卒業生のI君からの手紙です。文字のサイズと色の脚色は(私、ida)が無断でしました。相談や問い合わせがあるばあいにはメールでどうぞとのことです。アドレスについては私あてご連絡ください。(ida 2001/5/16)
こんにちは。

遅くなりましたが、受験の体験記が書きあがったのでお送りします。

半日記調?で書いてみました。

【初夏】

大学院に進むことを決めたのはこの時期になってから。学費のこともあるし、なかなか結論がでなかった。まあ、進学するのも無料じゃないからね。

就職にしても、進学にしてもそれなりの準備というものが必要なので、ほんとはもっと早く進路決定しなくてはいけなかった。

ちょっと出遅れた感じだ。

 

〜メモ〜

後で知ったことだが、経済的にツライ人には学費を免除してくれるという仏のような大学もあります。気になるアナタは今すぐ(大学に)お電話を。

【夏】

試験に向けて、英語の勉強開始。

私は最初、A大で内部進学を考えていたこともあって、内部の進学希望者4人で英語の勉強会をした。A大の試験は辞書持ちこみ可だったので、語彙の乏しさはさておいて、勉強会ではひたすら読解に慣れることが目標となった。ちなみに、勉強会ではn先生に教えてもらっていた。

勉強会をやると、他の人の実力もだいたいわかるので、他の人がズバ抜けてできるわけじゃないことが分かって安心する。とはいえ、はっきりいって英語力ゼロの私には英語が「壁」であることは変わらない。

〜メモ〜

心理系の人は入試が終わっても英語がつきまとってくるので、英語が出来ないと私みたいにヒーヒー言ってることになります・・・。

英語って大切ですね(爆)

 

【さらに夏】

テキを知るにはまず過去問から。というわけで、試験の過去問を集めることに。まず受験を予定していたA大の過去問から手に入れた。

続いて、この時点では受けるかどうか分からなかったB大、C大の過去問も入手してみた(C大は結局受験せず)。

過去問の配布状況は大学によって様々。

 

 A大:コピーOK

 B大:閲覧のみ(手書きなら写してよい)

 C大:過去問のコピーを配布している。

 

過去問を見比べてみると、けっこう問題に特徴がある。例えば英語では、題材の英文は難しいが問題は簡単な大学や、その逆の大学など。

専門では、最近の新聞記事を題材に心理学研究の計画を書かせるなんてものもあった。

 

〜メモ〜

過去問はそれぞれの大学に直接行ってもらってきます。

他の大学に行くことってあまりないから、けっこう新鮮だったな。とりわけC大のキャンパスがだだっ広いのは衝撃でした。構内をバスが走ってたりするし。

 

A大学試験(秋試験/October)】

とうとうこの日がやってきた。

A大学の院は秋と春に試験が行われる(院によっては春だけというところもある)。

試験前の待ち時間、なんだか気分がハイになってしまう。

自信の現れなどという頼もしいものではなく、結果はどうあれ試験の重圧から逃れられるという解放感からだったが。

 

1時間目、英語。

 

出題

題材は英語雑誌のコピー。

そこから短い和訳×2、400字程度で要約×1。

辞書の持ちこみ可。

問題を見たとたん、バケツで冷水をかけられた気分になる。B4サイズの長文だし、知らない単語ばっかり。おまけに隣の人はカリカリ音を立てながらものすごい早さで書き始めるし・・・。

ハイだった気分は何処へやら。

英文の大意はつかめたので要約はなんとか形になったものの、和訳はカラクリTVのような日本語に。

 

2時間目、専門。

出題

テーマが3つ出され、このうち1つを選んで論じる。どこの院でもほぼ出題されるのが「用語の説明をせよ」と「○○について論ぜよ」。そして、それプラスαというのがよくある問題構成

A大学では「○○について論ぜよ」のみだったので、一応無事に終えることができた。

この後、昼食を挟んで面接。

 

B大学試験(春試験/March)】

A大に受かってからしばらくは卒論の日々だった。これまでサボっていた分、そのツケ大きい。どうにかこうにか卒論を書き終えた後、B大も受験することに決めた。ちなみにB大の試験は春試験のみである。

試験まで、あと2ヶ月くらい。

 

B大の英語は辞書持ちこみ不可なので、今度は語彙も増やさないといけない。語彙は家にあった大学受験用の単語集で復習。しかし実際はほとんど新規学習に近かったかも(痛)

専門の試験勉強は、心理学の入門書と認知心理学の入門書を数冊読んだだけ。こんな感じでテスト当日を迎えたのでした。

 

1時間目、英語。

出題

題材は英語雑誌の切りぬき?×2

そこから短い和訳穴埋め内容の読み取りを数題ずつ。辞書は不可。

辞書は持ちこみ不可だったが、それほど難しい単語はなかった。辞書を引く必要がなくなったので、かえって訳に集中できて良かったかも。

 

2時間目、専門。

出題

基本的な心理用語の解説×5。

心理学の研究について論述×2。

B大の専門は例年、心理用語の解説問題と心理学の研究についての論述問題を数題ずつ選択して解答するというものだった。なので案外気を抜いていたのだが、これが甘かった。

答案を見ると、そこには「すべてに解答せよ」の文字が踊っていたのだった。その後、昼食を挟んで面接。

一つ印象に残ったのは、A大の時と同様、「試験のできはどうでしたか?」と聞かれたこと。どうやらこの質問はどこの大学でもとりあえず聞かれるようだ。

 

〜メモ〜

私が受けた専攻は学際系で、心理、英文、考古学、歴史などの人が受験できた。今年から臨床心理士の指定校でなくなったため試験倍率は低く、2倍くらいだった(受験者5、6人中、合格者3名だった)。合格した3人とも専門領域が全く違うので、実際に顔を合わせることはほとんどない。

なのでちょっと寂しいかも。

 

【受験が終わってから】

B大合格後、既に結果の出ていたA大の入学辞退をすることに。A大で担当教官になっていただく予定だった先生にそのことを話すと、「ぜんぜん気にしてないから。近いんだし遊びにこいよ」と言ってくれた。

私は、併願してしまったことに気まずい気持ちがあったので、この一言でずいぶん救われた。


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