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98年度授業評価結果(心理学研究法) file: ノートパソコン実験授業日誌 /notebook/notebook20.htmlより抜粋
99/1/19 (火)授業「評価」結果

最後の講義なので授業「評価」アンケートを実施した(無記名でおこなった)。アンケート用紙はA学部で実施しているものを借用した(マークシート方式)。各質問項目は1から5の5件法で、「最低」が1、「最高」が5。出席者42名。心理学専攻の2年生が主。集計してみたところ以下のような結果だった。今期のテーマは「統計的仮説の検定」であった。

なにと比較すべきかわからないが、なんだかあまり芳しくない。昔の通信簿でいえば3ばかりというところだ。「使用教材について」では実験授業でのプレゼンテーションにやや良い評価。かなり個人差おおきい。

学生個別に評価の総平均値(内容、教材、すすめかたの10項目の平均値)を求め、それと学生自身が自己評定した「参加度」(授業に積極的にとりくんだか、という質問項目への学生自身の自己評定)との関係をみた。「参加度」の高い学生のほうではそれなりの「評価」という傾向も見られる。

この結果からは、一応ノートパソコンによる視聴覚メディアの利用は「使用教材についての評価」点に寄与しているように見える。しかし、肝心の「興味、わかりやすさ」については効果がなかったような印象だ。(ノートパソコンをつかわない授業での比較条件がないのでなんとも言えないのだが)。統計学というのは「文系な」心理学の学生にとってはちょっとやっかいなものではあるのだが。うーむ。

自由記述の欄にはあまり記入されていなかったが、以下のような感想があった。()は私の感想。

記入はすくなかったが、自由記入欄によせられたコメントは授業改善の具体的なポイントであると思われる。(アンケート結果を講義に反映させるには、アンケートの時期を再考。講義5回目(1セメスターはだいたい15回)くらいで中間アンケートをやる方が良いかもしれない。)次回はこれらの点を改善しよう。

統計的方法ではある点につまづくとその後の理解に影響する。これにはなんらかのプログラム学習をとりいれることで対応し(基礎的知識をそろえる)、応用研究例の話題を増やし(「興味・関心」)、電算実習の回数を増やす(「実際的技能」)ように変更。

今学期はアンケート1回のみなので、授業展開でどのような推移をたどるのか分からないが、授業を受けるうちに「わからなくなるー>参加意欲が低下する」傾向を助長しているのかもしれない。もともと「興味がない・苦手=参加意欲低い」という面もある上に。「参加意欲」や「興味」を増す条件はなんだろうか。研究法ではどうしてもデータ処理の技術的な話を中心にしなければならないと考えているのだが(「雰囲気的理解」ではなくて実際にできるようになることが必要と)、2年次の入門という面をもうすこし考慮して、統計的内容は最小限度にすべきかもしれないとも思う。一方で「参加意欲」の高い学生も1/4程度あって、この学生の望むものはまた異なるものかもしれない。

ともかく実験授業は終了だ。多分、来年の実習や卒論研究ではもうすこし進んだ統計的な方法が必要になることと思う。半年で統計的な方法の基本を学んだのであるから、そのときには少しは役にたつことを期待して。来週は試験。さて結果はどうなるだろうか。


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