ノートパソコン実験授業・日誌 ■ノートブック日誌インデックス


98/10/24(土) ThinkPad235修理・保証の問題とバックアップ体制

午前中、秋葉原にでかけ、購入先のソフマップの修理窓口へ。先客が4名。2名はカウンターで対応中。2名が待っていた。すぐに受付できるだろうと椅子にすわって待つも、30分以上待たされてしまった。先客の一人はノートブックパソコンにCD-ROM Driveを使えるようにセットアップを依頼したもののようだが、これが全くコンピュータのことを知らないようすで、店員の質問にまったく要領を得ない答えをするものだから、店員がえんえん説明をする、ということを繰り返していた。このやりとりを聞いていて、パソコンというのはまだまだ未成熟な商品だなあーとつくづく思う。

私のは、ノートパソコンの落下事故で、本体にヒビがはいったものなので、説明は簡単。しかし、応対した店員が「ソフマップ・パーフェクト・ワランティ」のことを良く知らず、(メーカー保証の切れる)1年後でないと使えないのでそれまでそのままつかってはどうか」などど言う。保証の規約をよく調べてくれ、と言ったところ、いったんカウンターを離れ、誰かに相談している様子。結局「パーフェクトワランティつかえます。IBMの場合4週間ほどかかる。修理完了後自宅へ配送する」という。4週間はちょっと長いが、やむおえない。たぶん実際にはもう少し早くできるだろう。私のあとは客はなかった。秋葉原では午前中にくるとこのように急ぎの先客でかえってまたされることがある。

大学で学生のノートパソコンや教員のノートパソコンが故障した場合、どの程度の対応ができるだろうか。修理に数週間もかかるようでは、代替機の貸し出しの可能な保証契約をむすんでおかなければ授業に差し支えることになる。今回修理にだしたThinkPadは私物で、大学には貸与されたFMノートがあるのでなんとか切り抜けられそうであるが。帰りにT-zoneみなみのノートパソコンのフロアーを覗いてみた。パナソニックの新型サブノートがでていた。CCDカメラまたは携帯電話インターフェース付きで、1キログラム。流行の金属ボディ。ソニーのバイオPCCG-C1のマネかとおもったが、携帯電話のインターフェースにはちょっと魅力がある。キイボードはキイ間隔15mmでTP235と同じ。最新式のパンタグラフ式キイでタッチはかなり良い。キイ間隔はソニーより劣るがパームレストがついているので、こちらの方がつかいやすいと思われる。PCCG-C1のようにパームレストがないと、膝の上に置いた場合、コンピュータをささえにくいからである。アウトレットでは「型落ち」のIBM ThinkPad 310(だったと思う、MMX Pentium 150)がなんと129000円。M大のアンケート結果の学生の支出してもよいという価格、13万円に近い。標準的性能の機種も早くこの程度の値段に落ちてこないかと思う。大学でまとめて購入するのであるから、このくらいにはなるのではないか。


1998/10/23(金)コンピュータとはなんの関係もないが、近所の小さい映画館に「ゾロ」を見に行った。私の子供の頃はテレビで「怪傑ゾロ」。現代風にリメークされたものだが、昔風の娯楽映画で、なつかしく、また、おもしろかった。
1998/10/22(木・その2)ノートブック落下

下校時、帰りのバスでThinkPad 235を床に落としてしまった。下車しようとして立ち上がったところ鞄と重ねて膝の上においていた235を落としてしまった。のりあわせたおばさんが「あっちにもなにかおちてるわ」と親切にも教えてくれた。背面のプリンターコネクターのカバーがはずれて飛んでいた。比較的やわらかいバスの床と「ボディスーツ」のおかげか、スタンバイモードのLEDは無事点滅していた。乗り換えた電車の中でスタンバイ解除したところ無事スタート。

帰宅後、ケースをはずして、点検したところ、ボディ背面の電池カバーからプリンターコネクターカバーにかけて力がかかったのかヒビがはいっていた。このあたりはちょっとひずんでいるようだ。電池カバーはヒンジが破損していたが、3カ所のうち2カ所は大丈夫だったので電池はしっかり固定されていた。

IBM ThinkPadシリーズは机からの落下試験をやっているとカタログで読んだことがある。はずみでこれを上回った力がはたらいたのだろうか。やはり、「チャンドラ」シリーズの弱点のボディの弱さが露呈したというところか?ThinkPad600や560のカーボンファイバーのたっぷりはいった筋肉的ボディやHewlett Packard 200LXの頑丈なボディがうらやましい。200LXなどは人がのっても大丈夫だ(そうだ)。流行のマグネシウムボディは落下事故にたえられるのだろうか?触ってみるとマグネシウムはちょっと鋳物的な「もろさ」があるような感じがする。カーボンファイバー系のほうがしなやかで強そうな感じがするのだが。ThinkPad235は携帯しやすいのでこのようなことがおこる可能性が高くなる。ノートブックの落下事故、故障、修理中の対応の問題など、もし全学的にノートブックの所持を勧める場合、この対策をきちんとしておかなければならないことを痛感した。

ソフマップの保証(パーフェクトワランティ)にはいっていてよかった、と思った。しかし、このような破損も保証されるのだろうか。ソフマップのパーフェクトワランティの保険額は価格の5%で、保証期間は5年間である。送っても良いようだが、あしたは久しぶりに秋葉原にでかけ、修理してもらおう。時間がかかるとちょっと困るのだが。


1989/10/22(木)著作権

今日は知覚心理学の授業。実はプレゼンテーションの準備がぎりぎりになってしまって、誤字が2−3あったのと、おさらいが十分できなかったので、説明の進行の段取りがちょっと悪く、ぎくしゃくした展開になった。それでも、比較的短時間に資料の準備ができるのはノートパソコンの便利なところだと思う。なにしろ、これまでは、プレゼンテーションの資料をパソコンでつくって、いったんプリントアウトして、それをさらにOHPにコピーしてというような作業を要していたのだが、「板書」部分はパソコンで整理しながら入力すればよく、そのまま教室へ直行すればよくなったのだから。図や写真資料などはやはりOHPのほうが見やすいので、これらについては従来どおりの作業が必要だが、これまでに用意していたものはそのままつかえるので、徐々にデジタル化すればよいだろう。明日からは学園祭準備などで休みになるので、今日まにあわなかった、ファイルの準備しておこう。

(広告モード)今年も名ばかりの「顧問」をしているサークルが「古本市」をやるとのことで、例年どおり、不要な本や雑誌を寄付した。コンピュータ雑誌や比較的新刊のペーパーバック(英語)など、格安と思いますので、どうぞお買いあげください。

著作権の問題。音や映像を授業でつかうばあいの「法的」問題についてまったく無知であるので、調べておく必要がある。「NHK」などの放送は、授業でつかっても良いのだそうだが、それをストックすると「違法」になる、との話を聞いたことがある。いったんビデオに録画しなければならないので、この規則を逃れる方法はないようにも思える。あるいはこの段階では「個人利用」と考えてもよいのだろうか。

そうだ、インターネットを利用して調べればよいのだ。さっそく検索ページ(http://www.goo.ne.jp/)で「著作権 授業 ソフト」で検索したら1509件でてきた。もっと絞るべきだが、最初のが大阪大学の「知的財産権法」の授業シラバスで、むずかしそうなので(^^;)次の社団法人「日本映像ソフト協会」のページを見た。Q and Aでわかりやすい例で説明してある。

「Q8 学校の授業でビデオを使用するために、ビデオを複製することは問題になりますか?

A 問題はあります。授業の一環として本当に複製が必要なのか、慎重に検討して下さい。学校その他の教育機関における複製は、著作権法第35条で、必要と認められる限度において、かつ著作権者に損害を与えない範囲において著作物を複製できる、となっています。(その教育機関が営利を目的として設置されている場合は除かれます。)しかし現に市販され、あるいはレンタルされていろ商品で容易に手にはいる場合に、敢えて複製する必要性があるのでしょうか。教育の現場でこそ「人間が努力して生み出しものには、敬意をはらって接する。」という、著作権についての基本的考え方に戻ってもう一度、よく考えてください。」

このように引用すること自体がなにか問題になりそうで心配でもある。私の例でいうと、ソフトそのものは購入しているが、それをパソコンでプレゼンテーションできるように処理して、教室で供覧する場合にはどうなるのだろうか、という問題である。

次の質問は、「営利を目的としない上映会における著作権制度についての問題とは?」という質問に対して、答えは以下のようなものであった。

「著作権法第38条第1項は、非営利無料等の条件を満たせば、著作権者の許諾を得ることなくビデオソフトを利用して、公に上映ができると定めております。この規定と著作権者の利害との関係について、現在、当協会をはじめとする映画の著作物の著作権者は、重大な問題意識をもっています。」特に、「ビデオソフトによる非営利無料の上映会が映画産業全体を脅かしている」ということで著作権法の改正を求めているということである。

武庫川大学のぺーじにつぎのようなものがあった。http://kenkyu.mukogawa-u.ac.jp/kyouiku/ks/shinbun/ks1726-2.htm

「学校現場へのコンピュータ導入に伴い、教育用ソフトも数多く使用され始めている。そうした中、ソフトの違法コピーが問題化してきているため、文化庁ではこのほど、ソフトの著作権問題について解説した「コンピュータ・ソフトウェア管理の手引き(学校編)」を作成し、四月二十六日、全国の学校に配布した。(中略)ソフト違法複製の問題に対して、現場での認識を高める一方、著作権教育の教材としても利用してもらいたい考え。(教育新聞 1726号)[1995/5/4]」

この情報は教育新聞を引用したものになっている。

また、岡山県のホームページには、http://www.pref.okayama.jp/kyoiku/sido/edu_cent/inf_edu/chosaku/index.htm こんなことしてもいいの? 責任は誰?でも仕方ないじゃないの? の落とし穴!というページがあって、「笑える」Q & Aがあった。「著作権について次の問いのようなことを知っておきましょう。Q14.瞬間芸は,著作権を主張できるか A14.実演の定義(第2条1項三号)に該当すれば,著作隣接権として実演家の権利が与えられます。」

ほかにもとても読み切れないほどの情報があることがわかったが、「大学の授業で、購入した市販ソフトをつかって供覧授業を行う(ソフトそのものを複製するのではなく)」という場合が私の心配である。ビデオやソフト教材の著作権はあたりまえのことだが著者にある。授業は「営利目的」とは言えないが(もちろん私にとっては「営業」であると言えなくもない)、このような場合、使用の承諾を得ることや、著者になんらかの「利用料」を支払うことが必要なのだろうか?情報処理教育委員会でガイドラインを作ってくれー、と逃避モード。

今日のカウンター:90(下校時)


1989/10/21(水)過日のウイルス情報は偽情報であるこことが確認された、と再度S君よりメール。もう迷惑をかけられないのでこの種の情報はれんらくしません、とのことだが、「オオカミ少年」の例もあるので、別段気にせず連絡すれば良いと思う。嘘はすぐばれるわけだし。ある程度警戒しておくことも必要なのだから。

ある委員会の事務局を「若手」教員3名でつとめているが、今後連絡をE-mailでおこなうこともあるので、一回はメールを覗くように連絡。教員側の利用の問題も考えておくべきだろう。

アクセスカウンターは登校時に見たら74だった。


1998/10/20(火)S君よりメール。昨日の「ウイルス情報」は「チェーン・メイル」かもしれないとの連絡。「病気の子供はいなかった」わけだ。メールは非常に便利なものであるので、ふつうのメールでやられている類のいたずらが簡単に大規模に行なわれる。「メール爆弾」、「スパム」等々。しかし、嘘がばれやすいことも事実だ。「多くの人を長い間だまし続けることはできない」。

今日は心理学研究法の授業。t検定の説明で、数式は平均値と標準偏差しかつかわないで説明する。コンピュータによるシミュレーションという概念を利用すれば「数式なしで」説明することもできるし、直感的に理解するにはこちらの方法が良いかもしれない。プレゼンテーションに多くの文字を入れるのは御法度なのだろうが、きょうはもっぱら文字スライドを作成した。説明文をひとつづつ順番に提示できるので、説明を板書のように行える。ある考え方を導いていくには非常に便利だとあらためて感ずる。これにそってOHPに手書きで「絵をかいて」説明。非常に説明しやすかった。「聴く側」にとってはどうだっただろうか。

スライド画面をつくるときに各種の「アニメーション効果」を入れたい誘惑に駆られるが、今回は「アピール(スライド内の小項目を順次提示していく機能)」だけにしておいた。あまりにぎやかなアニメーション効果を入れると、どうもそちらの方だけが印象に残るような気もするので。統計の話をすると最悪のばあい4分の1〜3分の1程度の学生が拒否反応として「寝てしまう」ことがある。統計的方法は心理学研究法のおおきな部分を占めているので、担当する教師としてはちょっとつらいものがある。今日は「討ち死に」した学生はかなり少なかったように感じた。ノートパソコン実験授業の「成果」と考えることにしよう。

昼休み電算担当のB教授に、来年の電算授業のシラバスどうしようか、と話しかけられた。もしかして2年間という履修期間は、あのシラバス内容だとながすぎるのかもしれないが、シラバスは「最低限」の授業内容を確保するためのもので、シラバス以上の内容については各担当者の判断で行ってもらえばよいのでは、と話す。ワードやエクセルが使えます、というようなレベルでは、担当する教員の方にもうしわけない。今後は、単に「知っている」レベルから本当に「習熟」している段階が目標になる。インターネットを中心として、情報をあつめる能力(情報の受信・情報の理解)、コミュニケーション能力、情報を分析する能力、表現能力(情報の発信)、「インターネット倫理」、ネットワーク社会についての洞察など、現代的な「知的生産の技術」を修得できる授業へと変化していくことが重要なのではないか、と話した。

今日のアクセスカウンターは67。


1998/10/19(月)月曜日は実験実習

今日は実験実習。2年生の基礎実験は前グループと同じく、AVタキストスコープを使用して、閾値についての実験。3年生の実験実習はWindows95で自作したプログラムによりマッカロー効果についての実験。被験者が自分でプログラムを操作しながら実験を進めるようにしているのだが、必要のない「オブジェクト・ボタン」も提示されているため、操作を間違える例があった。当面不要のボタン類を消しておくようにプログラムの修正必要。今回の知覚実験では「順応」条件でどうしても時間がかかるので、コンピュータは4台用意したが、今週の実験グループは6名のため、結局2名は他の日に実験ということになった。実験グループの人数分あると効率的なのだが。あるいは、ディスプレイ特性がよければ大型スクリーンによって刺激提示という方法も考えられる。反応データは被験者各自の手元のノートブックで収集、となれば理想的である。

先日よりMacintoshに接続していたプリンター(HP DeskJet850C)の紙送り不調。修理依頼。安定した紙送り機構で信頼していたのだが、昨年から2度目の修理。インクジェットのため用紙が重ならないようにする凝ったメカニズムだったのだが、この動作もぎこちなくなっていた。

昨日「日記猿人」の投票の登録をした。「日記猿人」に登録されている日記もので、いくつかおもしろく読んでいるサイトがある。「読んだよ」ボタンが設置されていて、これをクリックすることで、その日記のアクセスカウンターがあがるようになっているらしい。これで一定期間のアクセス数のランキングが発表されている。「不正投票」を防ぐために投票者の登録が必要とされている。どのように読まれているにせよ、反響があるのは日記「作家」にとっては励みになる。

私の方のホームページアクセスカウンターは56になっていた。先週末にかけてOBによる「cyber space相談室」を開店したので、関係者が見に来てくれたのだろう。OBのSさんよりメール。メールマガジン関係の情報。Sさんも「数少ない読者」の一人。

院生S君より「ウイルス」情報。ペンパル募集をよそようメールで伝搬している。あやしいメールは開かないように。現在対応「ワクチン」はない。ハードディスクの内容を消去してしまう危険性のたかいプログラムとのこと。

ゼミ4年生のNさん。卒論の検討を行う予定の日に「面接」がはいったので、変更してほしい旨のメール。Nさんは最近例のフリーメールサービスに登録したばかりである。若い人はメールを利用するセンスが良いようだ。大学ではインターネットに常時接続できるので、メールソフト(私のはEudoraというソフト)が、アラームとメッセージでメール到着を直ちに知らせてくれる。学内でなにもメールをださなくても、と思われるかもしれないが、研究室をあけることが多く、伝言メモを残すことを考えれば、確実だし有効である。ダイアルアップでメール確認するという使い方ではこうはいかない。


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