空想科学 

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2001/12/15(土)

午後から某業務で出校。集合時間まで実験実習2のデータ処理(sd法の因子分析)をすませた。これまでのグループと同質の結果で安定。


2001/12/13(木)象徴

午前中、学部の知覚心理学。聴覚のつづきできょうは音韻知覚と人工内耳による知覚補償の話をした。しかし、予想外に反応悪い。言語聴覚士やスピーチセラピストの話がでるところなので例年反応のよい単元なのだが、ことしはどうも勝手がちがう。後期の単元の順序を変えたことが影響しているのだろうか。後期のかなり本質的な部分なので、これは痛い。

ゼミまでの空き時間に卒論相談2名。Nさんは処理も最終段階になった。T君のほうは一つは処理を終えて結果がでているのだが、もう一工夫ということで、もう一度持ち越しに。帰りのフレッシュひたち号のなかで考えつづけて、問題を一つクリアー(単純なことだが、距離行列をつくって分析すればよいことに気がついた、というか、これが本来の目的だった)。Mさんの zipドライブはうまく接続できたか、と聞いたのだが、まだ試していない、という返事で少々がっくり。オトシのせいか気が短くなったのかなあ。

朝のテレビで今年一年を象徴する「漢字」を書きくだす行事を見た。「戦」ということだが、私には「崩」という文字の方がふさわしいのではないか、と感ずることの多かった年のような気がする。きたるべき再生のための崩壊であることを願う。

昼休みに談話室で私よりもすこし先輩の造反有理の世代のセンセイ方と雑談。その中でシャドウ・ユニバーシティ構想に話が盛り上がる。こちらが本来の大学のはずだが、見果てぬ夢。だが、ニッチ市場としては成立しうるのではないか、との経済学者センセイのおことばに救われる思い。

夜10時すぎにパソコン立ち上げたのだが、ADSL接続できない。けっきょく2時をすぎても同じ(トレーニングモードを繰り返している)状態。


2001/12/12(水)標準メディア

午後から会議二つ。ただし一つは延期になって、夕方から会議一つ。

卒論実験の音声データをつくっていたMさんが、つづきを自宅でやりたいということで、データをフロッピーにいれようとしていたが、いかんせんサイズが大きいのではいりきらない。予備のUSB接続のZipドライブを貸し出すことにしたが、ドライバーをうまくインストールできただろうか。Windowsのバージョンによってはドライバー無しでも認識するのではないかと思う。それにしても、ちょっと大きなファイルだと、いまだにこんな問題に遭遇するのだなあ。


2001/12/11(火)終盤・器機依存「症」

午後から学部研究法。相関係数の説明。例題は後半かけあしになった。質問もあったので来週再度、「答えあわせ」をすることにしよう。今週からOHPを交換してくれていた。やや古いタイプで色温度の低い暖色系のランプで、コントラストや明るさはやや劣るが、OHPシートに書き込みながら講義をやるので、前のよりもまぶしくなくて楽。レンズも広角で使いやすい。

次の講義までの空き時間に「自転車操業」で予習。卒論の相談に来た学生にはすまなかったが。でも結局全部終わらなかった。秋学期は新しいテーマを取り上げているのでここにきてちょっときつくなってきた。でもあと数回なのでなんとか。院・適応学は異なるタイムディスカウント関数による予測とその実験結果についての話まで。つづいて院・方法論は行列とベクトルの基本的な事項と統計量との関係について。電算実習そのものはそれほど多くないのだが、電算教室でやっている。この時間帯は小演習室を確保できない、という事情がある。電算教室はホワイトボードなのだが、角度によっては見にくいようだ。「数式」は昔ながらのチョーク(白墨)の方が書きやすい。これはこれで粉まみれになってやっかいなのだが。

例年、時間割や教室をわりふる時期になるとこの話題になる。センセイにはチョーク派とホワイトボード派がある。文系・理系に関係ないようだ。私は教室確保の最優先条件はプレゼン教室+OHPなのでどちらでもよいのだが、院の方法論では大きな横長黒板があるとうれしい。

ここ数年パソコンとプロジェクター、OHPなどの器機に依存した講義形式に移行しているが、器機のトラブルにも遭遇する。器械の調子に左右されるのはなさけない話で、ほんとうは黒板があればそれでよいのかもしれない。


2001/12/10(月)PDAの可能性

午前中、選択行動についての文献読みと午後からの実験実習のプログラムの小修正。実験実習1のマッカロー効果の実験はどうも結果が安定しない。もっとも基本的な実験にとどめるべきだが、それだとどうも面白みに欠けるようにも感じてしまう。それで、新しい条件でやってみたいと思うのだが、実習を受ける学生は初めてなのだからやはり基本的なものをやるべきなのだろう。つづいて実習2はSD法と因子分析。こちらの結果は前回グループまでは予想外に安定したものだったが、今回のグループのデータはどうだろう。

日曜日にソニーの新しいクリエを見に近所のパソコンショップへ。液晶が反射式になったせいか、「期待」ほどはくっきりはっきりとした印象ではなかったが、よくできている。なにも文句をいう筋合いはないのだが、デザイン的には曲線的なPalmのほうが魅力あるように感じた。ハード的な性能はあきらかにソニーがうわまわっている。しかし、m505と比較して段階的な変化ではないという感じがするのでたぶん今回は見送り。

ある心理学関係のメーリングリストで定時観察につかう循環式タイマーのことが話題になっていたので、Palmを提案した。旧型のPalm m100というのがなんと4900円で在庫セールされていた記事を見ていたので。Palm(に限るわけではないが)のような比較的安価で常時携帯も可能なコンピュータは調査データの収集・行動のセルフモニターリング・各種のプロンプトに非常に便利な装置になるのではないかと思う。プログラムの開発環境(Basic,Java など。JavaによるPalmプログラミング入門・中山茂・技報堂出版、BasicでつくろうPalmアプリケーション・ナツメ社)もそろってきているので、観察用のチェックリスト(該当の項目をペンでクリックすればよい)や質問項目を簡単に作ることができる。

もちろん専用の道具や測定器は非常に便利なものだが、小さいコンピュータを利用して必要な道具をつくるスキルを身につけておくことも(すべての人にあてはまるわけではないが研究や仕事上の)サバイバルに必要な条件になるかもしれない。

ハード的にはまだまだ可能性の領域にあるといわなければならないが、たとえばGPSやデジタルカメラモジュール類、その他センサー類、データ送信用のPHSを組み合わせると、本格的な調査システムができあがる(前にも書いたがIBMが小学校の野外観察学習プロジェクト用に試作したものがすでに存在しているようだ)。実験モジュールおまけにつけてくれませんか「大人の科学」様。


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