常磐大学高校 校長 柏 正則

 2022年、本校は創立100周年を迎えました。この100年の間には、大震災や戦争など学校の存続にかかわるような厳しい出来事もあり、決して平坦な道のりではなかったと推測されます。現在においても創立者諸澤みよ先生の建学の精神「実学を重んじ真摯な態度を身につけた人間を育てる」のもと、日々の教育活動に邁進できますのも、それぞれの時代を担ってきた生徒や教職員の皆様の本校に対する熱い思いのお陰であります。100周年という記念すべき節目に立ち会わせていただく現役の教職員として、本校を支えてこられた皆様に心から感謝申し上げます。
 現在高校生として学んでいる生徒達の将来は、科学技術が急速に進歩しグローバル化や価値の多様化が今以上に進む時代です。予想困難な時代とも言われ、そこで社会の一員として活躍が期待される者には、確かな知識・技能の修得に加えて、変化の激しい時代の要請に柔軟に対応し、ゼロから何かを創り出すような、豊かな感性を伴った力が必要となります。また、自分のよさや可能性を認識するとともに、他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き,持続可能な社会の創り手となることができるよう、その資質・能力を育成することが今の教育に求められています。それだけに記念すべき100周年の節目に、本校教育の歩みを整理し、将来を展望することは必要不可欠であり、意義あることであります。
 現役の教職員および生徒に与えられた使命は、これまで脈々と受け継がれてきた本校の歴史をさらに飛躍させ後世に引き継ぐことと考えます。その決意表明をさせていただき、私から皆様へのご挨拶とさせていただきます。