倭が浜コンフィデンシャル

2003/10/12(日)仙台

金曜日の夕方から仙台。「法と心理学会」に参加するため。この学会はまだ新しいもので規模も小さいが、心理学と法学という「異業種」学会である。

仙台は初めて。夜到着し、翌日会場の東北大学へ向かうとまことに「杜の都」という表現がぴったりする美しい街並が続く。城跡を利用した大学のあたりは特に起伏のある道や緑豊かで、森のむこうにビル群が見える風景は(気候は全くちがうが)シンガポールに良く似ていると思った。午後からのポスターセッションで「素朴量刑判断」についての発表をした。いくつか重要なコメントをいただき次の調査の糧になった。(たとえば、調査ではもう少し法律概念に注意して質問項目などを設定することが必要だ。)

この学会は「異業種」交流学会である。両分野、といってもそれぞれ多様だが、なかなか超えがたい考え方の違いがあることも痛感した。これらの分野を発展的に統合することは非常に難しいとも感ずるが、のりこえなければならない壁であろう。発表件数はやや心理学的な研究に偏っていたが、おもしろいものが多かった。異業種な方の発表はきわめて論理的でわかりやすい発表と、非常に難しい発表があったが、たぶん私に分かりやすい発表は厳密に法学的にはしょうしょう乱暴な発表ということになるのだろうか。「公正」、「公平と正義」についてのシンポジウムは社会心理学の分野での研究を概観する上で勉強になった。

東北大学には本学の大学院を出て研究生になっているU君がいるし、今年から北海道大学へ進学してこの学会の重要人物であるM先生の指導を受けようとしているI君がいるのでもしかしたら来ているかもしれないし、また、やはり大学院を卒業して仙台で働いているUさんもいるので「オフ」できれば、と思っていたのだが、、思いがけなくU君がアレンジしてくれて両U君と夜の仙台へ。(Uさんにはあるビジネスプランを話してみたのだが、あれけっこうまじですのでシロートのおもいつきだけどプロフェッショナルに企画してみてくだされ。現場の声needsということで、意外とマーケットは広いかも。ってUさんへ私信モードです)。(残念ながらI君は参加していなかったので近況は聞くことができなかった)

ちょうど「よさこい祭り」(高知がオリジナルの)で若い人でにぎわっていた。案内してくれたU君が「これはロシアのある都市と姉妹都市になっている記念の「水時計」跡だ」、という。この話を聞いて、仙台はむしろシンガポールと姉妹都市になってシンガポールが雪化粧するとこんな景色になりますよ、という雪見ツアーパックは人気がでるのではないかなあ。

学会二日目は午前中口頭発表を聞く。昼は少し歩いて県立美術館のカフェテリアで、展示会の関係らしくドイツ料理風のランチを食べた。このカフェテリアは仙台プラザホテルの直営ということだ。古風で端正な味で気に入った。大学から美術館までの道はすばらしい散歩道で、10分ばかりの道すがら萩の花を満喫することができた。夏休みに箱根へでかけて見かけて以来なぜか萩の花のたたずまいに惹かれている。午後からO先生の講演を聞いてこれで学会参加の目的も果たしたので、あと一つセッションがあったのだが、帰ることにした。

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