空想科学 

■index_「空想科学」 ■home


2001/10/14(日)某業務

今日は朝から某業務。大学の風物詩のひとつであるが、入学式の季節については、いまでも根強いものがあるが、こちらのほうの季節感は薄れるばかりだ。大学風物詩保存会が必要。

昨日から秋の安定した天気で気持ちよい。終了後、帰りのフレッシュひたち号でK学部のセンセイお二人といっしょになる。おふたりともニューヨークの滞在経験が長く、いろいろ話をうかがう。

Sセンセイにはパソコンの機種選択の相談を受けた。フルサイズのノートパソコンがよいのではないかと思う。パソコンにも挑戦されている。かなり年輩のセンセイなのだが、好奇心旺盛な方のせいかお若く映る。Sセンセイと同年輩の別の大学にも同じように好奇心旺盛な方があり、そのエネルギーはすばらしいと思う。パソコンといえば、私の大学居室の初代PowerMac G3のハードディスクから異音発生するようになった。たぶん回転し始めるときに出るようなのだ。そろそろHDD交換の時期か。


2001/10/10(水)新設状況

ふと、新設大学の申請状況を検索してみたところ、大学は17、学部は43大学、学科は49大学で申請中だった(一部は認可ずみ)。http://www.zkai.co.jp/infoexam/news/02new-univ-_ver2.html#sinsetsu-fac

新設大学(17大学)は福祉系が目立つ。

学部の新設は43大学で申請されている。そののうち、心理学系学部は9大学である。それぞれ100名から250名程度の規模であるから大変な増員である。

このうち私の担当講義科目との関係でおすすめなのは、(ほかの大学をすすめてどうする)興味深いのは、(3年次編入定員15名をもつ)北海道医療大学の言語聴覚療法学科と平成帝京大学の言語聴覚学科(編入枠不明)である。ただし言語聴覚士資格が取得できるならば、という条件がつくが。これまでは言語聴覚士の資格はいくつかの(医療系)大学学部か専門学校に限られていたので、編入制度があれば心理学専攻者にとってもせまいながら道が開かれることになる。基礎心理学の知識を生かすことのできる貴重な領域であると思う。

正直に言って心理学を社会の中で生かすことのできる体制をもった「堅実な」学部増設はここをふくめても数校なのではないかと思う。

新設学科は49大学で申請されている。そのうち心理学系統は9大学で、やはり定員は100名程度で合計するとかなり大幅な増加である。学部と同様に関係領域で興味深いのは、国際医療福祉大学か。編入枠は不明だが。そのほかは学部と同様に臨床心理学関係。

通信制教育(4大学)ではつぎのふたつが本学の内容に近いか?でも、定員700って?どんな体制になるのだろう。


2001/10/9(火)進度

連休あけの最初の講義は学部研究法。やはりOHPの点灯が悪い。旧式グローランプ点灯式の蛍光灯みたいだ。なんどかオンオフをくりかえしてすると点灯した。今日は一元配置の分散分析の2回目。やや、ややこしい話しなので(実は単純なのだが)このような器機の故障はテンションさげさげだ。まいとしのことながら、いまいちなっとくできない、という表情を見るのはなかなかつらいものがある。少数ながらhelplessness状態の表情もある。私自身もこのへんでやめておこう、という気持ちが出てくるところでもある。しかし、ここまではやっておかないと「心理統計」の内容として不足するのだと思う。というわけで、来週はまた空欄うめドリル形式で計算やりますか。

夕方から院・特講。心理尺度構成法のつづき。行動的方法について。つづいて院・方法論。学部と同じく分散分析。こちらも学部と同様の感想。ただし、helplessness状態ではないとおもう。


2001/10/8(月)買い換え

しばらく使っていたVisor Prismとアクセサリー類を処分して、Palm m505に買い換えた。キイボードやいろいろな拡張カード類を下取りにだしたので「差額」は5000円ほどだった。HandSpring社の日本法人縮小などで現状以上の展開は無理かなあ、というのがきっかけで、プラットフォームとしてはPalm社の方が生き残る見込みが少しは高いだろう、と考えたからだ。

ふりかえってみれば、初代のPilotは横においても、Palm III(WorkPad),Palm V(WorkPad C)、Visorと使ってきた。一番売れたのはPalm Vシリーズということだが、たしかにPDAとして完成度の高いもので、サイズ、質量とも絶妙のバランスだった。私自身は「拡張性」にとらわれて、サイズのすこし大きいVisorに乗り換えたのだが、「可能性」は非常に大きいものの、ハードの性能と「可能性」の間にややバランスを欠く状態になったことは否めない。この方面はPocket PCに受け継がれているが、サイズも増してPalmとはべつのジャンルを形成していくように思える。

Palm m505は厚みはVシリーズよりもやや増したが、ほぼ原型のままでPDAとしてぎりぎりのバランスを保っている。やや暗いといわれた液晶も使ってみるとそれほど悪い物ではなく、反射型になったので特に日中明るいところでも見やすい。

連休中にデータやソフトを移行した。私にとってのキラーアプリであるcard H"petitのアダプターを待っている。


2001/10/4(木)卒論相談のコマ

午前の知覚特講。今日は「痛み」の2回目。本来の意味での医学的な臨床場面との関係が深い領域である。この方面は心理学の知識が生かされるところでもあるのだが。

ゼミは卒論にむけての発表。夏休みの課題レポート。卒論相談は時間差あったが全員。決められたコマは6限で良い時間帯とは言えないではないし、そもそも卒論相談を一こまで、ということ自体に無理がある。コマを入れないと単位数と「負担」を明示できないという事務的な問題からだろう。しかしコマを入れるとその時間だけで済むものだ、というように考えるようになってしまう弊害もあるように思う。

昼休み「外交情勢」が教員談話室の話題になっていた。なにしろ元外務省や元建設省でNY在住の長かったセンセイや国際政治関係のセンセイがテーブルをかこんでいたので。「情報はある意味であふれているけれども、(日本は)それらをインテリジェンスに変える戦術的な意欲にとぼしいのではないか」とK学部のI先生は話されていた。

まったく異なる話しだけれども卒論や研究「テーマ」を選ぶという面については、(我々?私?も)この話しに共通するところがあるようにも感じた。


2001/10/3(水)会議

午前、昼休み、午後と短い会議三つ。ちょっともめかねない議題もあったのだが、自ら出向いて十分な情報を集められたS先生の議事運営はすばらしいものだ。ただ集まっているだけでは会議ではない。ひさしぶりに実質的に問題を解決していけるということを感じた。

講義が始まったばかりのせいか、疲れたので早めに帰宅。


2001/10/2(火)OHPトラブル

午後から学部研究法。今日から分散分析の単元。またもOHPトラブル。学生の携帯電話を借りて助けを求める。教室にあるパソコンでメールしてもよかったのだが、メールソフトを常時立ち上げているかどうか不明だったため。いつも不思議に思うのは教室からの連絡手段が設備されていないことだ。いまは携帯が普及しているとはいっても、緊急の内線電話を要所に設備しておくべきだなあ。 

OHPトラブルは結局接触不良の模様。しかし、立ち上がり点灯回路のコンデンサーかなにか劣化しているのではないだろうか。

今日は院・適応学でもOHPトラブル。こちらは電球切れだった。トラブルのたびにかけつけてくれるO さんもさすがにあきれていた。

分散比のサンプリング分布の説明と、一元配置のグループ内、グループ間の分散の関係の説明がかならずしも直結していないことに(説明しながら)気がついたので、次回この点を再度。

院・適応学は選択行動についての話しをすることにした。まずは心理尺度の話しから始める。

続いて院・方法論。同じく分散分析の単元だが、こちらは2回目。(春学期は分散分析まですすめなかったので、初等統計の知識としてはちょっと不足だ)


2001/10/1(月)「志ん朝」氏

午後から秋学期の実験実習の第一グループ開始。2年生はマッカロー効果、3年生は SD法と因子分析(ごく表面的だが)。マッカロー効果はここ数年いろいろ条件を変えて実施している。現象観察だけなら教科書的な実験が最良なのだが、それだけではレポート書きにくいだろうと予想して条件を変えている。しかし条件によっては現象の観察さえできない場合もあって、ちょっと悩むところではある。

夜インターネットのニュースのサイトを覗いていたところ、3代目古今亭志ん朝氏の訃報。私にとっては高校生の頃にラジオで聴いて(NHKで古典落語をながす番組があった)テープにとって聞いていたりしていた。そのころから、下品にならず、「古典」を高校生にさえ面白く聞かせるような現代的な芸風だったように感じていた。落語を面白いなあ、と思うようになったのはこの番組で志ん朝氏の噺を聞いたことがきっかけになったと思う。

実験実習の「刺激順応」待ち時間にインストラクターとゼミ合宿の初日のイベントに「末広亭」を予定していたんだけど、台風で初日はキャンセルになって、落語に詳しいわけではないのだが、好きな噺家は志ん朝、などと雑談していた。学生のころ落語の好きな友人がいて「末広亭」に一緒にいったなあ、なんて昔話をしていたのである。知覚実験では順応時間はけっこう長いので悩みの種だが、その間、音楽を聴いたり、雑談をしたり、で意外に楽しい時間でもある。(被験者にとっては「苦痛」かもしれないのだが、まあ一緒にエンジョイしてくだされ)

最近ニュースステーションで久米宏氏のインタビューを見たばかりだったので驚いた。その時、「最期の晩餐にはなにを」という久米氏の質問に「うなぎを」と答えていた。「うなぎ」が一番好きなのだが、あることで「うなぎ断ち」をしているので、とすこしとぼけたあの口調で答えていたことが記憶にのこっている。


「空想科学」の記憶 先週 ■index_「空想科学」