2000年度春セメスター・知覚心理学・授業日程

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人間家族(ビデオ)

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「開眼手術(初めて見る世界)」現代心理学編アポロンビデオライブラリー(前半)

  • 初めて見る世界についての哲学的問題
  • 光とは
  • 視覚系の基本的な構造

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「開眼手術(初めて見る世界)」現代心理学編アポロンビデオライブラリー(後半)

  • 知覚的障害の概念・WHOの定義・障害概念の人為的性質
  • 一時的障害・二次的障害
  • 障害援助における心理学的研究の意義
  • 「共同実験」
  • 明暗の識別
  • 色彩の分化
    •  
  • 形態の識別

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休講

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開眼手術後の視知覚の形成過程

  • 立体物の識別

複雑な事物の知覚

  • 表情の知覚
    • 望月登志子、「顔の認知とその成立過程」、(鳥居修晃編「視覚障害と認知」、放送大学教材)1993、第14章
  • 視知覚行動の機能的異常(発達障害児)
    • 伊藤英夫・平井久、「行動異常者の諸現象。:行動学的視点」、現代基礎心理学11(平井久編、行動の異常)、東京大学出版会、1982、第三章
    • 瞳孔反応の測定方法(pupilometrics)

以上のトピックについての参考文献

  • 鳥居修晃 先天盲の開眼手術と視知覚の形成 別冊サイエンス、特集視覚の心理学III(色・運動・イメージ)日経サイエンス社、1986、p45−55
  • 鳥居修晃 視知覚の発生と成立(開眼手術後の視覚体験) 現代基礎心理学3知覚II(認知過程)東京大学出版会p45−79
    • 鳥居修晃・望月登志子 視知覚の形成2(開眼手術後の視空間と事物の識別)培風館 1997

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色覚

  • 色彩の心理物理(心理物理・演色性・表色系)
  • 色彩知覚(色の3属性・混色・
  • 色覚の理論(三原色説・反対色説・段階説)
  • 色覚異常とその障害援助
    • 色覚型
    • 測定法(石原式・アノマロスコープ)
    • 信号機の色の決定・教科書の配色
    • 色覚問題研究グループhttp://www.nbj.co.jp/pastel/

      電話相談「色覚110番」、検査相談機関の紹介、進学と就職についてのアドバイス、色覚問題に関する情報サイト)

  • (色彩についての文化人類学的研究:色の象徴性
  • 色彩の応用(環境デザイン・・流行色・色の好み)

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盲人歩行についての研究

伊福部達「気配のもとを聴覚から探る」日経サイエンス93年10月号p.39-46

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視知覚の障害と感覚代行(ソニックガイドの適用)

ソニックガイド適用のケースからみた感覚代行技術と心理学的援助・視知覚の発達

感覚知覚障害の援助には「保有している感覚を活用する」「他の感覚を活用する」方法が考えられる。最近、新しい感覚障害の援助として感覚代行技術が発展してきている。視覚障害の領域では、超音波によるエコーロケーションの原理を応用した「ソーナー・エイド」(ソニック・ガイド)が実績をあげている。ソニックガイドを装着した研究や実践例は知覚心理学的にも興味深く、また、意義深いものである。

  • 装着研究の例(バウワー、T.G.R、「子どもの世界」)
  • ソニック・ガイドの仕組み
    • 空間の定位
    • 「純粋知覚形式」
  • 発達理論から考えた最適装着時期の問題(Siegler、1982)
    • 発達条件と適応能力
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  • R.S. Siegler 子どもの思考  誠信書房、1982、第5章 知覚の発達
  • T.G.R.バウアー「子どもの世界」教育心理学年報、第24集、119-122
  • Humphrey, G. K., and Humphrey, D. E., (1985), The use of binaural sensory aids by blind infants and children: Theoretical and applied issues, Applied Developmental Psychology, vol.2,59-97.

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知覚・認知の発達(新生児乳幼児心理物理学)

新生児や乳幼児はどのような感覚・知覚の世界に生きているのだろう。新生児や乳幼児の感覚・知覚・認知能力の測定法は近年発達し、新生児心理物理学と呼ばれる研究領域を成している。新生児や乳幼児はまだコトバをもたないのが、行動や生理学的な測定値から推測する方法がある。代表的な方法は乳幼児の行動の特徴を利用した「順化・脱順化」法、「注視選択」法がある。

視覚(視野、視力、色覚)、聴覚の測定。

これらの測定方法の発達は次のような意義がある。

  • 感覚・知覚能力の状態をより正確に知ることができること。従来知られてきたよりもはるかに乳幼児は早期の発達段階において諸感覚を通じて能動的な存在であることが明らかになってきている。
  • このような発達の状態が明らかになることによって、発達障害を適切に判定することができるようになること。人間のいろいろな能力の発達過程を知ることにより、障害があるばあいに適切な対応がとれるようになる。
  • 鹿取廣人 感覚・知覚(現代基礎心理学10)東京大学出版会 1984
  • マウラーとマウラー 赤ちゃんには世界がどう見えるか 草思社、1992(Maurer,D. & Maurer, C. (1988)The World of the newboron)
  • 早期感覚遮断・感覚遮断化実験

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  • 休講

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その他の視覚障害(弱視・視野・教育上の援助)

  • 鳥居修晃、視覚障害と認知、放送大学教材(中野泰志著、6〜9章)
  • 視覚障害リソースネットワーク

    http://ningen.human.tsukuba.ac.jp/~h-kawash/VIRN/ref/Ref1993.html

http://www.twcu.ac.jp/~k-oda/oda.html
東京女子大学・小田研究室(視覚障害心理学関係の資料・リンク)

視知覚の成立条件・視野の機能による分類・眼球運動

池田光男、「パターン認識と有効視野」、現代基礎心理学3、(鳥居修晃編、知覚:認知過程)、東京大学出版会、1982、第三章

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視知覚に関係する認知的障害・失認

鹿取廣人、認識機能の障害、(講座 現代の心理学、5認識の形成、小学館、1982)

杉下守弘、右脳と左脳の対話、青土社、1983(第三章、大脳の破壊で生ずる精神機能の障害)

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 ビデオ「視覚的錯視」

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7/13

 (定期試験)教室変更あり

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 祝日

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秋セメスター 

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