大学往来 

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99/07/11(日)プレゼンテーション用教室

先日国際部Gセンセイよりメール。プレゼンテーション教室(4室)に設置されたパソコンがインターネットに接続されたとの連絡があった。この設備ははじめは計画にはいっていなかったので、あきらめていたものなので、朗報である。

今後解決すべきは回線容量の確保と教室の多少の改造だろうか。プレゼンテーションについてはかなり理想的な環境になってきた。環境のせいにできなくなってきたなあ。また、やむおえないことだが、新しい教室と古い教室で設備の格差が非常に大きくなってきている。新学部の校舎の基礎工事が終わっているが、新教室はどのような設計になっているのだろうか。教室改善の経験が生かされていればよいのだが。

今日はiMacと周辺機器をいろいろ接続してみた。昼頃からプレゼンテーションソフト(PowerPoint)で図表類もまとめて提示できるものか試してみた。


99/07/10(土)e-mailとfax

夏期合宿の見学先や参加者やらと諸連絡を取っている。関係者のなかでe-mailを日常使っておられないらしい方があり、連絡がとどこおることがある。e-mailは世の中の勝手な動きで、その方にはなんの「責任」もないことなのだが、同じ文面をプリントアウトしてfaxで。

一般論だが、e-mailに否定的な感想を述べられる方は、ファクスで用がたりるということを引き合いにだされることがある。一対一の連絡ならたしかにそれも当てはまるのだが。そういえば、e-mailの宛先にfax番号を指定すればファックス送信になるようなソフトはあるのだろうか。

今年の基礎心理学会(聖心大)では、申し込みや発表要旨の連絡を(原則として)すべてe-mailでやりたいとの案内だった。開催者側の事務処理負担を軽くするためには必要なことだと思う。

自宅のiMacのキイボードがどうも手になじまない。右手側のキイでミスタイプが目立つので、大学で使っていたHappy Hacking Keyboard(PFU社製)に取り替えた。新しいキイボードへの「適応」が悪くなっているのか(加齢のせい?)、キイボードのデザインが悪いのか。iMate-H.H.Keyboard-旧型マウス。


99/07/09(金)「大検」

大学受験資格の問題記事。日本の義務教育を受けていなくても「大検」を受験できるようになったということだ。大検の受験資格として日本の義務教育を終えていることが条件になっているということを不明にも知らなかったのだが、こんどの改正により(日本の)義務教育を受けていなくとも大学進学の道が開かれたということだ。日本の義務教育機関以外の「学校」の卒業生は「大検」を条件にということで、「半開」の表現。私立大学では「国外教育機関」の卒業生に受験資格をみとめている大学の方がむしろ多いと思う。

今回の改正でおかしいと感ずるのは「各種」学校の卒業生にたいして「大検」を条件にしていることだ。しかし、日本の義務教育や中等教育を拒否している人にとっては朗報かもしれない。塾や予備校、あるいは私立受験校が「小中学部」をつくり、受験エリートを養成して「大検」を受けて受験ということも可能になったわけだ。リスクが大きいので一般化はしないかもしれないが、「ゆとり」教育の一環で「一般校」の学習内容は縮小されているので無敵の受験エリートが誕生するというような可能性もある。(まあ日本の初等中等教育に魅力を感じない人たちには日本の大学には魅力を感じないかもしれないが。しかし国外の大学を目指す場合、大検を含めて、中等教育を終えているという「証明」が必要になるかもしれない。その意味で「大検」の制度そのものは必要だ。)

「インターナショナル・スクール」の(日本人)卒業生はどのような進路を選択しているのだろう。最初から海外留学を前提にしているのだろうか。一説にはインターナショナルスクールー>上智大学・国際部やICUというコースが「人気」あるとのことだ。

今回の措置はどのような背景でおこなわれたものなのだろうか。このような政策をいったいどこでだれがどのようにして決めているのだろう。新聞はその経過を報道してくれない。現状追認という見解もあったが、現状追認だとしたらはなはだ不十分なものだ。

本題からハズレるが、実質的には現実の「推薦入試」などと比較すると、むしろ「大検」のほうが難しいのではないだろうか。

中等教育に相当する「各種学校」卒業者にはすべて受験資格を認めて、共通一次試験という「公平で公正な」入試制度があると信じているのなら、その得点で合否の判定すればよいのではないかと思う。「各種」学校の卒業生にたいして「大検」を受験資格の条件につかうのはスジちがいではないかと思う。

映画「交渉人」を見る。「IQ190(だか200だか)の交渉」、という宣伝文句は?だが、類似のアクション映画とちがい無駄な殺人シーンやアクションシーンがない点が良い。「仮想」敵を失った最近のアクション映画は組織内部の腐敗や汚職をテーマにしたものが多いように感ずる。現実味も高い。まあ「交渉」などしない相手だったらどうなるかという危惧は残るが、ラストシーンは見てのお楽しみだ。


99/07/08(木)おろそかにしていたこと

午前中知覚心理学。今日は閾値と「閾下」知覚の話。 プレゼンテーション用教室にパソコンが設置されて最初の「プレゼンテーション」授業。ノートパソコンを持参しなくてもよくなったので、非常に便利。今日のプレゼンテーション資料は七夕にちなんで背景デザインを「コメット」にした。しかし、毎度のことなのだが、自宅で想定していた授業展開とは異なるストーリーで話したくなる。PowerPointのような一元的な提示方法では講義ではすこし「不便」を感ずる。講義用途にはもうすこし融通のきく構成にしておくべきだと感じた。

また、プロジェクターの関係でかなり部屋を暗くしたので、ノートがとれるかどうか心配である。講義の後、質問に来た学生があって、私が「歴史的研究」としてかんたんにふれた内容がどうもよくわからないということだった。あまりにもよく知られている実験であったので、私もうのみにしていてよく考えていない点があったことを反省。

つづいて卒論の相談。今日は5名。ゼミのテキストは章によりかなり内容の難易度が違いちょっととまどう。今日の発表の担当者のところは、ちょっと難しいので来週補足説明。後期からは各自研究を始めてデータの検討をするように持っていきたい。

講義の終わった後、研究室に学生が現れて、先日やったある心理検査の実習の結果がかなり高い値が出たことを気にしている様子だった。ベースレイトの話や心理尺度は「診断」というよりは「研究のための尺度」という面が強いという話をした。心理検査の実習は難しい面がある。


99/07/07(水)試験問題・遠隔教育

今日は公式には午後から会議が一つ、昼休みにその打ち合わせ会のみ。午後から登校。4年のSさんが卒論の相談に。二つのテーマを示唆して相談してきたがまじめに両方の文献を探して読んでいる様子だ。

会議のあと、大学院の研究法の試験問題を考える。ここ数年因子分析をテーマにしていた関係で試験問題に悩んだのだが、研究法の試験問題は「試験そのものが勉強になる試験問題」を目標に考えてきた。受講者は少数なので採点を返却して、誤答を訂正することで学期の復習になればいいなあと考えている。

その後、図書館にいって文献をさがす。ゼミのI君がいて、「ホームページをつくったので見てください」と言う。あとでURLをメールするといっていた。デジタル度が上がってきた。

登校時、毎回後悔しながらもついつい買ってしまう週間アスキーを見ていたら、玉川学園女子短大では、来春の新入生全員(教養科と幼児教育科のおよそ400名)にパソコン所有を「義務付け」、カリキュラムの一部の科目についてインターネットを利用して「講義」するということだ。実験的に遠隔教育を実施して現在4科目とのことだが、来年は「大幅に増やし、本格的にネット講義を行う」。システムはロータスの「ラーニングスペース」を利用。学生は各自自由な時間にサーバーにアクセスして「講義」を受けて、電子メールで質疑応答・ディスカッションをする。月1回程度登校して通常講義を受けるようになっている、とのことだ。(98/7/21号p15、山川健氏記事)

短期大学は62単位程度卒業に必要だが、このうち何単位くらいを遠隔教育に向けているのだろう。通信教育課程ではないと思うのだが、通常の講義をこのような遠隔教育で行う場合の「設置基準」はどんなものなのだろうか。教育実習や介護実習などの期間が長くなると、たしかに、このような遠隔教育が必要だ。実験の結果が楽しみだ。

昼食はまえから気になっていた「蒲焼き・満寿屋」(水戸駅前の三の丸ホテル手前)で。水戸は鰻屋充実している。


99/07/06(火)受益者・ネット利用の注意

午後から学部の研究法。大学院の研究法。特論。昼休みN,I両氏とJ会議議事録の確認。I氏の講義は大教室で「私語」に悩まされていると話されていた。個人的な意見としてはやはりなんらかの履修者数の制限を設けるべきと話す。学生は講義を受ける「受益者」なのであるが、しかし、他の学生の勉学をじゃまをする権利はないはずだと思うからである。またあまりに受講者数が多い場合には講義をうける「利益」がそこなわれているわけだから(損なわれる可能性を放置していることになるから7/10)、それを提供している教員・大学としても改善策を実行すべきだろうと思う。(大教室での講義における諸問題は教員の「力量」といった問題ではない。)

ひさしぶりにB教授のホームページをのぞいたところ、ネットワーク利用の注意という情報ページが作られていた。わたしもこのようなページが必要だと思っていたので、リンクしておく。B教授が講義や実習のためにまとめておられるのだと思う。情報処理教育委員会は電算教室の「ポータルページ」にこの種の情報をまとめて提供することを決めているのだが。電算センターもこの種の情報にもっと敏感になって、情報提供に努めてほしいものと思う。

今日は電車のダイヤの乱れ。午前中は乱れる前に到着できたが、帰宅時20分ほど遅れる。このようなトラブルの時の車内アナウンスは要領を得ない。

研究所見学合宿の連絡調整モードで、見学申請のメールやお願いなど。T研究所は大学の同期生のJさんが勤務されていて、ひさしぶりにメール。Jさんのメールアドレスを教えてくれたやはり同期のKさんのご子息はもう高校生だそうだ。


99/07/05(月)MO増設・社会人大学院生

午前中、Dellの機械にSCSIカードを増設してMO Driveをとりつけた。ドライブが安価なので私が使うコンピュータにはほとんどZipを取り付けている。しかし、大学の「公式」システムはWindows98で「大容量」リムーバブルとしてMOがついている。このため、データ交換用途に研究室のMac、Windows で一台ずつ増設した。Macはまあ接続するだけなのだが、Windowsの方もなんの問題もなく増設完了した。

午後からの実験実習も今期の最後の課題となった。小グループ編成では残りの期間で回りきらないため、心理測定のテーマでそれぞれ集団実習。2年生は知能測定法。3年生は不安検査法。私は3年生の担当だったので、ひさしぶりに3年生ほぼ全員そろってその顔ぶれをみた。授業以外でもよく見かける人もあるし、ほとんどみかけない人もいる。

終了後教員談話室で夕刊をみたところ、「増加する社会人大学院生」との記事。ちょうど大学院担当のLセンセイがおられたのでしばらく話す。今年開講したN大通信制大学院の半数は心理学関係の「資格」希望者だったとのことだ。この「資格」については心理学会でも賛否あるところのものだ。学生数は聞き損なった。全員にパソコンを貸与してインターネットも利用するようになっているとのことだ。どのような体制で運営しているのだろうか。本学の例で考えても大学院というのは「コスト」のかかるものだと思う。ひょっとして学生よりも担当教員の方が多いかもしれない。

これまで本学でも社会人学生の割合が高かったように思う。しかし、社会人学生にとって便利なように「昼夜開講制」に変更することでさえ、再申請が必要なのだそうだ。このあたりは実際には最近の「規制緩和」の動きの中では以前ほどの障壁は存在していないのかもしれないとも思うのだが。(この規制緩和は日本的なし崩し状態におちいる可能性が高いことを危惧している7/10)

ともかく大学院は規模が比較的小さいこともあり、いろいろ動き出しているようだ。大学と同様に大学院の「役割」も変化してきているように感じている。


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