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2002/12/28(土)年末の都内

 

つれあいの実家にノートパソコンを運ぶため、久しぶりに車で都内へでかけた。年末で道路は空いていて慣れない道もなんとかたどりつくことができた。途中築地付近は正月用品の買い出し客で非常な混雑であったが、日比谷から国道一号線はすいていて快適だった。つれあいの母親がメールやインターネットを使いたい、ということでADSLを申し込んでいたのだが、電話局にも近いという好条件にもかかわらず「光収容の壁」のためADSLの契約ができないことが判明した。またNTTの不作為的サボタージュかとも感じたのであるが、しかたないので通常の電話回線でモデムで接続することにした。まったくなんちゅうことだろう。ワープロはつかっていたので敷居は低いと思われるが、Macであたらしいポストペットなら簡単で良いかなあ、ということでiBOOKを運んでおいた。ADSLの手続き待ちをしていたため、まだメールアドレスが届いていないので開通は歳明けということになりそうである。

 

外来語のいいかえの話題。「訳語」をみたところ、外来語をよく考えられた漢字におきかえる、というかなり古い「翻訳」スタイルをとったことが失敗の原因ではないだろうか。新しい概念をうまく表現しているわけでもないようだ。「漢字」におきかえることだけが「翻訳」というわけでもないだろう。ちょっと前に朝日新聞のサイトだったと思うがインターネット用語の「翻訳案」を募集していて、おもしろいと思ったのがプロバイダーの「回線問屋」。でも駄洒落的でたぶん定着しないだろうなあ。

 

かなり多くの「日本語」は外来語なのだし、たぶんこれからも英語由来の外来語がますます増加することになるだろ。特に漢字が表音的に使用される傾向が強くなってきて「翻訳」に適さなくなってくると、さらにこの傾向は増すことになるだろう。また、大事なことはむしろはっきり言わないという傾向があるようにも思うが、このような「言い換え」の傾向の現れなのかもしれない。重要な新しい概念がほとんど英語由来ということ(あるいは英語由来にみせかけなければならないこと)が「問題」なのだろう。

 

新しい「美味しんぼ」の単行本をよんでいたら「ほんしめじ」「わらびもち」「あかがい」などほとんど意図的に本物でないものに本物の名前に似た名前をつける、という商習慣があることがとりあげられていて「しゃれ」とはいえ、こっちの問題も深刻かもしれない。

2002/12/25(木)ミニ忘年会

非常勤のM先生の集中講義。短大部のA 先生と3人で大学ちかくの寿司健でミニ忘年会。今日は大洗にあがった「あら」がおすすめということで「あら鍋」にして、後で雑炊にした。雑炊はわたしにはやや塩加減が強いように感じたが、寒い日の「なべ」を満喫した。ひさしぶりでいろいろな話がでたのだが、今年は知り合いで亡くなった方が多かった年でもあった。M先生は葬儀ではその人の一生というものを思い厳粛な気持ちになり、自身の生について考えることが多い、と話された。それにひきかえ最近の「結婚式」ははしゃぐばかりでつまらないなあ、とも話された。M先生とお知り合いになってからだいぶ長いのであるが、まだまだいろいろ新しいことに挑戦されていることに敬服する。それにしても集中講義の時期のせいか、学外の高名な先生方の講義を受けることができるせっかくの機会なのに受講者が少ないのはもったいないことだなあと思う。日程の都合でやむを得ないのだが、W先生の集中とも日程が重なっているのもなんとかならないものか。

 寿司健「あら」

2002/12/23(月)ハッピイ・マンデイ

今日はハッピイ・マンデイ対策で通常授業。実験実習は最終グループも終了した。あとは年があけて発表会などを残すのみとなった。この祝日法の「おかげ」で新年は授業一回のあと試験ということでだいぶ気が楽である。回数としては同じなのだが気分的にはだいぶちがう。

レポートを読んでいる限りでは同じ課題を同じ数こなしても到達度はさまざまだ。当然のことだが、「問題意識」や課題の意義を理解できていることが良いレポートにつながっている。各課題はもっとも基本的なものなので、これらの重要性や発展性を理解できれば十分な成果であると言ってよいと思う。実験実習1はデータ入力作業が予定より早く終了していたため、今日はいつもよりもかなり早く終わることになった。実験実習2は尺度値を求めるためのモデルを説明したが、予備知識として「対数」の計算規則を知っていないとちょっと難しかったかもしれない。

2002/12/19(木)ますます惑う

午前中知覚心理学は「音の科学」のデモンストレーションと音声のカテゴリー知覚の話。新しいプロジェクターになってから音声信号のボリュームをあげても映像にノイズがのらなくなったので問題なくデモプログラムを終えることができた。古い機械では映像にすごいノイズがのってひどい状態だった。

なんと昼休みの時間から某会議。時間が押しているためなので仕方ない。これは名議長の名調子が聞ける会議なので楽しみでもあるのだが、今日の議題は複雑なもので、某氏の発言が大人の論理ちゅうやつやろか、と不惑はとっくにすぎてしまったのだが戸惑うことしきりである。

2002/12/18(水)「事後処理(つづき)」

午後会議のあと入試関係の仕事で付属高校へ。終了後おそい時間にもうひとつの会議。

空き時間にBゼミのY君とNさんが卒論データの処理の質問に。Nさんはアドバイスを自分なりに消化している様子だが、事後的な分析のためいろいろ制約を伴う。

統計処理やデータ処理は実験や調査を終わってから実施するものなのではあるが、実際には実験や調査を計画する段階で処理方法や最終結果をどのような図式で示すのかを、調査前に十分に検討しておくことが必要なのです。たしかに実験や調査はやりながら考えていくという面もあってそれはそれで醍醐味でもあるのだが、こと統計処理については「事後処理」では事後解釈的な誘惑が生じたり、データにいろいろな制約があるために有効な方法を適用できない、といったことが起こりがちになるからです。

このような質問を受けながら感じることは統計処理やデータ処理の方法というのは研究の道具なのだが、まだまだ使いやすい道具にはなっていないなあ、ということだ。たとえばこのように卒論で熱心にいろいろなデータ処理を試みている学生がそれをつかって自力で解決できるような道具にはなっていない、ということも事実としてあるように思う。

2002/12/17(火)「事後処理」

学部研究法は分散分析(一元配置)の電算演習とチャート式完全理解プリントで一応終了。新年にあと一回となって、二元配置の分散分析で交互作用の概念についての話までいけそうだが、電算演習の時間はとれなくなった。

空き時間にAゼミのNさんが卒論のデータ処理について質問にやってきた。熱心にいろいろデータの分析を試みているようなので手助けをしてあげたいのではあるが、短時間で対応することは無理な内容だった。結局、残念ながら「こんな方法がつかえますよ」、という程度の対応しかできない。調査や実験の「後処理」での統計相談というのは話がややこしくなりがちだ。

大学院の方法論も一元配置の分散分析の電算演習。今期はほぼ学部と同じペースで進行した。

2002/12/16(月)スタイルシート

午前中にいくつかのこしていた事務的な仕事を片づけようとしたのだが、1/3ほどしか済ませられなかった。

午後から実験実習。最期の実験グループ。来週も代休返上だが、年内に実習を終了することができるのは結果的にはかえって良かった。2年生の実習ではデータ入力の待ち時間の合間にKさんの卒論実験データの不足分を急遽やってもらう。

「多次元尺度構成法」日記にあるインラインフレーム形式のウインドウ表示はスマートだし、いろいろ便利につかえそうだ。比較的項目の多い内容ではインデックスと本文をフレーム形式で表示するのがすっきりするのだが、フレームはリンクの問題やブラウザーの対応の問題があって望ましくないということだったので、使ってこなかったのだが。スタイルシートをつかった単純なボックス表示でも類似の効果を得ることができるが、こちらの方法でもブラウザーの対応の問題はあるのだろうか。

2002/12/15(日)入試

昨日は入試で「面接」を担当したのだが、入試シーズンのたびに思うことは、入試はなんのためにあるか、ということである。大学でおこなう教育や研究に必要な学力をもっているかどうかを判定する、ということであれば「共通テスト」なり大学独自の学力テストで良いのである。しかしこれまで大学は「社会的な階層移動」の役割もある程度果たしてきたために競争的な入試が容認されてきている。私自身も教育による社会経済的階層移動は、たとえば「世襲」などよりははるかにましなもので好ましいものであると考えている。しかし、現在の入試制度の結果をみると社会経済的条件が有利なものほどこの競争に有利に働いていることが明らかになってきていて、このような機能も失われつつある。

「面接」の担当をして思うことは、大学にぜひ入学したい、との希望をもって受験している人たちを選考する根拠はなんなのだろうか。いちおう定員枠よりも多くの希望者があること、がその理由であるかもしれない。また、あきらかに受験生が教育内容を誤解していてその希望にそうことはとうていできない、という場合にも選考の根拠はあるだろう。もちろん、先にあげた「大学教育をうけるために準備状況」も選考の根拠になるだろう。

しかし、門をたたくものに門戸を閉ざすこともないのではないか、と思うこともある。入試というのは大学がどのような人たちに入学してほしいのか、を明らかにするべきもであるが、こちらのほうははたしてどのようにうけとめられているのだろうか。

2002/12/14(土)先週につづき入試の仕事で登校

 

2002/12/12(木)ミニ発表会

午前中知覚心理学。聴覚のつづきで音刺激の表現と簡単な耳のしくみ。「言語聴覚士」と関連するの話題として聴覚のはたらきの障害にたいしては心理学的な理解や方法が必要で、このあたりがいろいろな言語障害の心理学的支援の可能なところであることを強調している。

午後からホワイトボックスと古いDell の復活作業。それぞれセレロン500とP-II(266)なのだが、特に問題はなさそうだ(ただし、ホワイトボックスのほうはwindows98でつかっていた頃動作が不安定なことがあったが、windows2000にしてからは特に問題なさそうだ)。Dellの方はOSがWindows95ということもあって動作はむしろ速い。方法論の演習・実習には十分と思われる。

卒論相談は今日は4名。時間が足りずゼミのあと再度。ゼミは最初の卒論テーマ(ミニ)発表会。ひとりあたり3分間の持ち時間だが3分は意外と長いことを実感しただろうか。これから具体的にどのように進展していくのか楽しみである。これを繰り返せばプレゼンテーションにもなれてくると思うので、何度かやってみたい。ゼミ終了後卒論相談再開。それぞれ「良い」結果が得られているように感じた。

大学を出るのがいつもより遅くなったのでタクシーを呼ぶ。大学からはだいたい「安全タクシー」という会社のを呼ぶようになっているのだが、電話すると「ランプが青色にかわりました」とのことだった。数日前に「第一タクシー」チェーンに加盟したらしい。それで、新しい会社名はぴったりの「安全第一タクシー」になった、と運転手さんが話していた。

2002/12/11(水)「光収容」

午後から会議一つ。

ADSL12+の結果だが、速度がやや改善された程度にとどまっている。昨晩は上り下りとも500kbps程度だったが、現在(7時45分ごろ)上り736kbps下り640kbpsで、やはり回線状態はあまり良くないようでスピードアップは達成できず。1.5メガの契約でもこの程度は出ていたのでうーむである。

うーむな話といえば、つれあいの実家でもADSLの申し込みをしていたのだが、「光収容」のためADSLが使えません、という返事がプロバイダーからあった。聞き慣れない言葉だったので調べてみたところ、NTT回線が光ケーブルを経由している地区らしく、このためメタル回線技術であるADSLが使えないということのようだ。光ケーブル部分をメタルケーブルでバイパスする工事を依頼すればADSLが使える場合もある、ということのようだ。と、いうことは現在契約しているADSLもNTTの光ケーブルの工事状況によっては使えなくなってしまうということもあるのだろうか。Bフレッツにしてもよいのだが、なにか小トラブルがおこるたびにNTTがでてくるのにはうんざりするなあ。

2002/12/10(火)設備依存

学部研究法は一元配置の分散分析の電算演習。K-311。マイクの調子が悪く、途中で電算室のTさんの応援をうけ、電池が弱くなっているということで交換。しかし教材提示の一斉放送はあいかわらず不調で、PCによって提示されたりされなかったりしている。やはりソフト的に50台に配信するのは無理なのだろう。これが調子よければ統計の授業では計算の様子など目前で見ることができるのできわめて便利なのであるがなあ。

大学院の方法論もほぼ同様の単元で一元配置の分散分析の電算演習。まだ「統計的判断」についてはたよりないが、すこしなれてきている様子だった。0-203のPCも一台修理にだしていて4名の受講者に一台不足。一昨年のホワイトボックス(セレロン500)とやや古いDell(P-II 266)を復活させることにした。

帰宅するとADSL 12mega +用のモデムが届いていた。前回の8メガアップグレードでは速度の向上はほとんどなく、おまけに接続は不安定と、さんざんな結果に終わり1.5メガに戻していた。新しい規格になって改善された、といわれている今回はどうだろうか。1.5メガから対応しているということなのでさっそくモデムを取り替えてセットアップを済ませておいた。

2002/12/9(月)初雪

朝おそく起きたところ表は雪景色。JRのダイヤはみだれていつもの列車を待ったが、結局普通列車とフレッシュひたちを乗り継いで90分ほどおくれて大学に到着した。実験実習1は30分遅刻してしまった。実験実習2は欠席が一名あったが通常どおり。来週から始まる次の実験グループで最終というところまできた。今年は例年とだいぶ様子が違う、というのが担当者一同の共通した感想である。

空き時間に雪景色を求めて構内をすこし歩く。こんな様子で、ゆきだるま(ベッカムヘアらしい)はなんとなくほのぼのとしているが、こちらは同じ雪げしきでも人の気配がないととても寒々しいものだ。

 

CLIE はバッテリ消耗がはげしく立ち上がらなかった。普通はもう少しバッテリが持っていたはずだが、寒さに弱い?

帰りはほぼダイヤ回復していたが、それでも15分ほど遅れていた。明日の朝はどうだろうか。

2002/12/8(日)忘年会

新宿の随園別館で会食。忘年会と海外赴任するWさんの「壮行会」をかねて。随園別館は古い店の頃に来て以来だからかれこれ10年ぶりかもしれない。日曜の昼すぎのせいか一階の小テーブルは空いていたが、二階の円卓席はほぼ満席でにぎわっていた。税理士をやっているSさんは「レストランはちかごろ不況でこまっているところも多いのに」、といって驚いていた。随園別館は値段も手頃で料理は本格的で実質的であるからだと思う。この会食は「つれあい」つながりの会なのだが、あつまった6家族のうち3家族は(海外赴任するWさんもふくめて)単身赴任ということだ。いずれも世間的には「一流」と目される企業で、以前であれば家族で赴任できた条件だろうと思う。単身赴任には企業側の節約という条件のほかに、子供の「教育」に制約されるという問題があるようだ。

卒論実験のアンケートの件でAさんからメール。刺激に写真をつかっているのだがその「肖像権」の問題についての問い合わせだった。アンケート用紙をチェックしたときには私もこのことに気がつかなかった。しかし今後のこともあるので、ガイドラインを考えて備えておく必要がある。

2002/12/7(土)午前中入試業務で登校。

 

2002/12/5(木)

知覚心理学は嗅覚・味覚の単元を切り上げて聴覚へ。聴覚補償の簡単な歴史から始める。ゼミは共通テキストの発表を終わり、来週から卒論テーマについての発表へ。もうすこし早く始めるべきだったかもしれない。来年のゼミではいくつか共通の関心があるようので複数テーマ領域で始めることができるかもしれない。今日の卒論相談は4名。数名についてはアドバイスも微妙なタイミングになってきた。

2002/12/4(水)広報パンフレット

朝方、柏駅で車両火災?事故があったらしい。ダイヤ混乱で臨時停車のスーパーひたちで水戸に向かうが45分ほど遅れるて大学到着。柏駅から偶然K学部のA先生といっしょになり、前に退職されたM先生の訃報を聞く。一週間ほど前ということだったが密葬にというご希望だったそうだ。

午後から広報パンフレットの取材で授業内容の説明や写真撮影など小一時間。高校生むけのものなので「わかりやすく」といわれたので、授業でよく話している「(ほとんど一般には知られていないが)心理学の知識が生かされている身近なことがら」をいくつか話した。担当の方には興味をもってもらえたと思うが、肝心の将来の受験生諸君にピンとくる話になるものなのか、どうかは心許ない。その様子を逆取材した。こんな様子。モデルになってくれたNさん、どうもありがとう。

そのあと入試関係の会議が一つ。おわったあとn君からDVビデオのことで問い合わせがあったのだが、マックで取り込んでCDに焼くのか簡単だと答えていたのでそのつもりでいたのです。新しくはいったDell ではIEEE1394ポートから入力ができるようになっているようなので、編集ソフトをいれればDVD-Rに焼けまする。もしまだならこちらで試してみてくだされ。

一橋大学で携帯電話カンニングの記事。授業がeコマースというのは皮肉というか、もしかしてこの「首謀者」は回答手数料をとってeコマースを実践してしまったのではないかと根拠のない想像。

2002/12/3(火)間違い

研究法はF分布の話。チャート式完全図式プリントの「成果」か私の図のまちがいや計算まちがいを的確に指摘してくれる。OHPで手書きしながら説明するときに、よく計算をまちがえるのであるが、まちがった所を正しく指摘してくれると「おっ、わかってるな」と実感できるのである。

2002/12/2(月)学習支援

実験実習は第5グループの一回目で、一年間の実習も終盤に。3年生のレポートには2年間お世話になりました、というようなメッセージが書いてあるものもあった。ああそうか、はやいものでゼミ生以外ではもうほとんど授業では顔をあわせることもなくなるのである。

「苦手な数学、パソコンで支援:無料のネット参考書:金沢の脱サラ男性、開設」という記事があった(東京新聞12/2)。ネット情報を新聞で知るというのもナンなのですが、ブラウズするという意味では新聞紙面のような「おしきせ」情報も便利なものだ。ネットは情報が多いので限定された情報検索になっていく。ところで、このサイト(「数学ナビゲータ」)だが、一定の説明や例題(センター入試問題など)は「無料」で公開されている。また、「有料のネット指導」も用意してある、ということで新手の「家庭教師ビジネス」なのかもしれない。なお、数式記述にはMathMLが便利ということだ。

最近、教育における「機会不平等」が指摘されるようになってきている。この点でネットは個人レベルで参加・貢献することができるので、いろいろな「格差」や「不平等」をならす役割を果たせるようにも感じているしそのような期待もしているのであるが、現実はどうだろうか。


臨光謝謝 このサイトの内容は私の個人的な意見や記録で、大学の公式見解ではありません。