大学往来 

■大学往来インデックス


2001/01/20(土)授業アンケート(3)(知覚心理学特講)

授業アンケート(知覚心理学・特講)の結果もほぼ集計ができた。こちらへ。

授業「改善」に一番やくだっているのは、自由記述欄にかかれた具体的なコメントである。これはいいところや悪いところが具体的に書かれているからである。コメントを書いてくれる学生が比較的すくないのであるが。例年アンケートは定期試験と同時に実施しているので時間的な余裕がないのかもしれない。自由記述欄に書かれた問題や希望は、具体的なものについては次年度には意識して改善しているように思う。

一方、アンケート項目への評定値回答は多義的で解釈がむずかしい。また、平均的な値のみで見ると、おおきな変化はみられない。これはこのようなアンケート方法では一種の平均値への「回帰」現象が見られるということにすぎないのかもしれない(つまり、評定するほうも、どのように判断してよいものかわからず、真ん中あたりの選択肢を選んでいるだけ、ということかもしれない)。それでも、なんらかの「顧客満足度」に相当する項目が必要であることは確かなので、良い質問を工夫し検討していくことが課題である。

担当している講義科目の授業アンケートを試みに始めて、今回で3度目(3年目)である。評定値の変化についてはあらためて。

異なる世界の話だが、「ニーズ」について「顧客の声は十分に聞くことが必要だが、それに従っているばかりでは、Windowsシステムのような(かえって、つかいにくいもの)になってしまう」と表現した企業家の発言をどこかで読んだことがある。(あまり耳を貸しているようにはおもえない。また、「当社比」では使いやすくなっていることは事実だろう。)

同じように、講義もあまりにもユーザー指向的になると道を誤ることにもなりかねないものだとも思う。あくまでも学生の知識や技量が向上する、ということが一番大切な原点であるが、他方で、「業界」のスタンダード、学問としての将来性を考えなければならないし、やさしすぎてもいけないし、難しすぎてもいけない。と、まあなかなか難しいものだ。


2001/01/19(金)授業アンケート(2)(学部・研究法)

午後から図書館情報センターにつとめているsさんのアパートが火災という連絡があった。勤務中の時間なのでケガとはなかったのは幸いだった。また、アパートの別棟に余裕があるということで、新居は確保されているとのことだった。私も学生のころ住んでいたアパートが火事になったことがある。帰省中のことで、連絡を受けて上京してもどって驚いた。隣の隣の部屋くらいまで燃えてしまっていた。そのアパートは木造ではあったが、全焼しなかったのは比較的古い作りで、防火の工夫がしてあったからだそうだ。でも廊下や部屋の上部は煙がまわった跡がついていて油煙で真っ黒になっていた。消火と住人の確認のためにガラスは割られているし、大変な経験をしたことがある。寝煙草が原因ということだったと記憶している。

学部の研究法(心理学研究法)の採点をおわり、昨日から準備室より返却。解答例と配点を掲示してもらう。授業アンケートも一応集計できたので、こちらへ。アンケート用紙はK学部のものを借用して行ってきたが、やはりいくつかの項目や質問の仕方についてはこちらの実状にあわないものもある。


2001/01/18(木)補講・授業アンケート結果(1)(院)

午前中、学部の補講。試験がおわってからの補講というのは変なものだが、教務の成績報告の締め切りがあるために試験を早く済ませたいという事情があった。あと一回補講があるのだが、今年はたまたま木曜日にいろいろ用事が重なったためである。

学生は1/3程度の出席。久しぶりに補講をやって感じたことであるが、試験の結果によって補講を受けなければならないようにする、「補習」というようなシステムを考えると意外と良いかもしれない。合格者ははやく「解放」されるようにする。しかし、いまは半期(セメスター)が最小単位になっているから、「不可」の場合には次の学期で再履修ということにせざるおえない。大学によっては「補習」授業があると聞いているが、履修はどのようにしているのだうか。

採点をしながら成績評価の方法について毎年同じようなことを考える。いまは大学のきまりで、A, B, C, D(優、良、可、不可)で評定している。しかし、もうすこし多くの段階、たとえば、 A+, A, B, C, C-, Dくらいで評定できるとよいと思う。それなら、いっそのこと、点数で提出せよ、といわれたらそれもちょっと科目によってはつらいものがあるのではあるが。

授業「評価」アンケートの結果。大学院の研究法(人間科学方法論・心理学的方法)の結果をまとめた。例年と同じくK学部のアンケート用紙を借用している。集計結果はこちらへ。講義内容は「心理統計」で、水準としては「入門(の入門)」である。相関係数、χ自乗検定、二群の平均値の差の検定(「t検定」)、二元配置の分散分析までの内容である。

この日記をよんでいる方からメールで日付がいつまでも旧世紀のままだと。習慣的にタイプしてしまうのか、あるいは「年度」の習慣がしみついているのか。


2000/01/17(水)採点

いつもはおそく出かけるのだが、今日は一時間早く登校して試験の採点。院・研究法と学部・研究法の採点をすませた。並行して、授業「評価」アンケートの入力も始めた。院・研究法の分は受講者もすくないのでおよその集計ができた。私自身のアンケートへの感想は「うーむ」である、って意味不明。近いうちに公開します。

学部・研究法は比較的採点しやすい得点分布が得られた。最近では小問をなるべく多くするように試験問題をつくっているからであろう。

帰りの列車は前の列車が人身事故ということで一時間ちょっと遅れた。水戸を出発していて車内にいたのでまだよかったが、次の駅からの乗客は寒いホームで待たされた様だった。

夜、大学のモデムが応答せず、更新できず。ときどきあるなあ。メールとWebは大丈夫なのだが。

今日はこちらも更新しました。


2000/01/16(火)

午前中、院・研究法の試験。午後から学部・研究法の試験。担当科目のペーパーテストはこれで終了。採点をしなければならないのではあるが、すこしほっとしている。結果はどんな具合だろうか。今日も授業「評価」アンケートを実施した。


2000/01/15(月)カリスマ講師

午後から実験実習。本年度最後のサイクルになった。

先週あるテレビ局のワイドショウで河合塾の「カリスマ講師」を特集していた。この話をしながら順応時間待ち。私の見たところは化学の講師のシーンだった。自宅近くに授業準備のためのスペースを借りておられた。授業は週4コマで、教材は手作りで工夫していて、準備の時間はこれでも不足であるといっていた。テレビで見る限りではたしかに受験生の間での評判は非常に良いようだった。ひるがえって大学の責任コマ数は、というと私立では5から6コマという所だろうか。「情念うずまく」進学塾と「大学」を単純に比較することはできないが、「教育」を重視しようとしている大学は「講義」がどのような種類の労働で、どの程度の準備時間を要するものなのか、このあたりの問題は良く考えてみるべきだろうと思った。


 

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