生後2ヶ月から10ヶ月間，パピーウォーカーに預けられた盲導犬は家族に可愛がられ，家族と共に様々な経験をする中で人間や社会に対する親しみや信頼感を獲得していきます。それがあるからこそ，その後はじまる盲導犬としての厳しい訓練に耐えられるのです。
　 朝，校内を歩いていると，楽しそうに歩いている園児を目にします。傍らには笑顔のお母さんがいます。パピーウォーカーのように無条件に可愛がってくれる家族の中にいることで，人間の子どもも豊かに発達していくことを実感する瞬間です。育児は英語ではchild careといいます。良いcareには何が必要でしょうか。一緒に考えてみましょう。

水口　進　先生
（ 常磐大学大学院人間科学研究科教授、常磐大学コミュニィティ振興学部教授 、常磐大学心理臨床センター相談員、臨床心理士 ）