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ノートパソコン実験授業・日誌 ■ノートブック日誌インデックス


98/11/22(日)学内のホームページ・他大学の実験授業・ネットワーク環境

国際部N講師からメール。Web検索中偶然私のホームページを「発見」したとのこと。N講師も実験授業の担当。プロジェクターでプレゼンテーション形式の授業を実施。インターネットを利用した授業を実施されているということだ。「日誌は参考になった」と書いてくれたが、ノートパソコンを利用した授業は、私にとっては初めての経験だったので、経験者には当たり前なところ、また、変なところも多いことと思う。ノートパソコンを購入した学生についてのアンケートデータがあるということだ。私の方は「教員側」の実験が中心になっているので、「中間報告会」にはあまり乗り気ではなかったのだが、出席して報告を聞きたくなった。

学内のホームページ情報がほとんどない。大学のホームページから、どなたがホームページを開いておられるのかがわらない。他大学のホームページだと、サイトを公開している教員のリストがあったり、「色」でわかるようになっているところが多い。まあ、検索サイトでさがせばすぐわかることなのだが。学内のWebサイトは教員開設の2件(A先生とB先生)と、学生サークルの1件しか知らない。


コンピュータやネットワークを利用した教育・研究環境:他大学の例をいくつか検索

神奈川歯科大学:新学問のすすめ: Computer Networkの活用(97/12)http://www.kdcnet.ac.jp/camplan/index.htm

神奈川歯科大学では教育や研究、大学運営のためのネットワークシステムを構築している。 

「新学問のすすめ: Computer Networkによる講義の効率化・深化」を中心にして、教員のプレゼンテーション(講義)、学生の学習のための環境整備に重点が置かれている。「教室でのプレゼンテーション」の説明や、学生側へのアドバイスとして、「学生:講義の内容をゲットする、良く理解できないことを調べる、学生からのメールによる質問と回答」など教育のための利用について体系的。


明治大学:パソコンとインターネットをもちいた実験授業(PCプロジェクト)中間報告書(98/6)http://www.isc.meiji.ac.jp/~pcp/report97/index.html

明治大学の例は以前にも書いた。明治大学ではかなり本格的な実験授業を1996年度より継続して実践し、中間報告がだされている。参加教員人文、社会、理工系各学部から31名にのぼり、各教員の実験授業経過報告が行われている。非常に成功している例と、「大失敗であった」という例まで報告されている。詳細な報告書になっている。サポート体制・ガイドライン(案)、展望、所感・学生の感想など豊富。

小規模な大学では全員にノートパソコンを「支給」したところもあるが(昨年度、B教授のレポート、新潟経営大学:数年前より新入生全員を対象にして「無償貸与」。条件などは不明。http://www.niigataum.ac.jp/events/pc/note-pc-j.html)、大規模校での実施は困難な問題もあるようだ。しかし、将来の社会的変化、大学の変化(社会人教育、遠隔教育)を視野にいれてさまざまな角度から検討をつづけている点は見習うべき。特に、「いわゆる情報処理教育としてではなく、通常の授業にいかにしてとりいれるか」という点が強調されている。PCプロジェクトでは大学側が徐々に参加教員をつのり、学生にも貸与できるノートパソコンの台数を増やし、数年来、継続的に実験をつづけている。本学でも実験授業の参加者を徐々に増やすとともに、学生へ貸出できるノートパソコンをなんとかもうすこし調達すべきだろう。本学は小規模であるから、数年間このような前進を続ければ自ずとパソコンやインターネットは定着するのではないだろうか。


午前中自宅よりアクセス。カウンター340
98/11/21(土)プレゼン道

長谷川先生の「日記よみ日記」を見ていたら、神戸大学の松田先生という方のプレゼンテーションについてのページが紹介されていた。http://nova.planet.kobe-u.ac.jp/~matsuda/review/presen.html

プレゼン道入門――科学研究のよりよい発表法 :神戸大学・理学部 松田卓也

学会発表についてのノウハウであるが、普段の講義や授業にも当てはまる点もある。

たとえば、「2.4 聴衆の立場に立て」というところでは、

「講演であれ講義であれ、話す人は自分の話は完全であって、それを分からないのは聴衆や学生が悪いと、暗に思っている。、、、しかし、、、、話が理解されないのは、聴衆のせいではなく、自分のせいなのだ。このことを自覚することが、プレゼン技術習得の第一歩である。あるいはそれが全てであり、それ以上は技術的な詳細にすぎないのである。」

また、「2.5 一般的な聴衆とは何か」では、

「、、、一般的な聴衆は、あなたが大家か、競争相手か、友人でもない限り、あなたの話など聞きたくないのである。、、、その一般的聴衆に、いかにあなたの話に耳を傾けさせるか、それがプレゼン技術なのである。」

ある科目を登録して履修しようとしている学生は「一般的な聴衆」のカテゴリーに入らないことを祈っているが、「聴衆の立場」であった頃をたまには想起すべき。

プレゼンテーション技術としてノートパソコンと液晶プロジェクターを最強のコンビとして、これらの利用を強く勧められている。

昨日週間アスキーを眺めていたら、IBMとボールペンのCrossが協同開発したというCrossPadというタブレットの日本語版が11/27に発売になるという記事があった。これまでのペン・タブレットと異なるのはパソコンと接続していない状態でつかうことができる点である。メモや絵をかなり大量に記録することができ、いつでもパソコンにそのデータを転送できるようになっている、独立型のタブレットである。プレゼンテーションスライドに手書きの数式や図を書き入れたかかったのだが、これは便利そうである。英語版はちょっと前から出ていて、日本語版のWindowsでも使えるようだが、日本語版がでるということだ。タブレットや、スキャナーで取り込んでもよいのだが、CrossPadの簡便さは試してみる価値がありそうだ。(松田先生のノウハウでは手書きは御法度なのだが、授業ではきれいな活字でかかれた数式よりも、途中経過を手で書いていった数式や図・絵の方がふさわしいような気がする。)http://www.ibm.co.jp/pc/vlp/vhcrp8b/vhcrp8ba.html

先日購入したPoser 3にアカデミックディスカウント版があることに別の店頭で気づいたが後の祭りであった。

深夜自宅よりアクセス。カウンター336


98/11/20(金)

朝、自宅よりアクセス。カウンター315


98/11/19(木)ネットワーク委員会・OA

昨日「ネットワーク委員会」が改組、あらたに発足した。教員代表の委員はI講師(人間科学部)とF教授(国際部)。インターネットの利用について、大学側と教員側で考え方のちがいもあるようなので、教学上の意見をよくとりまとめて、良い運営を望みたい。特にネットワーク環境は学生のノートブックの所有を推進し、学生がコンピュータリテラシーを身につけるために、非常に重要な条件なので、学生のインターネット利用について、良い環境ができることを期待したい。

来年度のゼミの希望者に面接をおこなった。ある学生に「コンピュータは買ったほうが良いのでしょうか?」と聞かれた。私が授業や実験実習などでコンピュータをつかうことが多いので、そのように感じたのだろうか。経済的に無理でなければもちろん購入をすすめるが、しばらくは大学の設備や、心理学の実験室のパソコンを空き時間を利用して使えばよいのではないか、どうしても自分で必要と感じるようになったら、そのとき購入すればよいのではないかと思う、と答えた。幸い大学の設備は比較的良く更新されているので、これを利用すればよい。

学内で行われている学務上の調査で、学生からの多数のアンケート回答結果を整理するという仕事があるのだそうだ。その処理はアンケート用紙(マークシート)をOCRでよみとって、各項目の簡単な集計処理をするものだということだ。非常に多数に上るということで、電算室のSEはほんらいの仕事で多忙のため対応できず、困っている、という話を聞いた。この程度の処理は、わざわざSEに依頼しなくても、だれにでもできるのではないかと思うのだが。

登校時アクセスカウンター304


98/11/18(水)会議日程の調整・インターネットの評判

昨日事務方担当のHさんより「中間報告会」の調整のアンケート。「可能な」日時に印をつけて、会議日程を調節するとのこと。他の委員会の予定もあるので、関係教員間での調整も結構大変らしい。ほんの数人のことなのだが、手作業で結構な手間をかけている様子。

昼休みに教員談話室で数人で雑談。インターネットの話題。T教授は「インターネットでしか発言できないようなヤツがふえているんだ。誹謗・中傷・ゴミのような情報ばかりだ」との感想。これは私のホームページに対する意見かどうか一瞬考えたが、「いえいえミニコミや個人出版などでは非常によいメディアになっているようですよ。」あとはおおむね「秘密。ふふふ。」路線で対応。最近教員の間でもインターネットにアクセスするようになった人が増えてきた。しかし、私のホームページについて意見や感想を直接聞く機会はほとんどない。ときどき学内からメールで感想を寄せてくださる方がある。あるメディアで伝えたものは同じメディアで返事をもらえる、ということだろうか。そういえば私も(学内の)B教授のホームページを時々覗くのだが、感想はメールで送っているなあ。

登校時アクセスカウンター298


98/11/17(火)向後先生のPSI教材到着

今朝メールボックス(S-mailのほう)を見に行ったら富山大学の向後先生よりPSI教材(情報処理、統計学、それぞれCD-ROM)と研究論文4件が届いていた。いわゆる「文系」学部で「理系」の統計学を教えるという立場におられる向後さんと私の立場はすごく似ているように感じた。帰りの電車の中で論文を読む。向後さんも「統計学」の授業で、いわゆる「検定」や、さらに場合によっては「因子分析」のレベルまで1年間の授業でこなさなければならないという課題と、その授業実施になんらかの困難を感じておられるのかもしれない。それで、PSIというような教授システムを実現されたのだろうか。私の方は、具体的なPSIカリキュラムを実現するまでには至っていない。

向後さんのCD-ROM教材はブラウザーで「閲覧」するようになっていて、「フォーム」を用いてインタラクティブなソフトになっている。「統計学」の方をmacで「ブラウズ」してみた。シーンはとある「ハンバーガーショップ」、楽しそうなイラストと例題。PSIについての説明も加えてあった。

「統計学の授業の説明」によると、PSIとは、Personalized System of Instruction(個人化された教授システム)の略で、特徴として

PSIについては私は実際の実施例を見たことはなく、ただケラーの本を読んで知っていただけである。それももうだいぶ昔のことだ。また、いわゆるプログラム学習についての経験は、 HollandとSkinnerの実験的行動分析学のプログラム学習のテキストをこれもまた昔のことだが、学生の時、夏休みの宿題でやったことがあるだけである。この教材は「本」なのだが、実験的行動分析学の用語を非常に「スモールステップ」からなるインストラクションで、学習者に「誤答」をさせないように、「直線的に」プログラムが進むものだった。この本の学生としての立場からの評価はさまざまだったが、一番多かったのは、やはり、「あきてしまう」というものだったように記憶している。(私自身はめずらしく最後までやり通して、レポートもちゃんと書いた。)この経験から、このようなプログラムで勉強すれば、込み入った用語や概念をきちんと理解することができるのではないか、というように思っていた。

向後さんのプログラムは比較的大きなステップ(設問)で学生に考えさせ、回答を求めてから、フィードバックを行うようになっている点は、スキナー型のプログラムとは異なっているようだ。

PSIシステムは日本では非常に例が少ないということだ。単に知られていないということもあるのかもしれないが、PSIシステムに限らず、個別学習システムは現在の「学校」のありかたに異議をとなえるものでもある。大学の諸制度、「学期(セメスター制)」とか「授業回数確保」といった事情のもとでは行いにくいのかもしれない。また、個別学習システムを立ち上げるには相当の事前準備を要するという点も障害になっている。「公文式」というのも具体的には知らないのであるが、個別学習システムの一種のように見える。学校ではなく「塾」や「予備校」で実力発揮しているのではないだろうか。現在の「学校」とか「教育」という「概念」に「個別学習システム」がまだなじんでいないのかしれない。この点PSIシステムは「個別学習」と「全体学習」の調和をはかろうとしている。また、電算教育の普及で、電算教室が設備されるようになってきているので、PSIシステムを実現する環境は整ってきている。

古くはハイパーテキスト、最近ではHTML文書は教材やテキストの「出版」に最適の環境ではないだろうか。「読む」にはまだまだ「投資」が必要であるが。多量のデータもCD-ROMに保存できるようになっていて、費用の点でも書籍よりもはるかに安価であるし、Web公開すれば「無料」で流通も可能だ。しかも著者一人で「出版」することができる。パソコンシステムに依存しないことも魅力である。

今は「心理統計」の授業でどうしても数理統計学の入門のレベルの知識と技能を「伝達」しなければならない立場にあって、プログラム学習の要素と計算技能、最近はコンピュータソフトの利用ということを授業にとりいれたいと考えていた。計算技能については原始的だが実際に例題を「演習してみせる」ということ、しかも、かなり「くどくどと」行う。コンピュータソフトの利用については数年前から電算室を数回利用してエクセルの分析ツールなど簡便なソフトを利用した実習を取り入れてきた。(こちらの大学では1年次2年次に情報処理実習が必修になっていて、学生はWindows95でエクセル程度は使えるようになっている。)これによって、ある程度の「直感的」な理解は得られるし、実験実習のレポートなどに、学生独力で「検定」をおこない、その結果を正しく解釈できるようになる学生もある。しかし、統計学はやはり「にがて」という学生が多いことも確かである。いや私自身「得意」な方ではない。「文系」な人の苦労や苦手意識も十分にわかる。自分自身がそうだ。だから、なんとか必要な程度の「統計的方法」を学べる方法を求めている。

われわれは確率や偶然性の解釈に「弱い」ところがある。希望的観測や偏った解釈におちいりがちでもある。このような傾向のチェックのために、統計的なものの考え方を知っておくことは絶対に必要なことである。これは重々わかっているのだが、それでも、統計学を教えていて時に矛盾に悩むことがある。それは、心理学の実験データや調査データに伝統的な数理統計学を適用することがそもそも適当なのだろうか、というかなりだいそれた思いである。統計的な方法で結論をのべることを前提にして実験計画をくむことが「正しい」のだろうか。心理学のデータの条件からでてきた方法ではなく、統計学の条件にあわせてデータをとっているのではないのか。

授業では、t検定を代表例にして「統計的仮説の検定」の考え方を教えるのであるが、実際には、研究者はその適用制限を良く知っており、それらの制約をうけない方法で「検定」していたりする(ノンバラメトリック法や確率化検定など)。また、教科書にもパラメトリックな方法は「検定」の考え方を理解するのに適した(教育のための)モデルだ、というようなことが書いてあることもある。まだまだ、多くの論文や報告書には伝統的な検定方法が行われているし、実際それでマチガイというわけではないので、論文を理解するためにも、これらを知っておくことは必要なことではある。しかし、かなり時間をかけて「t検定」のイメージがやっとできた学生に、「実は、実際には・・・」と話さなければならないこともある。

心理統計というやや特殊なものかもしれないが、必要な方法や基本的な概念、カリキュラムを見直すべきときかもしれない。

 

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98/11/16(月)実験用「顔」刺激の作成

4年生のS君の卒論実験と実験実習用に「顔」刺激が必要になり、ソフトをいくつか物色。Poser 3を試してみた。Poser 3は、本来は、人間の動きや動作の3Dアニメーションをつくるソフト。顔の種類が少ないようだが(男性、女性、子供)、表情、音素を発音している時の顔の形、ライティング、顔の角度、髪型などあらかじめ用意されている。まだ、マニュアルをよく読んでいないで、制限事項など不明だが、刺激の作成に使えそうだ。作成した顔のデータはビットマップファイルで保存することもできるので、これをAVタキストスコープで提示する、といったことができそうだ。(Mac/Winハイブリッド版で31800円:T-zone柏)

なお、漫画的な顔に簡単なモンタージュを施すソフトが「書籍」の形で販売されていた(北湯口ゆかり、できるソフト、バーセル:オリジナル・キャラクター作成ソフト、同文書院1200円)。こちらはWindows95/98 用で、髪型、顔の形、眼、鼻、口、いくつかの表情などが用意されていて、もちろんPoserよりは単純であるが、顔要素を単純に組み合わせた刺激作成(カテゴリー識別のような実験用)には利用できそうである。

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