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経営学科ニュース【2020年3月~2009年】

2016年1月17日

南部塾の修養研修に経営学科学生が参加

1月17日に、「企業倫理」「ゼミナールⅠ」(担当:村山元理教授)の授業から8名の経営学科の学生が南部塾(東京都江戸川区臨海町4-2-2,菱幸運輸株式会社内)の修養研修に今年も参加しました。

この研修は、南部塾の塾長である熊谷直幸(菱幸運輸株式会社会長)様が主宰する精神修養の研修であり、トイレ掃除、礼儀作法、唸り、食事作法からなる社長教育として定評があります。常磐大学からは8回目の参加です。

熊谷様は例年ゲストスピーカーとして、常磐大学の企業倫理の授業で講演していただいており、既報の通り、今年度は2015年11月27日にご講演頂きました。

2012年に創業40周年を迎えた同社は、運送会社として無事故無違反で表彰され、一度も赤字を出していないことで業界では著名な会社です。創業社長の熊谷直幸様は、岩手県出身で中学卒業後、貧しさを克服するために上京。20代で、トレーラー1台で運送会社を起業しました。一度も会社を大きくしようとか、金儲けしようとは思わず、宣伝する営業マンもおらず、経営計画すらたてない中でも、不思議と会社は事業拡大を進めて来たのです。そこには信頼感の高い人材を連綿として育てた教育があり、良い社風があることは確かです。

6時半過ぎに貸切りの小型バスに乗車して赤塚駅前を出発。8時半時すぎに現地に到着。菱幸ビル7階の南部塾の部屋で塾長の講話がありました。悪いことを思ってもいけないこと、心の芯をもつ四分六人生のことなどを学びました。下で円陣になって、気合の唸りを全員であげました。9時過ぎから11時まで、葛西臨海公園内の2つの公衆トイレにわかれて、トイレ掃除をスタッフ5名の指導のもとに行いました。専門の道具で頑固な汚れを落とした後、素手で石鹸・手ぬぐいを利用して磨きました。パイプの中にこびりついた尿石も専門の道具で削ぎ落しました。壁や床も洗い、水滴もふき取り、掃除前とは比べ物にならないほどきれいな状態になりました(写真)。寒い中、冷水を利用しての作業で手は凍えました。最後に全員で唸り声をあげて閉じました。

菱幸ビルに戻り、掃除道具の清掃を1階の整備工場の中で行いました。7階に戻り、「座って三通り(深・行・草)」・「立って三通り(深・行・草)」の挨拶の仕方をスタッフから学びました。2階の食堂にて糠袋で床磨きをした後に、昼食を頂きました。正坐しながら食べる際は、万物の恵みをはじめ、作ってくれた人たちにも感謝して、よく噛み(50回)、味わって食べること、そしてビールのつぎ方などを学びました。

食後横になって30分ほど寝て、すっきりしてから、上に戻りました。最後に塾長の講話を拝聴しました。その後、参加者一人一人が感想を述べ、スタッフの方々からもご挨拶をいただきました。村山教授から御礼の挨拶があり、15時すぎに終了。塾長やスタッフに見送られ、皆すがすがしい顔で南部塾を後にしました。

参加した経営学科2年生の感想には次のようなものがありました。

「今回の研修を受けて生活を見直す良いきっかけとなりました。・・・南部塾についてバスを降りた時、スタッフの方々が到着した私たちに丁寧に挨拶して下さったことが印象的でした。・・・掃除の際、一番勉強になったのは、隅々まで磨いた自分の担当の洗面器をスタッフの方に見て頂いた際、「すごくきれいになった。でも下もしっかり見て」ということでした。洗面器を使用する人が目に入る部分はきれいになりましたが、洗面器の下を見れば、水がたくさんこぼれて水たまりになっていたのです。掃除はいつも人が目につくところばかりきれいにしようとしてしまいがちですが、本当に大事なのは誰が見てもきれいに思えることこそ大事なのだと感じました。・・・」

「塾長の熊谷さんの「マイナスになるようなことはしない、言わない、思わない」、「自分の中にある芯」、「ハイと応えて、素直になって生きる事」の3つの話を聞いて、この人は自分の信念をもって生きている人なのだという印象が強く残った。自分も学べることは参考にして、これからの人生の生き方について自分なりの信念を持ち、しっかりした芯のある人間になって日々の仕事に打ち込み、日々の生活を送っていきたいと思った。」

トイレ掃除の道具

トイレ掃除の道具

トイレ掃除を終えての記念撮影

トイレ掃除を終えての記念撮影

パイプの中も磨いたトイレ

パイプの中も磨いたトイレ

南部塾はトイレもいつも清浄です

南部塾はトイレもいつも清浄です