97年度秋セメスター知覚心理学特講授業日程

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97/9/25

 痛み感覚(痛みの測定と尺度)

秋セメスターはしばらく痛み感覚に関する実験的研究と測定方法についてお話します。

参考文献は、

  • 佐藤(編)「痛みのはなし・研究から、臨床から、実践から」日本文化科学社
  • R.メルザック・P・D・ウオール「痛みへの挑戦」誠信書房1986 (R.Melzack & P. D. Wall, The Challenge of Pain, Penguin Books, 1982)

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97/10/2

 痛み感覚(痛みの種類・実験法・痛みの臨床)

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97/10/9

 実験痛と臨床痛(鎮痛効果・信号検出理論の適用)

信号検出理論についてはちょっとややこしいので、「心理学に必要なコンピュータ技術」の第2章を参考にしてください。

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97/10/16

 痛みの行動的測定

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97/10/23

 プラシーボ反応/2成分モデル/「所為(せい)」の理論(原因帰属理論)

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97/10/30

 情動の知覚

今日の話題については、

  • 堀哲郎 脳と情動:感情のメカニズム 共立出版(第8章 情動体験)にくわしい解説があります。

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97/11/6

 情動の測定方法・対処行動

  • 今日取り上げた話題は大山(編)実験心理学 東大出版会、章に解説があります。

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97/11/13

 味覚

今日の話題については、

  • 佐藤昌康(編)味覚の科学 朝倉書店 1981、p.197-243(味覚の心理学的基礎、味覚と嗜好)、p.269-272(官能検査)
  • 増山栄太郎 センソリー・エバリュエーション p.68-78(味覚の特徴)

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97/11/20

 センソリー・テスト(産業における味覚の研究・応用)・嗅覚(基本臭についての諸理論)

  • DIME 1995,11/2号Business Wars”新食感”をつくれ
  • R.Schmidt (Ed.)感覚生理学 金芳堂 1980 第7章味覚の生理学
  • 官能検査や心理測定技術は産業界で非常に応用範囲が広く、また心理学の知識を生かすことのできる領域だ。
  • これについては、佐藤信 官能検査入門 日科技連 1978や
  • 新版・官能検査ハンドブック(日科技連)などがよいが、内容はちょっと難しい。

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97/11/27

 嗅覚感覚についての理論・応用

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97/12/4

嗅覚感覚の産業的利用。一般感覚(空腹感・渇き感)

  • R.Schmidt (Ed.)感覚生理学 金芳堂 1980 第9章 渇きと空腹
  • ジンバルドー 現代心理学II  サイエンス社(9章ホメオスタシス機構としての生物学的動因)空腹と摂食)
  • 現代基礎心理学(8)東京大学出版会 第1章 動機の行動論的機制

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97/12/11

 一般感覚(空腹感、温・冷感覚、触覚)

  • 摂食行動(ダイエットはなぜ成功しにくいか)上記ジンバルドー参照
  • Weberの三つの器の実験 R.Schmidt (Ed.)感覚生理学 金芳堂 1980 第3章 体性内臓感覚能(温度感覚)p.102-111

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97/12/18

 触覚(触覚の利用:点字)

  • 触覚を利用した感覚代行の研究については、
  • 市川ほか(編)視覚障害とその代行技術 名古屋大学出版会1984、第4章知的活動の補助を参照してください。
  • また、触知覚における「仮現運動」現象については同じく、第3章をごらんください。

論文ではゲルダード、F.A., シェリック, C.E.、触覚の跳躍現象を探る、(日経)サイエンス、1986/9(vol.16,No.9),p.94-101.が読みやすいでしょう。

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98/1/7

 今日で特講の授業は終了ですので、残った話題について駆け足で。

幻覚および知覚への薬物の効果については、シーゲル、R.K. サイエンス、1977,12月号、8−17.

バイオフィードバックについては多くの書籍がありますが、R.M.スターンほかバイオフィードバックとは何か:心と身体の健康法、紀伊国屋書店、1983

まとめとして、知覚の発達理論(分化説)と共感覚 にふれました。

分化説については、R.S. シーグラー、子どもの思考、誠信書房、1992 第5章知覚の発達を参照してください。共感覚については、山梨正明、比喩と理解、東京大学出版会、1988。月刊言語1989/11月号、特集五感の言語学、を参考にしてください。

来週は休日です。再来週に試験を行います。ノートのみ持ち込み可です。

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