ネグロスプロジェクト

「砂糖」から「絹」へ
「飢餓の島」の新しいフェアトレード

フィリピンの中でも4番目に大きな島である西ネグロス州のネグロス島は、約70%の人々が砂糖関連の仕事で生計を立てているほど
砂糖産業が盛んで、「砂糖の島」とも呼ばれています。

ネグロス01 ネグロス02

しかし、スペインによる植民地化以来、砂糖産業に依存する経済体制が長く続いたため、1980年代前半に砂糖の国際価格が大暴落を起こすと深刻な飢餓が発生。ユニセフの調査によれば、当時15万人以上の子どもたちが飢えに直面していると伝えられました。そのため当時のネグロス島は「飢餓の島」と呼ばれ、世界中から支援を受けることとなりました。

バゴ・トレーニングセンターは、日本からの支援活動として国際NGOのOISCAによって1986年に西ネグロス州にあるバゴ市に開かれました。多くの農業青年を現地研修生として受け入れながら稲作・野菜づくり・養蚕に力を入れ、特に養蚕では敷地内にフィリピン唯一の養蚕工場を建て、絹製品を手作り商品として生産・販売できるまでになっています。

トレーニングセンター 調印式

常磐大学は2016年3月にバゴ市にあるバゴシティ大学と「研究と教育に関する連携協定」を結び、バゴ市との国際交流を始めました。その調印式の際に小関ゼミでは訪問し、国際交流活動の一環として、バゴ・トレーニングセンターの農業青年たちとの交流活動を実施しました。

また、バゴ・トレーニングセンターの理念に賛同し、現地の人々が作った絹製品を紹介しフェアトレード商品として展示・販売する活動を続けています。

フェアトレード絹製品 ペープサート

また、茨城県水戸市で毎年9月の最終日曜日に行われる市民文化祭「水戸まちなかフェスティバル」でフェアトレード製品を販売した際には、ネグロス島を訪れた学生が自分自身を主人公にした紙芝居・ペープサートを上演し、フェアトレードを紹介しました。