)とアダプターを使っていた。これはこれで重宝したのであるが、カードアダプターは単4電池二本必要ということもあって、合計すると300グラム近いものになっていた。

小型機器の通信規格としてBluetoothが提案されてからかなり時間がたつ。このところ、やっとカードが出始めた。Palm用も発売予定になっているが、Bluetooth付きの携帯(au C413S)との「相性」を考えてソニーのCLIE T600に機種変更することにした(ソフマップトレードセンターでM505との差額は約2万円)。これを機に携帯もドコモからauに変更した。携帯電話はモデル末期らしく100円だった。同型の「グレイ」モデルは1円というところもあった。一方Bluetoothマイクロスティックカードは19500円で、普及戦略はちぐはぐしている印象だ。

ハードウエア
液晶はきれいで、明るい所でも、暗いところでも大丈夫である。ただしフォント、特にローマ字フォントの書体はもうすこしなんとかならないかと思う。「PowerFont」がハイレズ画面に対応すればフォントも選択できるようになるだろう。クレードルのデザインが優れていて小さくて軽量なのに安定している。

マイナス点としては、スタイラスの収納が緩いこと。はやくも一本おとしてしまった。また、カバーの固定方法にも改良の余地がある。「純正」カバーを買ったのだが、マイクロスティックやスタイラスを入れるポケットがないためにカード類の収納に困る。ポケットを付ける加工を近所の鞄修理屋さんに頼んだ。T600は手に引っかかりがない形状をしているので、ストラップをつけることができるものの、滑り止めを兼ねてかさばらないケースが必要だろう。

新しい折り畳み式のNシリーズも液晶画面が大きくて、細部にわたりデザインがほどこされ、見かけほどはかさばらず魅力的だが、あのサイズならいろいろと別の要求もでてくる。スマートフォンのような一体型はたしかに便利だが、大きさと待機時間の点で一般的には受け入れは難しいのではないか、と思う。結局、PDAと携帯電話はワイヤレスでセパレート、というところに落ちつくのではないかと考えるようになった。

メモリースティックのBluetoothカードは小さくて軽い。小さくて無くしてしまいそうである。上の写真の青いLEDが点灯しているのがBluetooth cardである。使いかってはワイヤレスならでは、でひじょうに満足している。C413SのBluetoothモードを常時待ち受けに設定できないようで、この点がちょっとマイナス。

SONY S413S
auのパケットワンの通信料金は1パケット(128バイト)あたり0.1円である。メール用途では費用は大したことはないと思われるが、Webサイトを見る用途では後が怖い。割り引き設定のオプションもあるが、定額サービスが始まればもっと便利に使えるようになるだろう。

ソフトウエア
まえまえからソニーの「インフォキャリー」に惹かれるものがあったのだが、このスクリーンであれば、PDAの本来のソフトばかりでなく、パソコン文書のビューアーとしての機能も実用的である。Documents to goというソフトが付属していてワードとエクセル文書の閲覧と編集も可能なのだが、単純にCLIEをプリンターにしてしまう「インフォキャリー」ユーティリティソフトがあれば便利ではないかと思う。Sonyのメモリースティック囲い込み戦略は愉快ではないが、クレードル経由でT600をメモリースティックカードリーダーにするソフト(MS Import)も付属しているのでファイル転送などでの不便はない。

なお、素のままではフォントの線が細くて読みにくいので、「イケてるハッカーさん」の「細字FIX」、おなじく「ンソ字FIX」は基本です。漢字を「予測」変換するPBInlineは非常に便利(しかもフリーソフト)。グラフティ入力には必須と思われる。メールは前から使っているPapi-Mail。予定表も前から使っているActionNamesを続けて使用。ハイレズ画面にも対応していて見違えるようである。

インストールして重宝してきたソフトは、BigClock(アラーム、タイマー) Abroad+J-Mate(各種通貨や単位の変換) MoonPhase(月齢表示) J-DOC(Docリーダー)AScal (単位変換)先日T氏より教えてもらったEB Player(電子ブックビューアー) CalcPalm(関数電卓)などがある。これらはいずれもフリーソフトというところがすばらしい(http://muchy.com/を参照してください)。

Tシリーズのサイズのままで、NRシリーズの液晶画面とBluetoothカード内蔵を次機種に期待している。


PCホビー目次へ戻る