
焦らず自分のペースで
就職活動を進めてください
土子 健太郎
Kentaro Tsuchiko
2020年 人間科学部コミュニケーション学科卒
那珂市役所 勤務
何を軸にして就職活動を行ったのか教えてください。
就職活動を始めた頃は自分が何がしたいのか分からず、自分が好きなことや興味があることを軸にして様々な企業の説明会に参加していました。でも就職活動を続けるうちに、好きなことイコール仕事という考え方に疑問を抱き始めたんです。好きなことは自由に打ち込めるから好きでいられる。仕事と趣味はやはり違うのではないかと思いました。そこで、仕事は誰のためにするのか何のために働くのかなど、考え方の軸を替えて活動するようになりました。
初めから公務員志望というわけではなかったのですか?
公務員にも興味はありましたが、それほど真剣に考えていたわけではありません。公務員支援対策もほとんどしていませんでした。実は、私は那珂市が設けている「事務特別選抜」という枠で試験を受けたんです。事務特別選抜とは、大学から推薦された学生を対象に筆記試験を免除する制度。推薦枠に選ばれる学生は、大学での書類選考で決まります。私の場合はボランティアなどの地域活動をまとめたレポートが評価されたんだと思います。
就職活動を始めるに当たってどのような準備をしましたか?
3年生の秋頃から、キャリア支援センターで開催されるSPI対策講座や面接対策講座に参加し始めました。合同企業研究会や合同企業説明会にも足を運び、就職活動を始めた頃は幅広い業界で企業研究を行いました。
民間企業へのアプローチで得たものはありますか?
企業研究を通して、民間企業の仕事を少しではありますが知ることができたことです。最初から公務員だけを目標に試験対策を行うと、民間の企業活動を知る機会がありません。しかし市役所の仕事は地域の民間企業を支援する役割もあるので、その実情を理解する必要があります。様々な業界を垣間見ることで、現在の仕事にも役立つ情報を得ることができました。また、民間企業の選考会面接を受けたことも良い経験になったと思います。那珂市の面接を受ける前に、場の空気に慣れることができたのはプラスになったと思います。
就職活動で上手くいったところと上手くいかなかったところを教えてください。
上手くいったと思うのは面接ですね。キャリア支援センターで何度も模擬面接を受け様々なアドバイスをもらっていたので、本番の面接でも自分の言葉で思いを伝えられたと思います。上手くいかなかった点は、就職活動を意識した時期です。就職活動が解禁になる3月頃から始めたので、何から手をつけて良いか分からず、とにかく闇雲にエントリーしていました。早い時期にスタートし自分のやりたいことを考えてから行動すれば、もっと効率の良い就職活動ができたのではないかと思います。
那珂市役所に就職を決めた理由を教えてください。
一番の決め手は、私自身、那珂市の出身だったことです。私はボランティア活動を通して、コミュニティの大切さや魅力を学びました。今度は自分が地元のために何かできないかと考え、那珂市役所で地域のために働こうと思ったのです。
学生時代にやっておいた方が良いと思うことはありますか?
面接で学生時代に力を入れたことを聞かれるので、その話題づくりのために何かしようと思う方がいるかもしれません。でも私は、それは違うと思います。自分が好きなことに打ち込めるのは学生時代だけです。趣味でもサークルでも学生時代にしかできないことを経験してください。何かに夢中になった経験は、仕事にも必ず役に立つときが来ると思います。
これから就職活動を始める後輩にメッセージをお願いします。
自分が何をしたいか分からない方は、漠然とした不安を抱えていると思います。これからは、内定をもらう友人も増えて焦ることもあるでしょう。そんな不安や焦りを相談できる人を作ってください。家族でも友人でもキャリア支援センターの方でも良いと思います。話を聞いてもらうだけでも、気持ちが軽くなるはずです。そして自分のペースでじっくり就職活動を進めれば、必ず結果は付いてきます。頑張ってください。