空想科学 

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2001/12/7(金)要望

授業でのインターネット利用状況と要望について学内調査のアンケートがまわってきていた。昨日になって締め切りが過ぎていたことに気がついた。「メールボックス」で配布された印刷物で、書類の下になっていた。ネットについてのアンケートがプリントでまわってくるというのも、いわゆるひとつの、冗談だろう。締め切りすぎていたが、以下のような回答をした。

授業中に直接インターネットに接続するという講義はありません。インターネットの利用は「講義の支援・学習の支援」として、担当授業の予定(講義内容)・進行状況・関連文献・情報(過去の授業評価・感想アンケート結果・試験の得点分布など)等をホームページで提供しています。「実験」ではネットワーク接続しているとかえってまずいのでスタンドアローンで使用しています。

電算教室の、教材提示(OHC?)の時間的な応答がわるくて、実用にたえません。どうしても計算法や概念の説明は「手書き」で説明しなければならないので、この点改善を求めます。これが不可能なら電算教室にもやや大型のスクリーンとOHPを設置してくださいませ。

また、他大学の方からオンラインで(小規模)両方向授業をやってみないか、と個人的な申し出を受けていますが、現状の回線状況ではちょっと無理だと返事しています。改善され、カメラ・マイク類が準備できれば試みてみたい。(学内でのインターネットを利用しようとしても回線速度の問題がある。家庭に普及しつつあるADSLと比較しても貧弱になってきた。)

その他

FTPを外部プロバイダー経由でもできるようになると非常に助かります。また、PPP接続のモバイル対応をしてほしい(PHSからの接続)。学内LANとして校舎内の要所で無線LANを設置してほしい。ノートパソコン推進「運動」の成果はどうなった?学生のメールアドレスの件については?

プレゼンテーション用の教室を増やしてほしいことと、もっと気軽にプレゼン形式の授業ができるようにしてほしい。とくに、ゼミ室でのプレゼンテーションのために小型のポータブル液晶プロジェクターとスクリーンの整備をはかってほしい。(現状ではR棟など一部の教室を除いて、プロジェクターをかり出して、スクリーンも運び込んでセットして、という状況では、とても気軽に、と言うわけにはいかない。)

インターネットと関係ないが、教室内の設備に一部老朽化して調子の悪いOHPがあるのでなんとかしてほしい。スクリーンの未整備についても同様。


2001/12/6(木)イメージ検索

スキャナーを買ってから、写真や図表類のデジタル化につとめている。資料については「過渡期」のため完全にそろわず、OHPとの併用がしばらくつづく。講義科目はこれでやりやすくなってきたが、演習科目系は従来のアナログ情報のほうが「効果的」だ。

知覚心理は聴覚の単元。きょうは聴覚補償の歴史的な変遷を話した。ほとんど図表だったのでプレゼンテーション・コンテンツとしては、文字情報での「まとめ」のスライドを適宜いれると理想的になるか。この単元でも「身近な」話題を取り上げるようにしている。もちろん、聴覚にかぎらずこの単元であつかっている内容はそれ自体身近なものだ。しかし、魚にとっての水、のようなもので、ちょっと注意をひく話題が必要だ。それにはいろいろな雑誌や新聞、テレビなどの話題を取り上げている。

次回とりあげようとしているのは「発声」に関連して「腹話術」の話である。腹話術というと「いっこく堂」さんである。「いっこく堂」さんの腹話術は従来の基準を超えた革命的なものである。映像が欲しいと思って、googleのイメージ検索というのを初めてやってみたらみごとにヒットした。写真と関係記事のスクラップ画像も検索されていた。

私のはおもいつきにすぎないのだが、北大の伊福部氏(背景は福祉工学であるが、実験そのものの内容はほとんど実験心理といってよいものだと思う)がすでにおなじようなことを考えておられて、「いっこく堂」さんの発声法の分析をされたという新聞記事がみつかった。著作権上の問題が心配だが、これにより営業利益はあがらない予定なので、来週の講義で使用させてもらいます。

ゼミは「ワークブック心理学」を材料にしているが、今日のところは翻訳のせいなのかどうも判然としない。卒論相談、今日は2名。


2001/12/5(水)午後から会議一つ。
2001/12/4(火)公害・Segway Human Transporter・OHPの不調

ADSLの8MBPSオプションの顛末。昨日あたりから、eAccessのホームページに実測評価データが掲載されている。8MBサービスが開始されてから実測データがそろってきたようだ。http://www.eaccess.net/jp/press/2001/pr011203-2.html(Accaではすでに公開済みのようだった)。

目安として、1.5MBPSの契約で1MBPS以上でていれば8MBオプションでも2から4MB程度の速度が期待できる。局間距離はおよそ2キロまでがこの条件に当てはまる。局間距離が1.5Kmくらいだと6〜7MBPSも十分期待できる。1.5MBで500から800KBPS程度しか出ない場合には8Mオプションにしてもほとんど効果は期待できないようだ(2Kmから3Km)。これが我が家の回線状態に相当していて実測数値もほぼ当てはまる。

データを見ると ISDN干渉はおおきいものがある。これがなければ2Km以上離れていても現在の数倍の速度を見込むことができるようだ。おおげさにいうとISDN回線のせいで、我が国の情報通信速度は数分の一におさえこまれているわけだ。これは新たな「公害」といってもよいのではないかと思う。NTTははやくISDNを廃止するかISDN干渉対策をほどこすべきだなあ。あるいはさっさと光ファイバーを提供すればよいのだが、そのときにはふたたびメタル回線の扱いでトラブルを引き起こすことになるのだろうか。

夜テレビで「謎のジンジャー」の「正体」を見た。名前はわからなかったが、発明者のインタービューとSegway Human Transporterの実演ビデオを見た。小型の移動装置らしいという噂は知っていたが、なるほどこれは革命的商品だ。並行に小型の車輪がついた二輪車なのだが、ジャイロを内蔵していて、コマの原理で倒れないのだそうだ。コマの軸に相当する棒に体重をかければその方向に曲がる。坂道、階段上も移動できる。時速2キロ(歩く速度)で一回の充電で20キロ程度移動可能ということだ。これは開発者のことばのとおり「歩くことの革命」になるだろうと思う。とくに、安全装置が完全ならさまざまな障害援助装置に応用できそうである。自転車ほどの保管場所も不要であるから、都市近郊の駅では自転車のかわりに急速に普及するのではないだろうか。まさか冗談ビデオではないかと思うくらい、面白いものだった。

午後から学部研究法。変数間の関係の単元で、相関係数の説明。パワーポイントで概要を説明したあと、OHPで計算過程や原理を説明しようとしたのだが、またOHPの不調。プリントを用意していたのだが、どうも口頭では説明できない。「このぶぶんとこのぶぶんをかけあわせたのが共分散で、、、」というのはたぶんプリントをみながらでも苦しい。というわけで、はやくうち切ることにした。なんとかして教務?管財?これが不思議なことに事務の人が故障を調べにいくと問題が起きないということが数回続いている。ただ私だけでなく他のセンセイも同様の経験をされているわけだから、なんらかの対策を施かさなああきまへんで。ほんまに。書けない黒板を放置しているのと同じなんのねん。

卒論相談が2名。院・適応学はセルフコントロールの研究例。いまあつかっている理論的な枠組みからのアプローチは意外に研究がすくないらしい。ただし、もうすこし事例を整理して話すべき。つづいて院・方法論は因子分析の二回目。先週にひきつづいてイメージをつかんでもらうため、また、用語に親しむために分析事例の紹介。

帰宅時、フレッシュひたち号に折り畳み傘を忘れる。寝入ってしまったのが敗因だった。7号車12番c席。


2001/12/3(月)日常

つながらなかったADSLだが、昨晩10時すぎに接続できるようになった。しかし、やはり500KBPS程度。8MBオプションだと一割をきっているので問題外だが、実用上はこれでも十分に早いのではある。欲というのはきりがないものだ。1.5MBに契約を戻すメールを出しているのだが、こちらはいまだに応答なし。

午前中、実験プログラムの手直し。順応時間が合わないなあとデバッグしていたら時間の単位の係数を間違えていた。アナログ時計をみながら考えれば簡単だったが、今日は「デジタル時計」をしていてイメージがどうも浮かばなかった。

マッカロー効果の追加実験(実験実習1)は新しい条件で。ちょっと無理のあることは承知しているのだが。考えた条件がマイナスに働くということに後で気づいた。どうも「あちらをたてれば、こちらが」状態に陥ってしまっている。考え方をかえるべきか。今日のバックグラウンドミュージックはカーペンターズ「時のすぎゆくままに」(邦題不正確)。順応待ち時間にぴったりなタイトルだ。

実験実習2は因子分析の結果の説明。得られた結果はこれまでのグループと変わらないが、データの性質に変化が生じているのか、計算過程にやや問題発生。この分野でも「潜在因子」「共通因子」など用語がテキストによって微妙に異なる。今回は心理検査(MPI)を例にして話した。前よりは理解しやすかったかもしれない。



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