わがはま日記

2003/4/15(火)教室の下見・TRON

午後から学部研究法の二回目。「なぜ研究法が必要か」という話。「方法論」ではいろいろな内容の研究を事例として用いるので講義としては内容が理解されにくいものかもしれない。今日は「攻撃的行動」とビデオゲームの習慣についての新聞記事と「三歳児神話」についてのやはり新聞記事を材料にして話した。人間行動についての信念や偏見はなかなか乗り越えることは困難なものだと思うが、研究法をいくら勉強してもそれだけでは充分というわけでもない。批判的思考が不可欠だが、心理学や教育学・社会学では特に日常的な思考を乗り越えるためには研究法は非常に重要なヒントであるようにおもう。

大学院の方法論は今年は3名の模様。学外から「入院」した二人は心理学の研究法の講義は受けたことがないらしいのでしばらく学部と同様の展開ですすめることにした。

夕方、I大学の非常勤が明日から始まるので教室などの下見に出かけた。なんだか受験生みたいだな。教室は100名程度の中教室が振り当てられていた。ちょうど講義を終えられた教官の方に操作法などを尋ねる。プロジェクターは備えられていたが、やや型式が古い様子でやや輝度不足か、その方は教室の変更を申し出ておられた。私も移動可能ならそうするべきかも。スクリーンも二つあるし、OHPのほうは問題なさそうだ。教室変更ができなければOHP中心でやるように準備するべきか。受講生の数と顔ぶれをみてから考えることにしよう。

パソコンといえば、今日の「プロジェクトX」はTRONの特集だった。坂村先生は私と同世代の方だ。ひょっとして同じ電算室で遭遇していたかもしれない。それはともかく、「基本ソフトは空気や水と同じようなもの、ねじやくぎのような基本的で重要なものだ。そのような知的な財産は誰でも無料で使えるべきである。また、基本ソフトをもたないことはモノづくりにおいて決定的な不利となる」ということを述べられた。このような思想や基本ソフトがそなえるべき性能については(いま日本企業が痛いめにあってやっとというか)よく理解されるようになってきているので、TRONプロジェクトはさらに進展するのではないかと思う。私もTRONのシンパなので、実際B-TRONなどもしっかり買っているのだが、思想的なLinuxシンパと同様で実際にはマックやwindowsを使っているへたれシンパだにゃあ。

TRONとは関係ないのだが、このプロジェクトXはどうも型にはまってきているというか(たまたま見た、カシオのデジカメ特集のときのように最後は宴会風景とか)、また企画そのものも企業もちこみの物ではないかと感ずることもある。

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