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経営学科ニュース【2020年3月~2009年】

2013年6月15日

中岡まり准教授が第10回アジア政経学会優秀論文賞を受賞

経営学科の中岡まり准教授が、6月15日に開催されたアジア政経学会全国大会において、第10回アジア政経学会優秀論文賞に選ばれました。

アジア政経学会は、現代アジア研究に関する日本で最大規模の学会です。 受賞論文は、『アジア研究』第57巻第2号に掲載された「中国地方人民代表大会選挙における『民主化』と限界――自薦候補と共産党のコントロール」(2011年4月)です。

この論文は、2003年に行われた、日本での東京都の区議会議員選挙に相当する北京市の区・県人民代表大会選挙を取り上げ、そこで出現した立候補者に対する共産党のコントロールについて分析したものです。

論文は、以下のURLにて閲覧することができます。

http://www.jaas.or.jp/pages/prize/

主な受賞理由は以下の通りです。

「従来の人民代表大会選挙に関する研究は、共産党にとって有効な選挙制度の構築方法、運営方法などに関する研究や、その反対側の視点から民主化の萌芽として単純に評価する研究が中心であった。それに対して本論文は、2003年の北京市区人代直接選挙における「自薦候補」を取り上げ、選挙民・候補者による利益表出の意義と、それに対する共産党のコントロールを立体的に分析したユニークで優れた研究である。また同時に多くの選考委員から、専門外のものにもわかりやすく整理された記述であるとの評価も得た。」

中岡先生は、今回の受賞について次のように話しています。

「中国の人民代表大会選挙を研究対象とする人は少なく、「“一党独裁の国家では選挙は無意味なのではないか”」との声も聞かれますが、今回の受賞では、中国の選挙を研究する意義を認めていただきました。このことは、自分の研究の方向性に対する大きな自信となり、励みにもなりました。これまで、ご指導いただいた先生方に感謝申し上げるとともに、現在注目されている中国に関する様々な研究成果を踏まえた形で、教育にも還元していけたらと考えております。」