大学往来 

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99/07/18(日)大学院の入試「改革」

朝日新聞朝刊に大学院入試関係の記事。現状の入試は「縁故主義」が強く、学生の流動化に乏しく、また、研究の発展を阻害するおそれがあるということで、「入試改革」を決めたとの記事だ。例によって「誰が、どのようにして決めたのか」わからないのだが、今回の「改革」の決定にあたって、「大学人」の声と文部省の間にどのような議論が行われたのだろうか。

今回の記事では、内部進学者の比率が高すぎるということが主なターゲットになっているようだ。(他大学出身者の比率、昨年度の入学者統計、修士、国立28.8%、私立24.4%、博士、国立32.7%、私立17.7%)

現状の入試制度の問題点として、

これらの問題に対して、「同点」なら他大学出身者を優先、所見欄や推薦状の廃止を「通達」するという。アカハラ対策としてはたしかに必要なこともあるのだろう。

私も他大学の大学院受験生の「所見」を書く機会が何度かあった。旧知の先生への所見や推薦状である場合には、他大学の受験ではあるが、「縁故」受験ということになるのかもしれない。

わたしの友人のなかには他大学の大学院を受験して、筆記試験は非常によかったのだが、受験していた大学院の研究内容と「志望」理由があわないというようなことで、面接で不合格になったというケースも何例かあった。

大学院大学のような機関は別として、現状の大学院では教員は学部と大学院を「兼担」しているところが大部分だと思う。それで大学院での「教育」の余裕はなく、当然「研究」主体になるので、内部進学者の方がなにかと「効率」が良いという面がある。したがって、「入り口」ばかりでなく、このような大学院の状況も「改革」する必要があるように思う。また、「出口」の大きな問題が存在している。

私の学生時代の経験(私立の大学院)では他大学出身の院生は非常に優秀な学生が多かったように思う。また「内部」進学を希望していたが、不合格になった学生のなかには他大学(国外も含めて)の大学院に進学し、非常に活躍されている方も多い。このような例を見ていると、他大学の大学院に進学することはその後のキャリアのためにはかなり重要なことであると思われる。

今回の入試改革とは異なるが、大学院の進学者が増加してくると、大学院への不本意?進学のようなケースもでてきて、それなりに問題になることもあるだろう。学部ではAO方式の入試が取り入れられるようになってきているが、大学院でも必要な制度のような気もする。


99/07/17(土)努力・インスピレーション・バグ?

猿人界では「努力」の話題しきり。秋山数学天才キョウジュの強烈なコトバを思い出す。「努力は報われず、正義は滅びる」。インスピレーションを生み出すものはなんだろう。

新しく出た、丸元淑生氏の「楽しもう一人料理」講談社、を買う。日常の食を「攻撃的に守る」レシピ。「本格的なおいしい料理を作る以外には、元来楽しくない一人料理を楽しいものにする術はない」。今回の「かたちからはいる」装備はP-プラスという野菜保存袋とワインセラー。P-プラスはイギリスで開発されたものとのことだが、たぶん野菜を悪くする成分をよく排出して適度に湿度を保つような材質なのだろう。ワインセラーのほうは、野菜や漬け物類の保存にも最適らしい。たしかに「北向きの風通しの良い土間」など存在しない集合住宅のような環境で「攻撃的」になるにはこのような装備が必要なのかもしれない。しかし、スペースがないのが非常に残念。

PalmDesktopのMacPac2.0に日本語化パッチを当てて使っているが、メモパッドの内容がうまくシンクロされないものがある。WorkPad/Jで設定しているカテゴリーがシンクロされるものと、されないものがある。これはバグだろうか。


99/07/16(金)車内アナウンス

昨日の電車の遅れで、思い出すことを。待たされている間のアナウンスだが、昨日はやけにひんぱんに同じことを繰り返していた。これはこれで腹立たしいものだ(以前は、アナウンスがほとんどなかったような気がする。これも同様に腹立たしいのだが)。

昨日は座っていた席がちょうど運転席の後ろで、業務用無線?を通じて頻繁に入ってくる連絡がかすかに聞こえてくる。内容は聞き取れないのだが、いっそのことこの通信を車内に流すとよいのではないかと思う。緊迫したやりとりもあるようで、復旧にこんなに努力しています、ということはよーく分かる。運転手や車掌のせいではないことは重々承知しているし、かれらにもどうすることもできないのだが、復旧のためになにも努力していない、という印象がイライラを増長するような気がする。

昨日の車内放送では、松戸付近で車内に閉じこめられていた乗客の一部が線路に降りたようだ、ということで、安全確認のためよけい時間がかかったと言っていた。二日つづけてのダイヤの乱れなので乗客のイライラも大きかったのだろう。一カ所に大勢の人を閉じこめておくと、いろいろな危険も高まる。ともかく最寄り駅まで移動して乗客を降ろせるようにシステムを変更すべきではないかと感じた。(一信号区間に一編成というのが安全上の大原則なのだろうが、込み合った車内に一時間以上も乗客を閉じこめるというようなことはやはりおかしい。)

特急料金の払い戻しは予定着時間を2時間越えるばあいだそうだ。これでは比較的近距離の場合にはほとんど払い戻しは見込めない。ちなみに柏・水戸間は特急で一時間弱、「普通」だと一時間30分である。

夏合宿の正式な予約申込書を送る。今年は八王子の大学セミナー・ハウスをベースに都内の研究施設を見学する計画だ。

先日のO君の結婚式の写真を新居宛郵送。


99/07/15(木)またまたうなぎ・またまた遅れ

昨日は、またまた鰻。今度は川桝(マスの字がちがうかもしれない)という水戸駅北口でて左へ。二軒近接して鰻やがある。手前が「沼田屋」。どちらに入ろうかと思ったが店構えの感じと、ちょうど店のまえで香ばしい香りがしたので、川桝へ。「中入」というのを注文。二段の重で、一枚に蒲焼きと一枚の重にはご飯の間に蒲焼きが入っていて、うれしい。昼食時のせいか、たれがちょっと若い感じがした。味付けも甘めだろうか。ただ、あのよくある「ご来店の有名人」の色紙はやめてほしいなあ、と。鰻の旬はいつなんだろう。

二日続けてJRダイヤ大きく乱れる。昨日も今日も普段の二倍近い時間電車に乗っている。天候のせいなのだが、運行管理の不手際が重なっているのだろう。今朝は柏では時刻どおりだったが、水戸に近づくにつれて停車時間が伸び始め一時間半の遅れ。二時限目の講義は遅刻してしまったが、春セメスター最後の講義。このような交通事情にもかかわらず、学生諸君の出席はかなりよかった。午後からゼミと卒論相談を終えて帰り道、やっと時刻通り列車がきたとよろこんで乗り込むも、半分ほどの距離を進んだところで、今度は人身事故とのアナウンスでやはり一時間半以上の遅れ。ちょうど昼休みになんでJRのダイヤは乱れるのかという話をG教授としていて、昨日ニュース番組でJRと私鉄の運行管理の比較をしたようで、それによると、やはりJRの事故処理はうまくないとの内容だった、というような話を聞いたばかりだった。


99/07/14(水)REALBasic・email to fax・電車のおくれ

昨日REALBasic2.0 Proが納入された。アスキー出版が「代理店」で、今後きちんとサポートされるか一抹の懸念。それにしても日本語化でエラくボッているなあ。スタンダード版は19000円くらいだが、ソフトの価格破壊の今日では結構高価だ。以前ベータ版のころに試用した感触では、Macでも心理実験プログラムを作れそうだ。PRO版ではWindows用、Java環境用にもコンパイルできるとのことだ。

email to faxの件では、M大C君からNIFTYのメールサービスでファクス番号宛に「メール」できるとの情報。一枚あたり40円ということらしい。NIFTYは最近ではまったく使っていなかったので気づかなかった。

今日は授業はないが、午後から会議が一つある日だ。午前中ゆっくり登校しようとしたのだが、大雨のためJRのダイヤが乱れていた。あいかわらず要領をえないアナウンス。結局途中で昼食(川桝、レポートは明日)をとり、会議ぎりぎりに間に合った。「会議は踊る」か。帰りもダイヤが回復せず。車中でレポート読みと試験問題のチェックなど。明日は午前中・午後とも講義があるのだが、大丈夫だろうか。


99/07/13(火)再び「ウイルス」

昨日B教授よりメールでR棟国際部実習室?(文字バケのため推測)のパソコン「ラルー」が「感染」しているとの回覧連絡メール。ここのパソコンには、いまだにウイルス対策をしていないとのことで、少々おどろく。数年まえに電算教室で問題になったのと同じものらしい。学生のフロッピーからの感染らしいということだが、これは「自己責任」だなあ。電算教室はこれをきっかけに対応したのだから、「予算枠」がちがうなどと「管理的な」ことを言っていないで、まとめて面倒みたら良いと思う。しぶとい結核のタトエもあるから、「予算枠」がちがうなどと言っていないで、なんとか管理を一本化する必要がありますねえ。

プレゼンテーション教室の方は大丈夫だろうか。こちらも「ワクチン」ソフトの「予算」がとってないというオチがついていた。木曜日の講義は書き込み禁止のフロッピーでデータ持参しなければ。

ちょうど「ウイルス作者の心理を分析する(WIRED)」という記事があった(1999年7月12日)。

http://news.yahoo.co.jp/headlines/hwj/990712/cpt/15362600_wircpt005.html

「ウイルスをばらまいているのはどんな人」なのだろうか。「悪意に満ちた非道徳的な落ちこぼれのティーンエイジャー、社会性が欠如し、両親が不在で、DanzigのCDに傾倒している奴らがやっているとわれわれは考えている。」のだろうか。記事によると、(IBM 関連の研究所のゴードン氏の研究 積極的なウイルス作者80人の調査)ではこのようなステレオタイプはまったく当てはまらず、ふつうの社会生活をおくり社交性もある人がほとんどだということだ。

現在4万以上の「ウイルス」が知られている。このうち、ユーザーに危害をあたえるのはおよそ300程度と言われている。「そのほとんどは優秀なアンチウイルス・ソフトウェアで対処できる。」ということなので、過剰に反応する必要はないのだが、最低限度の防御は必要であるということだ。

午後から学部の研究法の春セメスター最後の講義。知能検査のまとめとしてビデオ(30分)を見る。米国のような多民族・多文化・多言語の社会においては、なにか「公平」な物差しを必要とした。このような背景のなかで、知能検査や適正検査はむしろ公平な尺度を求めようとするためのものだった。しかし、実際にはある集団に有利な物差しになって(標準化集団の選択の隔たり等により)しまった。ビネーの考え方やこのような初期の思想はやがて変質し、今日では人種偏見を助長するものにさえ成り下がってしまっている。いくつかの新しい知能検査の研究が紹介される。というようなストーリーである。「心理検査」については、今後は「測定」とその結果に対する「心理学的対応」がセットになった「検査」法へ変化していくだろうとの私見を述べてまとめとした。

つづく大学院の研究法。ある多変量解析の入門書の中からデータ例を選んで因子分析の電算実習を行った。データは小さいものだったが、5名で分担して入力して共通ファイルから取り出してまとめる。パソコンはネットワークされているので分担作業が楽にできる。つづく適応学はQOL関連の論文の演習。


99/07/12(月)「定年」

通勤のとき、水戸駅で下車するのだが、今日はなにかいつもと感じが違う。と思ったら車内にデジカメを忘れてしまっていた。半分あきらめて駅に問い合わせた。幸い、次の勝田駅が終点だったのと乗客が非常に少なかったためか、保管しているとの電話連絡があった。帰りに早めに出て、受け取りに出向いた。やれやれである。

昨日email to faxのサービスがあると便利だなあということを書いた。ある日記作者の方からメールをいただいて、技術的にはむずかしくないし(私にとっては非常に難しいが)、商用のサービスもあるとの示唆をいただいた。

昼休みB教授と国際部U教授と雑談。U教授は「定年」後は自宅のあるB国へ戻られ、趣味の日曜大工を楽しみにしている、と語られた。まだ非常にお若く見えるし、米国の大学でも長く研究職をおつとめになった方で日本の習慣ではまだまだという感じもするが、きっぱり生活様式を変えられるとのことだ。昨日メールをいただいた方も「外国」で働いておられダイナミックな生活をされている。わたしなどとは世界がちがうなあとつくづく思う。

午後から最後の実験実習。授業始まる時間まで図書館で調べモノ。


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