大学往来 

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2000/07/23(日)学会

週明けからは某国際学会に出席のためストックホルムへ。それの準備をいろいろ。この学会は4年に一度ちょうどオリンピックの年に開催される。それで、間違った意味で「参加することに意義がある」と揶揄されることもある。たしかに最近では「日本選手団」の総数は相当上位であるが(だいたい3位か4位くらいだろうか)、学会での特別講演などは参加人員と比べるとその割合は低く、まだまだであると言われている。このような状況はひとつには「ことば」の問題があることはたしかなことではある。「語学」に堪能な研究者の世代交代で徐々に変化してゆくことだろう。ただし、Made in USAでなく、純粋なMade in Japanな研究者が国際的に活躍してほしいと願うような和風主義者でもある。知識や学問はグローバルなもので、矛盾していることはわかっているのだが。

一週間ほど更新は休みます。戻りましたら、学会の様子など書きたいと思います。

先日購入したKaleidaGraphはわたしのPowerBook(OS9.0.4)ではフォントの大きさ変更などすると応答しなくなったり、挙動不審なところがある。


2000/07/21(金)情報デバイド

大学時代同じクラスだったJさんから電話。あるサービスを知らないかという問い合わせだったのだが、なんでインターネットで調べないのだろうと思ってしまった。最近ウインドウズのノートを購入したということらしいが、いろいろ話しているうちにインターネットに接続していないという。接続の仕方やプロバイダーの申し込みなど分からないことが多いらしい。それでとりあえず販売店でたぶん接続設定サービスをやっているからそれを利用してはどうかとアドバイス。身近にだれか聞けるヒトがいれば簡単な話で、ささいなことだが、最初の壁はけっこう大きいようだ。

いまのところは他の手段もあるのでそれほど困らないとは思うのだが、どうも私くらい年齢あたりがパソコン・デバイドの境界にあたるようだ。専門科目ではない電算教育(現在の情報処理教育に相当)が始まったのはちょうど私が大学生の頃である。今日では多くの大学で情報教育は必須になっているからこのようなことは少ないであろうが。


2000/07/20(木)KaleidaGraph

以前使っていたKaleidaGraph(英語版)で作っていたグラフが必要になり、ディスケットを探し出してインストールしたのだが、エラーがでて動かない。Macのばあいはかなり古いソフトも動くことが多いのだが、まあ、ちょっと急いでもいたし、日本語版というのを買ってきた。パッケージの写真はwindows版になっていた。店頭では、DeltaGraphのほうをよく見かける。KaleidaGraphは3店舗まわって1店しかおいてなかった。店を回って感じたことは、あらためてソフトウエアが少なくなっているなあという印象だ。

マックワールドエキスポでは新型マックの発表。小さいマックは歓迎だが、もしG4ノートがでるとCubeの立場?はどうなるのだろう。


2000/07/19(水)採点

今日は試験の採点をした。知覚心理学、学部の研究法、大学院の研究法。受講者はそれぞれ80名、50名、7名ほどなのでそれほどの枚数ではないのだが、夕刻成績報告のマークシートを教務課へ提出。ことしは知覚心理学ではほとんど出席をとれなかったので、出席状況を反映するような問題(穴埋め形式)と論述式を組み合わせた。これは意外に採点しやすいことがわかった。

研究法の問題は例年類似している。取り上げる単元内容はほぼ同じなのでやむを得ないのではあるが。こちらは電算演習などで平常点の比重が比較的高いのでまあ現状でもよいかと思う。大学院も同様なのだが、変更した部分だけがきれいに出来ていないというのもなんだかなあと。

試験には学生側の達成の程度を評価するという機能があるし、教師にとってはどの程度の知識の伝達ができたのかを評価する重要な機会でもある。しかし、点数で評価しているうちに点数のみが目的化してしまったというべきだろう。試験自体が学習の機会になることを理想としているのだが、道はるか遠し。


2000/07/18(火)試験・試験・試験

午前中大学院の研究法、午後から学部の研究法、つづいて大学院の特別研究、それぞれ定期試験。これで前期の試験は終了した。さっそく採点にとりかかる。大学院の研究法はまあまあの出来だった。ただ、この日誌でもほかに呼び方がないので大学院と書いているのだが、なにか良い呼び方はないものだろうか。特殊研究は各自の研究発表を行い「口頭試問」にした。これは初めての試みである。昨日のプレゼンテーションチェックリストを改良したものをつかって採点し、フィードバックした。残念ながらほとんどのチェック項目に抵触。大学院は発表形式の授業が多いはずなのだが、プレゼンテーションそのもののトレーニングはほとんど行われていないのだろう。プレゼンテーションについての認識はまだまだなのかなあとの思い。神戸大学の「プレゼン道」のサイトを読むように指示。学部の研究法の採点は明日に。

夕方実験実習を担当している非常勤のNさんと実験実習2の対策について少し話す。3年生の実験実習へのとりくみが低調であることについては、ここ数年類似の経過をたどっている。カリキュラムに構造的な問題があるのかもしれない。この点は検討を要する。

ともかく来週は学会参加のため、なんとか今週中に採点など教務関係の届けを終わらせたい。


2000/07/17(月)合同発表会

例年実施している、前期の実験実習のまとめとして実験グループ毎に実習課題の発表会。実験実習1(2年生)の発表はよく準備されて出色のできだった。ただ「技術的」には改善すべき点も多いのでいくつか改善点を指摘した。

「発表」技能をトレーニングする授業というのは大学ではまだまだ少ない。しかし、プレゼンテーションの技能は社会においてはいうまでもなく、大学においてもますます重要になると思う。実は先日紹介した「プレゼン道」のサイトのチェックポイントをリストアップして、チェックしながら発表を聞いていた。このリストを採点しやすく改良し、後期の発表会では発表者にフィードバックできるように計画している。チェックポイントは具体的なものなので、プレゼンテーション技能の改善に役立つと思う。

また、今日は学生間の質疑も良いものだった。「プレゼン道」ではしっかり聴衆の側にも「文化」を育てる責任があることを説いておられる。良い発表会というのは発表者と批判力のあるよき聴衆によって成立する。

3年生の発表は芳しくなかった。課題が難しくなることが一因かもしれない。実習2は再考しなければならないなあ。


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