大学往来 

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2000/3/31(金)商標

「あすか」の空想ストーリーの予想は外れた。あしたはいよいよ最終回。あすかというお菓子はカラーバリエーションが増えてiMacの展開のようでもあるし、GAPのディスプレイのようでもある。ヤフーでみた夕刊フジによると「おかめまんじゅう」はNHKエンタープライズ?が登録商標を申請しているとのことだ。実際にこの商標で商品をだしたいという申し出もあるようだ。NHKは番組のイメージを保つために当分の間商標は解放しないという。民放ではこのようなビジネスをひそかにやっているのだろうか。

今日は昼食に近所のすしや(みこし)にいった。最近気がついたのだが、若い人がやっていてたべものやで大切な清潔感があるし、「いい仕事」していると思った。

たまたま、16号線沿いの野田市「コメスタ堂」に行ったという日記を読んだ。さんざんだったとのことだ。コメスタ(前はコメスタという店名だった)はもう7〜8年前になるだろうか、キッコーマンのパイロット店として開店したと聞いている。郊外のレストランとしてゆったりした雰囲気で、ピザを焼く窯も店の真ん中にあって、開店当時は非常に気にいていて、車で20分くらいということもあって、よく食べに行った。しかし、チーフのコックさんが営業方針を巡って経営者と対立して(あくまでもうわさです)やめてから、メニューの種類も減ってしまい(しかも気に入っていてよく注文していたものがなくなってしまった)その後はほとんど行っていないなあ。

柏では、ちょっとかわった「竹やぶ」というそばやがある。なかなか風流なのだがちょっとこだわりすぎというか店主の趣味の押しつけみたいに感じていたが、昨年花見の時に訪ねた時にはおかみさんのリーダーシップか、健全なメニューになったなあと感じた。ことしも近くの桜並木の花見をかねて行ってみるかなあ。柏では知味斎という中華料理店が人気があって、こちらは私がこちらに越してきてから15年ほどもたつが、安定して「いい仕事」を維持しているように感じている。

レストランや食べ物やというのは気に入っている店がやめてしまったりすると、商売はむずかしいものなのだなあと思う。


2000/3/29 品質管理二題

東京大学の学長の卒業祝辞(朝日新聞、青鉛筆)で「学士号の品質保証期間はせいぜい三年、ながくて五年」と述べられたそうだ(文脈不明)。

一昨日は我が家の冷蔵庫が故障してぜんぜん冷えなくなってしまった。冷凍庫の方は大丈夫だった。ちょうど五年目で、サーモスタットの取り替えで直った。コンプレッサーの保証期間は五年だったのだが、他の部品は保証が切れていたのと、出張修理ということで結構な修理費になった。

大学教育も品質管理にたとえられる部分もたしかにあるが、もうすこし良いたとえはないものだろうか。

ヤフーの教育関係ニュースで、大学と県立高校の教員相互派遣を実施することになったという記事があった。

「<教員相互派遣>鳥取大と県立高校で新年度から実施

、、、学力低下が問題視されている大学生に高校の教員が基礎学力のための補習を行い、大学教官は高校生に最新の研究成果を伝えて学習意欲をかき立てていくのが狙い。都道府県教委と大学との教員派遣協定は全国で初めて。[毎日新聞 03月29日]」

ということだが、なんかちょっと逆のような気もするが、大学教員が高校などで学問を語るのは良いことだと思う。


2000/3/27(月)「ケンカ」

「東大で上野千鶴子にケンカををまなぶ」遙洋子(はるかようこ、筑摩書房)を順不同でぱらぱら読む。東大と「上野先生」の関係というのも逆説的ではある。あのゼミの様子は、(たぶん)誇張があるにせよ、「学問のプロ」を育てるためにはあのような方法しかないのだろうかと思う。


2000/3/26(日)「論文の基礎作法」

ときどきすがる本。まえに紹介したことがある「科学英語論文の基礎作法」(M.J.カッツ、桜井邦朋(訳)、朝倉書店1989)。気が楽になる部分と気が重くなる部分と。この本は生物学関係の「英語論文の書き方」だが、日本語で書くばあいにも、当てはまると思う。章ごとに論文の各パートについて「書き方」が解説されている。ただし、「序論」と「タイトル」は章立ての順序で最後の方に置いてある。書く場合にはこのような順序をとると良いということだろう。個人によって書き方のスタイルは違うだろうし、実際には一応完成しても、全体的に見直すことが多いのだが。

「序論」と「考察(議論)」について一部紹介すると、

「序論」は以下のような内容を含むこと。

「考察(議論)」

最後の項目が難問だ。

新学期からの実験実習の「レポートの書き方」にこれを簡略化してとりいれてみるとよいかなあと思う。各質問に答えて、それを全体的にまとめる作業のトレーニングである。レポートの場合には各課題で理解すべき事項の確認項目を追加することが必要だ。このようなガイドをもっと細かくするとレポート作成アシスタントソフトができる?

でもこのようなものにすがらなければならないというのはどこか無理があるのかもしれない。


2000/3/25(土)CATV

N大のDさんから久しぶりにメールで、リプレイスしたネットワークシステムが不調でメールが使えない状態になってしまい、あらためてネットワークの便利さを実感しているということだ。大学などの組織においてもネットワークが停止してしまうと、それこそ組織運営にも支障がでてくるということだろう。

CATV(ケーブルテレビ:柏地区はタイタス)導入計画の「その後」のことも聞かれたのだが、自宅は集合住宅のため個別に契約することができないようで、CATVでのインターネット接続はあきらめざるを得なくなっている。タイタスは管理組合の方に「営業」をかけにきたりしていたのだが、データ通信サービスを利用するためにはいまの共同視聴システムとは別のケーブル配線が必要になるということで、現状の配線設備のままでは、テレビ配信と電話サービスまでということだ。たしかにこれでも電話代は格安になるのでメリットはあるのだが、肝心の回線速度は改善されないので魅力半減という所だ。集合住宅付近では「無線サービス」を始めてくれないものかと思う。

「すっぱいぶどう」になってしまうのだが、加入者が増えたばあいCATV会社はどの程度の設備増強に応じるのか、また、集合住宅の場合LAN形式で各戸パソコンがつながることになるのだが、セキュリティはどうなるのかが不安材料ではある。

ということで今は電話回線でいけそうなASDLやxSDLの定額制サービスの開始を期待しているのだが、柏地区ではいつになることやら。


2000/3/24(金)メール端末

先日ある会合で年輩のN先生にお会いしてパソコンや電子メールの話しになった。先生はパソコンなどを全く使わないのだが、先生の研究室でも連絡が電子メールになってきて、ちょっと困った状態になってきたと言われる。当然ワープロとかパソコンをお使いだと思っていたのでちょっとした驚きだった。それで、このような場合電子メールで一番使いやすいシステムはなんだろうと考えている。

メールだけならメール専用端末が便利だが、画面のサイズとキイボードがネックになりそうだ。N先生はキイボードが使えないとういうことで、「手書き入力」のザウルスMI-C1をためしてみた。たしかによく出来ているがやはり液晶画面のサイズと明るさが加齢眼には問題になりそうだった。「手書き入力」は予想外によくできていると感じたが、液晶画面上の操作ボタンの大きさが小さすぎる。モバイル機器はたしかに小さいことが重要な要素だが、もうすこし加齢による諸問題に配慮するべきだろうと思う。

いろいろ見たなかでは「ももんがああああ」のメール端末には携帯電話が内蔵されていて単体で利用できるというコンセプトは期待できそうだ(文字数制限、添付書類の条件などまだ調べていないのだが)これのもっと大きいサイズのものがあれば、年輩の方にも薦めることができるようになるかもしれない。

接続や設定など準備がいろいろ面倒で年輩の方には薦めにくいのだが、一番便利なのはやはりデスクトップまたはノートパソコンのメールということになってしまう。

(しかし漢字変換がのこる限りは長年手書きに慣れている人にはやはりネックになる。ザウルスの手書き入力は修正方法が洗練されれば、この障害をかなり除くことができそうだと感じた。ザウルスの手書き入力方式はタッチセンサーと組み合わせて、フロントエンドプロセッサーとして発売されないものだろうかと思った。いまは有望な技術が各社に分散していて消費者にとってはこまった状態だ。)

今は、N先生にメールを出すと学生が印刷して渡してくれるという状態らしい。かれらに聞きながらやればすぐに習熟できると思いますよ。いまのままで「問題ない」のであれば、使わないという選択もあると思うのだが、身のまわりの変化に圧迫感を受けておられる様子であった。


2000/3/23(木)「単価」

SPSSのセミナー広告のダイレクトメールによると「統計入門」は一日5時間の講義を二日間で、記述統計、確率分布の基礎、平均値の差の検定、分割表の検定、相関係数、単回帰までの内容。(受講料4万円、定員20名(電算実習なし)。今日来たダイレクトe-mailだと電算実習つきで5万円ということだ。人気のAMOS講習は一日で4万円)

ちょうど同じくらいの内容を学部では半期でやるので定期試験を除いて14コマ(80分単位)、電算実習が1/3程度あるので講義時間そのものはおよそ10コマだから「入門」ではちょうどよい進度かもしれない。こちらも恵まれた設備で電算実習付き。

(ちなみに大学での各講義の「単価」は、受講者から見た場合、いったいどのくらいに計算されているのだろう。単純計算だと総授業料÷124単位(卒業に必要な最低単位数)で授業料だけで考えると一単位あたりは、60〜80×4÷124で大体2〜2万5千円、大多数の科目は半期科目で2単位なので科目当たりにすると4〜5万円でSPSS講習とだいたい同じなのは偶然の一致?

ただし、実際には「助成金」や「実習費などの諸費用」があるし、通学や生活費まで考えると、単純計算というわけにはいかない。)

SPSSの講習は個別に分散分析入門1,2などトピック別に一日ないし二日のスケジュールで(主成分分析、共分散構造分析、官能評価データの解析など)いろいろある。

このような講習はどんな人が受講しているのだろうか。費用の面からいってやはり社会人がおおいのだろうか。この種の講習会は、統計数理研究所が開催するものもあり、私が学生のころは講習費もそれほど高くはなかったように記憶している。

大学で用意されている科目は社会人になってから必要性を痛感するものが意外に多いものなんですよ。


2000/3/22(水)「第二公用語」

「英語を第二公用語化に」という「作文」にたいする、桂敬一氏の意見を読む(朝日新聞3/22・論壇・「英語公用語化論に潜む誤解」)。桂氏によると「公用語」というのは、政府なり行政側が「国民に公平に行政サービスを提供するために、政府が使用を約束する言語」というのが本来の意味のようだ。したがって、第二公用語というような表現そのものがおかしいということだ。

私も「公用語」という言葉の意味を誤解していた。わたしは「公用語」という言葉を聞いて、すぐに「強制」されることを連想したのだった。つまり「英語の国語化」と受け止めたのである。それで、そんなアホなという気持ちになったのである。

それにしても「学識豊かな」作文をした人たちの真意は「公用語化」にあるのではなく「第二国語」化にあるのだろうか。あるいはもっと単純に英語とのバイリンガルだったらいろいろ便利だなあと、あこがれているだけかもしれない。しかしいくらなんでも「国語化」というわけにはいかない。それで、「公用語」という表現を意図的に選んだのか、または、勘違いなのか、実態はどちらなのだろうかと思った。

日本の行政が桂氏の言われる意味での多公用語制度を採用すれば、国際的地位は向上し、国際化を進める一歩になると思う。


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