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98年度授業評価結果(知覚心理学特講) file: ノートパソコン実験授業日誌/notebook/notebook20.htmlより抜粋
99/1/21(木)授業評価結果

知覚心理学特講の試験とあわせて授業「評価」アンケートを実施。研究法と同じく無記名で、アンケート用紙も同じマークシート方式のものを使用。各質問項目は1から5の5件法で、「最低」が1、「最高」が5である。出席者57名。アンケート回答してくれたのは56名だった。心理学専攻の2年生が主で、一昨日おこなった研究法の受講生とほとんど重複している。他専攻、他学科の学生も1割程度受講。集計結果は以下のようなものだった。

知覚心理学特論の方が研究法と比較するとやや良いが、やはり通信簿でいうと3というところだ。やはり個人差はかなり大きい。プレゼンテーションはこちらも良い評価だった。ノートパソコンやOHPによる視聴覚メディアを使ったことは良かったようだ。特に私は悪筆なので、「板書」の改善になったことは確かだと思う。

研究法の結果と同様に、学生個別に評価の総平均値(内容、教材、すすめかたの10項目の平均値)を求め、それと学生自身が自己評定した「参加度」(授業に積極的にとりくんだか、という質問項目への学生自身の自己評定)との関係をみた。

研究法と似た傾向であるが、こちらの科目のほうが「参加度」の自己評定値の高い学生が16名と多かった点が異なる。教科内容がやや専門的な心理学の内容であることによると思われる。前回と同様に「参加度」と「授業評価」値は関係する傾向。

自由記述の欄には10人がコメントを書いてくれた。プレゼンテーション形式がよかったというコメントと、資料の提示時間が短くノートがとれないというものだった。

今回も、自由記入欄によせられたコメントは授業改善の具体的なポイントであると思われる。しかし、「なかなかわかりやすかったが、大切なところを明確に「ノートしとけ」といってくれるとよかった。」というコメントもあった。スライドの項目は重要項目のつもりなのだが。

「資料とノート」の問題についてはプレゼンテーション資料をWeb公開することで対応できる。しかし、このように資料を配布し、講義内容をWeb公開するとなると、これまで、私の授業の試験は「ノートのみ持ち込み可」というものだったので、試験そのものを再考しなければならない。

「特論」は「選択科目」で、例年出席を6−8回とることにしている。試験規定で2/3以上の出席がないと試験を受けることができないことになっている。5回以上欠席した学生は「資格喪失」である。ほとんど欠席しない学生と、この条件に抵触しないように勘定して休んでいるタイプがある。あとは「放棄」組である。

今期は実験授業ということもあって、あらかじめ「資格喪失」者を発表していない。そのため、ほとんど出席していない学生も試験を受けていた。このような学生のアンケート結果はどのように考えればいいのだろう。出席させなかった教師の責任なのだろうか? また、すべての項目に3と回答した学生が2名あった。

学生の「参加度」の比較。「研究法」での平均値は3.0(標準偏差1.0)、「特論」では3.2(標準偏差0.9)だった。平均値はあまり違わないが、実際の講義をしていて受けた印象では、もっと違う感じだ。この差は「必修」科目と、「選択」して出てきている科目の違いではないかと思う。

授業評価アンケートもこれで2回行ったのだが、A学部ではルーティン化されている(各セメスター2回)。もし、今後も継続的に行う場合には、アンケートをやる理由や意味・効果を明らかにしなければ単なる習慣になってしまうだろう。アンケート実施により実際に講義が改善され、それにより参加意欲も高まるという好循環を期待したいのだが、悪循環におちいるオソレもかなりあるのではないかと思う。



99/1/20(水)

今朝A学部のN教授と駅で一緒になりバスで大学まで。授業「評価」の話をした。A学部ではセメスター毎に2回のアンケートを実施している。N先生は授業評価などとんでもない、という意見だった。たしかに「授業評価」がその後どのような目的に使われるかわからないという心配もある。いったん数字になってしまうと、「現地」は忘れられてしまう。いろいろ問題が起こりそうだ。これを管理する人のオトナ度が問われることになるだろう。A学部では、アンケート集計の作業量の膨大さにとまどっているそうだ。用紙はマークシート用紙なのでたいした手間はかからないと思われるが、なにしろ全科目となるとチェックだけでも大変だろう。アンケート結果は教員個人の結果は知らされるが、公表の仕方は決まっていない様子である。

明日はもう一つの実験授業(知覚心理学特論)の試験。授業アンケートは試験と一緒にやらない方がよいと思われるが、用紙の準備の都合で今回は合わせて実施。


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