CSSの記述

CSSの記述方法は下記の三通りです。

  • 外部CSSファイルに記述
  • style要素に記述
  • 各要素のstyle属性に記述(インラインスタイルシート)

以下、順に説明してゆきます。

例としてcss Zen Garden(日本語訳)を使用します。授業用として元のファイルに多少の変更を加えています。

前回同様に、下記のファイルをダウンロードして展開(Windowsは右クリックから展開、Macはクリック)してください。

css Zen Garden(日本語訳)サンプルファイル

cssZenGardenJpn.htmをブラウザで開いて確認してください。

外部CSSファイルに記述

HTMLファイルとは別に、CSSを記述したCSSファイルを作成して読み込みます。最も一般的な使用方法です。

複数のページで共通したスタイルを使用することができるため、サイト内のページデザインを統一する際に便利です。この授業のサイトも外部CSSファイルを使っています。

head要素内に下記のlink要素を記述し、読み込む外部CSSファイルを指定します。

<link rel="stylesheet" href="ファイル名" type="text/css">

ファイル名はCSSのファイル拡張子「.css」をつけて指定します。

例 外部CSSファイル

css Zen Garden(日本語版)サンプルファイルcssZenGardenJpn.htmlには、下記のlink要素が記述してあります。

css Zen Garden(日本語版)サンプルファイル cssZenGardenJpn.html

<link rel="stylesheet" href="style.css" type="text/css">

CSSを記述した外部のCSSファイル「style.css」を読み込みます。

注)これは講義用に追加したもので、元のcss Zen Gardenのファイルには、違う形で外部のCSSファイルを読み込むようになっています。

【課題1】cssZenGardenJapan.htmをエディタで開いて、上記の記述を確認せよ。

エディタを開いて、cssZenGardenJapan.htmをエディタにドラッグ&ドロップして開いてください。21行目に記述があります。

確認したらcssZenGardenJapan.htmを開いているエディタは閉じていいです。

【課題2】style.cssを編集して、下記を記述しなさい。

エディタを開いて、style.cssをエディタにドラッグ&ドロップして開いてください。

css Zen Garden(日本語版)サンプルファイル style.css

h1 {
    color:red;
}

上記を記述したら、保存してください。文字はすべて半角英数字です。日本語入力はオフにして入力しましょう。

ブラウザで開いているcssZenGardenJapan.htmを更新して、見出しの表示が赤字に変わったことを確認してください。

うまくいかない場合は、「style.cssを保存したかどうか」「半角英数字で入力しているかどうか」「編集しているstyle.cssの入っているフォルダのcssZenGardenJpan.htmを開いているか」を確認してください。

head要素内のstyle要素に記述

head要素内にstyle要素を記述し、style要素内にCSSを記述します。そのページ特有のスタイルを使う場合に使用します。

<style type="text/css"> セレクタ { 宣言 }  </style>

style要素に対応していないブラウザでは、CSSが直接表示されてしまう可能性があるため、下記のようにCSSをHTMLのコメント(<!--と-->ではさむ)にしておく方がよいです。

<style type="text/css"><!-- セレクタ { 宣言 } --></style>

読みやすくするため、下記のようにCSSの前後で改行するのが一般的です。

<style type="text/css"><!-- 
セレクタ { 宣言 }
--></style>

例 style要素

css Zen Garden(日本語版)サンプルファイル cssZenGardenJpn.htmlのhead要素内に以下のstyle要素を記述します。

css Zen Garden(日本語版)サンプルファイル cssZenGardenJpn.html

<style type="text/css"><!--

--></style>

サンプルファイルには上記のstyleタグだけ記載してあります。

【課題3】cssZenGardenJapan.htmをエディタで開いて、上記の記述を確認せよ。

エディタを開いて、cssZenGardenJapan.htmをエディタにドラッグ&ドロップして開いてください。22から24行目に記述があります。

【課題4】cssZenGardenJapan.htmを編集して、下記を記述しなさい。

エディタを開いて、cssZenGardenJapan.htmをエディタにドラッグ&ドロップして開いてください。

css Zen Garden(日本語版)サンプルファイル cssZenGardenJpn.html

<style type="text/css"><!--
* { /* 全ての要素 */
    border:solid 1px #999999; /* 灰色の枠線 */
    margin:2px; /* 周辺余白 */
}
--></style>

sytle要素は記述済みなので、CSS部分だけを記述します。

今回は、コピー&ペーストを使ってみましょう。この授業では、サンプルを体験してもらう作業が多いため、 ショートカットキーの使用をお勧めします。

  1. 上記の「*」から「}」までの4行をドラッグして選択します。
  2. 「Ctrl」(Macはcommand)キーを押しながら、「C」キーを押してコピーします。(以後、Ctrl+Cと表記)
  3. cssZenGardenJapan.htmを開いているエディタに切り替えて、23行目をクリックしてカーソル移動します。
  4. Ctrl+Vでペーストします。
  5. Ctrl+Sで保存します。

ブラウザで開いているcssZenGardenJapan.htmを更新して、表示が変わったことを確認してください。

やたらといっぱい枠が表示されたかと思います。これは、すべてのタグに枠を引くスタイルを設定したからです。ボックス概念でページが構成されていることを確認できたかと思います。

うまくいかない場合は、「style.cssを保存したかどうか」「半角英数字で入力しているかどうか」「編集しているstyle.cssの入っているフォルダのcssZenGardenJpan.htmを開いているか」を確認してください。

各要素のstyle属性に設定(インラインスタイルシート)

設定したい要素に直接style属性として宣言を記述します。要素の特定の必要がないのでセレクタはありません。特定の要素だけで指定したい場合に使用します。

class属性やid属性で代替できることに加え、設定箇所が文書中になるため後から記述を探しづらく、お勧めしません。

書式は以下のようになります。

<要素名 style="プロパティ1: 値1; プロパティ2: 値2; …">

また、ヘッダ部分に下記を追加します。

<meta http-equiv="content-style-type" content="text/css">

例 style属性(インラインスタイルシート)

css Zen Garden(日本語版)サンプルファイルcssZenGardenJpn.htmlのh1要素に下記の赤字部分を追加してみましょう。

css Zen Garden(日本語版)サンプルファイル cssZenGardenJpn.html

<h1 style="color:blue;"><span>css Zen Garden</span></h1>

【課題5】cssZenGardenJapan.htmをエディタで開いて、上記の記述を記載せよ。

エディタを開いて、cssZenGardenJapan.htmをエディタにドラッグ&ドロップして開いてください。46行目あたりにh1要素があります。

h1要素に上記の属性(赤字部分)を追記して保存(Ctrl+S)してください。h1とstyleの間の半角スペースも落とさないようにしましょう。

ブラウザで開いているcssZenGardenJapan.htmを更新して、表示が変わったことを確認してください。

style.cssの設定(赤字)と重複していますが、h1要素の色は青字になりますね。

これは、記述場所による優先度があるためです。記述場所による優先度は、インラインスタイルシート>style要素>外部CSSファイルの順になっています。

詳しく知りたい人は「カスケード処理」で検索してみてください。

まとめとおまけ

CSSの編集作業はうまくできましたか?

CSSを使ったWebページ作りは、HTMLファイルのエディタ、CSSファイルのエディタ、ブラウザの3つを行き来しながらの作業になります。ウィンドウの切り替えが大変かと思いますが、慣れてください。

また、以下のショートカットキーはWeb作業に限らず便利ですのでぜひ覚えてください。Officeでも使えます。

  • Ctrl+Z: やり直し
  • Ctrl+X: カット(切り取り)
  • Ctrl+C: コピー
  • Ctrl+V: ペースト(貼り付け)
  • Ctrl+S: 保存
  • Ctrl+A: 全選択