Cyber Space Clinic・大学院進学について・FAQ集


大学院への進学について、いくつかご質問をいただきました。回答は茅野相談員 (chino@psy.meisei-u.ac.jp) です。
Q:大学院への進学について、教えて下さい。

A:はじめまして。茅野相談員です。

 まずは院へ進学して何を勉強(個々が重要だと思いますが)するのか、はっきりさせることが大事だと思います。就職を前提にした院への進学は、厳しいものがあるのではと感じています。院は学部以上に勉強(研究)の場です。そのことをまずふまえる必要があるかと思います。

 僕も進学するに際し、先生方から、「就職は難しくなるがそれでもいいのか」と、言われました(15年ほど前のことですか)。


Q:カウンセラー、大学教員など心理学を生かすには、院に進むのが絶対条件のように感じられます。また、院を出たからといって、必ずしも心理学を生かした領域に進めるとは限らないと思うのですが、どのようにして教員になられたのでしょうか?

A:ご存じかと思いますが、臨床心理士は院への進学(それも指定校)が必須です。なお、以下の2冊の本をもしご覧になっていないようでしたら、1度目を通すことをおすすめします。

 

そうですね。大学院を出てからその仕事を活かした道に進むのは難しいかもしれません。

僕の場合ですが、修士課程・博士課程と進学しました。大学院を終えたときは30歳目前でした。正直な話、どうやって生活していくか困っていました。そのとき、たまたま知人の紹介で、コンピューター専門学校の非常勤講師の話があり、引き受けました。またすでにこれも紹介ですが、看護学校で講義を担当していました(集中講義でしたが)。院を出てから1年後、母校(常磐ではなく、院の方です)の心理学研究室で嘱託助手の話があり、引き受けた次第です。その後、その大学で授業を持つようにもなりました。他にいくつか専門学校でも講義を担当していますが、ほとんどが紹介です。自分で探して採用されたところは1つです(他にもいくつか試みたことがありますが、皆不採用でした)


Q:コンピュータ関係の講義を担当するにはどの程度のスキルが必要とされるのでしょうか?

A:コンピュータに関してですが、常磐でその基礎を培ったといえます。授業が必須であったこと、心理の先生方が皆コンピュータに精通されていたことなど。そのため、卒論も含め、僕の実験(研究)にはコンピュータが不可欠です。学部ではBASIC言語(今となっては相当古い言語?ですが)の理解に勤め、院へ進学してからは、いわゆる表計算ソフトや統計処理ソフト(今はSPSSですが、当時は別でした)を使うようになりました。いずれも自分に必要だったこともありますが、学生からの相談等を受けることが多く、対応するために勉強したわけです。

そして、コンピュータの専門学校で講義を担当するようになってから、無資格もまずいかなと思い、いくつか資格を取得しました。ただ、資格を持っていなくても十分その能力を身につけている人は多数いますから、あまり参考にはならないかも。ただ仕事に就くときは有利かな。

「どの程度のスキル」というお話しですが、1つの目安としては、先に挙げた資格になりますが、「初級システムアドミニストレーター」という国家資格があります。書店等で見てみてください。


 

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