人間科学方法論特別研究(心理学研究法) index_syllabus

 統計的方法は実証的な方法によって得られたデータを集約し評価する基準の一つである。自分の研究成果を発表したり、他の研究を適切に評価するためには、統計学の基礎的な知識は不可欠のものである。心理学的研究においても統計的手法は多用されているが、心理学にあらわれるデータの特質をよく理解・判断した上で、統計的手法を利用すべきである。

 テキスト(1)は心理学において現れる典型的なデータ例をとりあつかっているので、おおむねこれに準拠して授業を行う。このコースは入門レベルなので、数理統計学の基礎を学習済みの学生は受講する必要はありません。

(なお受講者の予備知識によって内容を変更することがあります。)

 なお、統計学の学習方法はパーソナルコンピュータと統計パッケージソフトウエアを手軽に利用できるようになったことで大きく変化しています。ソフトウエアで演習を行いながら講義をすすめますので、計算の負担はほとんどありませんが、一度は「手で計算」してみることが不可欠だと思います。

講義予定

  1. 心理学におけるデータの特質と統計的方法の必要性
  2. 母集団と標本・標本平均値の分布
  3. 正規分布の性質とその利用
  4. 推定
  5. 統計的仮説の検定の原理(二項分布を利用した検定)
  6. 2集団の比較1(t分布)
  7. 2集団の比較2
  8. (中間テスト)
  9. 多集団の比較1(F分布)
  10. 多集団の比較2(分散分析)
  11. 相関と回帰1(相関係数・無相関の検定)
  12. 相関と回帰2(回帰直線)
  13. 独立性の検定・適合度の検定(χ二乗分布)
  14. ノンパラメトリック検定
  15. 確率化検定
  16. 試験(持ち込み可)
  17.  


 index_syllabus