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経営学科ニュース【2020年3月~2009年】

2018年11月22日

「企業倫理」にて「前掛け」専業のベンチャー企業家・西村和弘氏が講演

11月22日の2時限「企業倫理」(担当:村山元理教授)にて、有限会社エニシング代表取締役の西村和弘様をゲストスピーカーとしてお招きし、日本の伝統産業である「前掛け」を国内および世界に発信する事業の経緯を講演していただきました。

西村様は「勇気ある経営大賞」(日本商工会議所主催)を受賞されるなど、若手のベンチャー企業家として著名です。脱サラして、漢字のTシャツ会社を起業した中で、「前掛け」と出会い、その唯一の専門販売会社にすることを決断されました。さらに学生時代に培った英語力を生かし、国内だけでなくニューヨークに飛び込み営業を行うなど、世界に前掛け文化を広めています。今では特にイギリスやドイツのショプでも販売されています。

さらに西村様は自前の職人を育て、ついに自前の製造業の現場となる繊維の工場建設にも踏み切りました。販売だけでなく製造直販というビジネスモデルにシフトしました。紡績工場の新設は愛知県では40年ぶりの快挙といわれています。そのようないくつかの決断について語っていただきました。11人規模の小さな会社ですが、トヨタ自動車など大手企業とも対等にビジネスの交渉ができるとのことです。

起業する前までは大手企業に5年間勤めていました。しかし5年後の自分の姿を想像する中で、会社からスピンオフすることを決意しました。

前掛けには歴史や伝統という根があり、将来性が期待されます。前掛けの生地は100年前の豊田自動織機の織機で製造されていますが、この高品質の生地がさらに世界のアパレルブランドにも利用されるかもしれません。

この日の講演で、西村様は、何か自分で得意な分野を持つことが大切というメッセージを学生に語られました。ベンチャー企業経営者の立場からのご講義やご指導は、学生たちには得難い経験となりました。

前掛けをかざして、参加した学生たちとの全体写真

前掛けをかざして、参加した学生たちとの全体写真

ご講演の光景。R102教室にて

ご講演の光景。R102教室にて。