IBM Wearable PC


IBMより「ウェアラブルPC」(身につけられるPC、常時携帯PC、装着型PC)というエポックメイキングなパーソナルコンピュータのプロトタイプが発表された。ハードウエアは現在のIBM PC AT互換機そのもので、新しいものではないのだが、注目すべきはそのサイズとディスプレイである。大きさはウオークマンサイズを目標にして設計され、実際にウオークマンと同じ程度の大きさで、胸ポケットにはいる。また、ディスプレイも超小型で液晶投影型である。Hewlett Packardの手のひらコンピュータ100/200LXはハードウエアとしては数世代前の「旧式」なものだったが、当時としては驚異的な小型化と長時間動作で、「パンツ」コンピュータという愛称がつけられた。品の良い名前ではないが、その由来は、「はいていなくても、生命に関わるわけではないが、はいていないと、おさまりが悪い」というもので、なんとなくパソコンの本質を言い当てていておもしろいネーミングだ。これがさらに進化したものだから、モバイルパソコンフリークにはほしくてたまらないものになることは確実である。

MMX P233, 64MB RAM, HDD 0.34GB, 80(W)*120(D)*26(H)mm, 299g

試作機のハードウエアは、ThinkPad560相当、投影型ディスプレイ(マイクロディスプレイ・ヘッドセット、320*240、モノクロ)動作時間は1.5-2時間程度。課題は多いものの、来年にも発売ということなので、これは楽しみである。


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