大学往来 

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2000/4/20(木)電磁波測定

知覚心理学はビデオの続きと解説。障害概念についてWHOの分類を説明し、その人為的な性質のあることを力説。

午後からは卒論相談。うーむまだまだというところ。続いてゼミ。最初の学生当番による演習。テキストは「脳のなかの幽霊」。卒論を一つ紹介した。

国際部のF先生が教員談話室に(簡易型)電磁波チェッカー「Mr.ガウス」(エコ・ライフ社製)を預けておいてくださったので、さっそく測定してみた。測定値によると個人研究室、小実験室ともだいたいスエーデンの基準を満たす領域だった。

「仕様」によると、測定範囲は40Hz〜1KHzで、磁場の強さにより、2ミリガウス以上(黄色LED)、5ミリガウス以上(橙色LED)、10ミリガウス以上(赤色LED+ブザー音)、20ミリガウス以上(赤色LED+アラーム音)を段階的に発光ダイオードで表示するようになっている。

スエーデン政府の基準は50センチの距離で2.5ミリガウス以下(スエーデン労働組合連合の基準は30センチで2.0ミリガウス以下)と説明されている。

個人研究室のPowerMac7600、モニターはちょっと前のナナオの17インチフラット管。モニターから30センチほどのところで黄色が点灯したり消灯したりという程度であった。小実験室のDELLとDELLブランドの17インチトリニトロン管のモニターも同様だった。こちらはモニター画面から5センチほどではオレンジが点灯することもあった。パソコンまわりも同程度だった。

自作のホワイトボックス(3セット)はどうかと思ったが、「意外」にもメーカー製品と同程度であった。液晶モニターは5センチ程度の距離で黄色点灯だった。

今日測ってみた中で一番高かったのは五年ほど前のSONYの普及型のモニター(15インチトリニトロン管)で、モニター面から10センチ位の距離では赤が点灯(10ミリガウス以上)した。ただしこちらも30センチの距離では黄色の点灯になった。

よくつかっているコンピュータについてはこんな結果だった。ただし、F先生も言われていたようにこの装置がどのくらいの精度をもつものかはわからないし、スエーデンの基準値に定められている測定範囲はこの装置の測定範囲でよいのかも調べてみないとわからない。http://www.clio.ne.jp/home/rzc/denji/denji.html#denjiha では簡易型でも目安には使えるということである。ただし、正確な測定値ではない。

説明書にはつぎのような説明があった。

黄色表示:「2ミリガウス以上、時々注意して変化をみる」

橙色表示:「5ミリガウス以上、長く同じ場所にいないようにしてください」

赤表示:「10ミリガウス以上、その場から離れるか、距離をおくようにしてください」

赤表示+アラーム:「20ミリガウス以上、その場から離れるか、距離をおくようにしてください」

昼休みに教員談話室でちょうど居合わせた先生に昨日のオンデマンド図書館の話をしてみた。同じようなことを考えておられる方もあった。ただし、分野にもよるのだろうが。学内で配布される書類で、ほとんど利用されないものが、まだまだあるなあという話もでた。これらはWebサイトでデータベース形式で情報提供するほうが、むしろ便利ではないかという話におちついた。省資源という点からも利便性という点からも有利と思われる。


2000/4/19(水)無駄なもの?

今年は授業時間割りが変わったがまだリズムがつかめない。午後会議ひとつ。そのあと授業。会議が長引いたので、少し遅れて授業開始。やはりこの時間帯の講義はやめるべきかもしれない。

無駄なものについての見方。

ある学会で学会雑誌の印刷費用はおおきな出費なので学会誌を廃止してはという議論があったそうだ。完全にデジタル化してCDROMで配布、印刷は「別刷り」のみにするという代替案も可能だろう。学会誌をもたない学会というものが先進的であると認められるか、その程度の費用も捻出できないのかと思われるか、評価は予測できない面もあるが、情報もモノとして存在することがまだまだ必要とされているのだろうか。

同じように、大学図書館では学会誌の蓄積が「財産」であったわけだが、小規模大学ではむしろ「在庫なし」図書館(オンデマンド図書館)を目指し、情報フローの代替手段に予算をあてることが、図書館の充実策になるのではないかと空想している。大学もSOHO化をすすめることができれば、代替手段はすでに手の届くところにある。

代替案は妥協案とも受け止められるおそれもあるので発言しにくい面があるのだが。ちゃんとこの面を考えないといけませんですねえ。


2000/4/18(火)日常の中に

学部の研究法2週目。心理測定値についてのごく基本的な性質と尺度の水準の話をした後で「アンケート調査データ」の分析の話に戻る。基本的には予備知識は前提としないように内容を考えているが、一年時の必修の統計学の内容を確認しておくべきかと思う。

続いて大学院の「方法論特殊研究」(なんだかすごい名前だなあ)。こちらは修論準備・研究会の申し出があった授業である。受講者は昨年研究法を受講済みの学生(4名)なので因子分析の次の話題として共分散構造分析の基本的な演習に移る。この内容については私も文字通り自転車操業で準備しながらの展開である。修論準備の最初はA さんのアンケートデータの因子分析結果の検討。

前回の授業出席者との話し合いで時間割変更したのだが、大学院の時間割はまだ領域の重複が解消できないようで、今日も2名の問い合わせがあった。変更可能な日時の表を掲示して、受講者間で調整できれば、再度変更可能であるとの掲示を依頼。少ない人数での調整なのだが。

昼休み国際部のF教授と昼食をとりながらよもやまばなしをする。F先生は環境論を担当されているので、その関係でいろいろお話をうかがう。今日は簡易的な電磁波測定装置の話で、大学の研究室などパソコン周りなど、絶対値は不確かだが測定できるということだ。今度借りて測定してみることにした。

夕方体調をくずされていた先生と久しぶりにお会いした。先生は医学部の出身の方で、この時期は気候の変化や社会的環境の変化で体調をくずされる方が多いという話を伺った。今日はこちらはけっこう寒い一日だった。


2000/4/17(月)歓迎会

午後から実験実習の最初のサイクルが始まった。春セメスターのテーマは今年は2年生で「カテゴリー弁別」、3年生は「推論」とする。「推論」はこのテーマとしてはオーソドックスな課題ではないので実習課題としては問題あるかもしれないのだが、新しい課題としてのテストもかねている。今年は二人のTAが協力してくれることになったので結果の出力とか、実験中のインストラクションなど負担が軽くなった。

夕方から新任のWさんと準備室のOさんの歓迎会。会場にむかう途中、大学をでたところで車のなかから「○○センセー」と呼びかけられる。ときどき声が自然にハモルひとたちがいるが、声の調子で仲良しになったりすることもあるのだろうか。学外で「センセ」と呼ばれるのは落ち着き悪いものだが。まあ避けられるよりは良いかなあなどと思いながら。

席上やはり他の大学院の進路の様子など話題になったが、どこも厳しい様子だ。博士課程を終えた二人は非常勤でなんとかしのいでいるが、勉強時間や研究時間をかなりとられている面もある。院生ばかりの問題ではないのだが。


2000/4/16(日)ウオーミングアップ

春セメスターの授業予定のページの更新準備。昨年度の授業進行のページを見ながら、多少変更を加えて修正。学期は始まったばかりで、毎年のことだが、半期やり終えることができるだろうかと不安な気持ちもある。このような時には、こうして講義の全体を眺めてみることで、すこし落ち着くという効用もある。

学部の「研究法」は昨年の秋セメスターのスタイルを採用してみようと思う。例題としては多少不適切な点があっても、できるだけオリジナルの実験・調査例を提示して、講義と電算実習を3対2くらいの割合にするというやり方である。

今学期で一つ違う点は昨年度研究法を受講した数名の大学院生が研究会形式で演習をやってほしいと申し込んで来たことである。かれらの専攻はさまざまで、また、研究テーマも「広領域」なものであるために私としてはどの程度力になれるかわからないというのが正直なところなのだが。幸いこのような目的に使える授業コマがあるので、この枠で試行してみることにする。


2000/4/13(木)花見

午前中知覚心理学。開眼手術後の視知覚の形成過程の話で、予備知識として哲学的な問題の所在、この領域での心理学的な意義、目の仕組みのおおまかな説明の後、ビデオ教材を流しながら一時停止して説明する。(ビデオ教材のデジタル化は宿題のまま)

午後から卒論相談のあとゼミ。ゼミの演習は来週から。今週は卒業論文の紹介。今年度は、テキスト教材の演習、卒論紹介、心理学関連資格試験で出題された問題の解題をやっていく予定。資格試験の問題解説は今年度初めての試みである。

夕方から桜山へお花見。「大洗」のおむすび弁当と飲み物をもって、短い時間だったが、春の宵を楽しむ。大学への帰り道にある和菓子屋で「道明寺」を買ってみんなで歩きながらほおばる。

だいぶ前、もう4〜5年も前だろうか、小雨・風もようのなかで強行した花見のことを思い出した。このときは日本酒を用意しようということになって、私も卒業生のK君の結婚式の引き出物でいただいた杯のセットを持ち出して、公園の東屋で散っていく花を眺める花見だった。杯のなかに花びらが浮かんだりなんかしちゃったりして(^^;; ああはずかしスンマセン)、花見客もほとんどなく静かな花見だったのです。

 桜山にて


2000/4/12(水)時間割変更

午後から時間変更した大学院の行動適応学の初回。受講者6名。演習室で液晶プロジェクターの設置してある演習室部屋がまだないためにノートパソコンとプロジェクター、スクリーンを搬入してもらい、講義内容のガイダンスと予告編をした。毎回これらを移動するのはいささか面倒だが、受講生と準備室のKさんに面倒をお願いすることに。プレゼンテーション用設備、といってもノートパソコンとプロジェクター、スクリーンで十分なので、常設の演習室があるとすごく便利だと思う。あたらしいプロジェクターはフジ・ゼロックスのポータブル型のもので、収納ケースは機内持ち込みバッグに似たキャスター付きのケースで、移動のことは考慮してあるのだが。係りに要望を出しておこう。

二つのテーマを隔年で開講する、というが私の希望なのだが、受講者の関係でそうもいかない。この方式は、私の教わった先生がおやりになっていた方法だ。

今年は時間割に同じ領域の科目がぶつかっている模様で、時間割変更しても受けらない学生がでている。院生は少数なのだが、なるべく受講できるようにということで時間割を変更し、昨年は講義のなかった水曜日にも講義がはいることになった。一般論だが、授業負担の問題を考えると、開講しないという選択も必要かもしれないと思う。


2000/4/11(火)時間割

今学期の時間割りは去年と基本的には同じなのだが、火曜日の時間割にはあらためて驚いた。

午前中大学院の行動適応学、午後から学部の研究法、さらに大学院の研究法、つづいて特別研究という時間割になっていた。ちょっとこれでは私の体力では無理なので大学院の受講生と時間割変更の相談をして、分散することにした。それでも他の科目との関係で受講できない学生がでてしまう。大学院はこんなに単位が必要だったかなあ、と思う。せいぜい2科目くらいを2年間じっくりやるとよいと思うのだが。

今日は火曜日始まりの講義は初日なので、講義内容のガイダンスと内容のサンプルを話した。講義の最低限度の約束事は昨日の名大センターガイドラインを借用。このガイドラインについては昼休みに教員談話室で一緒になった何人かの先生に宣伝。


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