大学往来 

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99/11/21(日)

大学のことではないのだが、柏駅の周辺で「くじ引き」によるキャッチセールス、たぶんに詐欺的なものと推測される、が目立つ。これは東口付近ですでに数年来やっていて、そのなかで特に目立つ若者がいる。比較的年輩の婦人にくじを引かせては「オオ、おばさん、一万円の当たりです」とまったく同じ口調で叫んでいる姿をよく見かけるからだ。このくじはおそらくいろいろな「条件付き」で、押し売り販売の典型的な手口であるようだ。この若者にまったく悪びれたところが見られないのである。一種のマインドコントロールなのだろうか。「外国人」のアクセサリーの屋台売りはときどき警察に追われているようだが、この種のキャッチセールスは取り締まれないのかここ数年同じ者がやっている。

もう一つは新興「宗教」らしい勧誘で、駅の通路でよく見かける。こちらは若い女性が主にターゲットになっているようすだ。通行時につつつと近づいては、なにやら勧誘している様子である。ほとんどの人は「無視」していくのだが、あまり落胆する様子もなく繰り返しているのは、「営業」成果があるからだろうか。通路を歩くとき意識をして周りを見回すと人の流れと異なる動きが目に留まり、その様子がよく分かる。

こんなものにだまされるハズはない、と思っているのだが、実は今日は「キャッチセールス」に引っかかってしまった。構造としては同じような気がする。某PHS会社のティッシュを受け取ったところ「スクラッチくじ」になっていて、はがすとなにやら「記号」がでてくる。プロモーション店で景品をご確認ください、と書いてある。プロモーション店はC-Youというパソコンショップで、丁度冷やかしに行くところだったので「景品」を見たところ「ファイルケース」か「ボールペン」がその景品だった。ファイルケースをもらった。しかし、このような「ささいな」ことをすこしずつエスカレートして、繰り返しているうちに、とうてい信じがたいキャッチセールスの餌食になってしまうのだろう。マインドコントロールの「手続き」の一つでもあるようだ。たしかにわれわれは視知覚の「不可能三角形」の例のように、「部分は矛盾していない」場合、「全体として矛盾」を容易に受け入れてしまうことがある。


99/11/18(木)

午前中知覚心理学。きょうは「情動の知覚」について。一部省略した部分があって、話しのまとまりが悪かった。おもしろい話題であるだけに私の方がついつい話しをとばしてしまった。次回再度整理して話す。

今日はゼミの希望者の「面接」を行ったのち、少しおくれてゼミを始める。「初心」を忘れず、初心にとらわれず、学んでいこう。今日の発表担当者はちょっと準備不足だった。こちらも来週再度。

卒論は2名の相談。Tさんの方はおおむね順調にデータが揃ってきた。もうひとりのTさんはややでおくれている。そろそろ危ないかもしれない学生が一名。


99/11/17(水)

今日は午後から会議が一つということで午前中ゆっくり登校した。メールの確認をしたところ、ある学生からE-メール開通の連絡があったので、さっそく、返事をかいた。「はやく実験をやりなさい」というメッセージ。えらく早く本人が現れたので不思議におもって聞いてみると、ケイタイ電話のE-メールということだった。

もう一つ履修関係の問い合わせメールが来ていた。わかる範囲で返事をしておいたが、履修関係などの相談のメールについては規則について私が勘違いしていることもあるかもしれないのでちょっと気を使う。

冬季セッションのオムニバス形式の講義はお願いしたセンセイ方の協力を得られそうな見通しになって、ほっとしている。

ある会合で珍問答があったのだが、意外に根の深い問題があることに気がついた。

帰りの車中で会議の議事録書き。つかっているノートパソコンはやたら発熱して膝に汗をかくほどだ。しかし、これは「仕様」のようなのだ。


99/11/16(火)

午前中は研究法の「統計的仮説の検定」についてのプリント作成。ごく基本的な検定についての考え方のノートをつくった。二点識別課題で何回当てれば識別能力があるかを、統計的な基準で判定する、という例である。帰無仮説、偶然確率(まぐれ当たり)の計算、危険率の三点セットの説明。二点識別課題では偶然確率を「手で」計算できるので「統計的仮説の検定」の概念を理解するのによい例題であると考えている。(心理学のデータでは「弁別能力」の判定に適用できる。)

今日は授業の後半の時間に卒論の調査を行った。パソコンを通じて「刺激(顔写真)」を提示して調査項目に回答する、という形式である。4年生のUさんの課題なのだが、パワーポイントでプレゼンテーション形式で、なかなか要領よくやっていた。講義の流れとは直接関係するものではないので、実施は迷ったのだが、電算教室の設備を利用してこのようなスタイルの調査や実験も可能であることを示すことができるという意味で、研究法の授業の一貫ということで行った。

大学院の研究法はt検定の説明。上の例も使用して追加説明。理解を深めるために先週電算実習した課題を「手で」計算した。

つづいて行動適応学は「病気」の心理・社会・生物モデルを解説した論文。難しい。各領域がクロスするとき、各ディシプリンはおのおの「説明責任」があり、「理解してもらう」ことが必要だが、心理学のいろいろな「流派」にはこの用意があるだろうか。


99/11/15(月)

午前中昨日デバッグした実験プログラムをさらにデバッグ。二つエラーがあって、一つはDelphi3.1が警告してくれなかった配列のサイズに関するものと、もう一つはあまり深刻ではないもの。なんとかまにあった。

実験実習2ではパソコン7セットで実習できるようになったので待ち時間がかなり少なくなった。Pentium-90はやはりちょっと遅く感ずるので、基板とCPUのアップグレードをすることにした。

昨日の入試は「一般推薦」のほか「編入学試験」も実施された。ある専攻の編入学試験を手伝ったが、この入試方式はなかなか良いのではないかと感じた。

編入学を希望するものには、あらかじめ課題が指定される。今回はその専攻領域の古典的な文献が指定され、そのレポートを提出することが課せられていた。また、編入学ということで入学後の研究課題(予定)についてのレポートも要求されていた。面接担当者は課題についてのごく基本的な事項を「口頭試問」していた。このやりとりを見ていると、学生の課題への取り組み方や理解の仕方などよくわかる。この方式はAO入試などでとられる方式でもあるが、推薦入試に取り入れると良いのではないかと思う。

ふだんの勉学の様子は一応「内申書」や成績書に反映されているのであろうから、基礎学力はそれで判断し、課題解決的な大学での学習方式への適応性が判断できるのではないかと思ったのである(内申書についてはいろいろ芳しくないウワサもあるようだが)。

(以上は私の個人的な感想で、大学の公式見解ではありません。)

いちいちこんな注釈をいれるのも面倒なのでサイトの引っ越しも考えたのだが、学内のパソコンから学外サーバーへのアクセス速度がカタツムリ級なので、これが改善されるまでは現状で。


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