変数

変数とは、何か値をいれておくことができる箱のようなものだと考えてください。 変数には変数名をつけて区別をします。

変数名のつけ方

変数名は英数字もしくは「$」もしくは「_」(アンダーバー) からなる文字列で表されます。ただし、数字から始めてはいけません。また、変数名は大文字と小文字の区別をしません。

変数名の接尾辞(推奨)

変数にいれるデータの種類をわかりやすくするように接尾辞をつけることが推奨されています。決まった接尾辞をつけると、アクションパネルでコードヒントを利用できるものがあります。変数名で変数に代入できるデータ型が決定されるわけではないことに注意してください。下の表では、前回示したデータ型よりも細かいデータ型が示されています。

接尾辞 データ型 前回のデータ型
_mc MovieClip ムービークリップ
_array Array 配列
_str String ストリング
_btn Button  
_txt TextField  
_fmt TextFormat  
_date Date  
_sound Sound  
_xml XML  
_xmlsocket XMLSocket  
_color Color  
_video Video  
_ch FCheckBox  
_pb FPushButton  
_rb FRadioButton  
_lb FListBox  
_sb FScrollBar  
_cb FComboBox  
_sp FScrollPane  

変数の宣言(宣言文)

変数を作成することを宣言するといいます。宣言文は以下の形をしています。

var 変数名;

一行で複数の変数の宣言を行いたいときには、

var 変数名1, 変数名2, 変数名3;

と記述します。ただし、変数に対するコメントを書きにくいのであまり一度に書くのはおすすめしません。

Action Scriptでは変数の宣言文は省略することができます。特に理由がなければ宣言する方が良いです。省略した場合の違いについては後述します。

(余談)

一般的なプログラミング言語では変数の中に入れるデータの種類を限定するためデータの種類を表す「型」を伴った宣言(「型宣言」)が必要になりますが、Action Scriptでは型宣言を行う必要はありません。変数に値を入れることで型が自動的に決まります。

Flash Action Script MX 2004から型付きの宣言文が使えるようになりました。

変数への代入(代入文)

変数に値を入れたいときには、

変数=値;

の形で書きます。これを「代入文」といいます。数学の「等しい」という意味ではないことに注意してください。

Action Scriptでは変数に値を入れることで変数のデータ型が自動的に決まります。

例)

a=5; // 変数aに数値「5」を代入。変数aは数字型に

a="Hello"; // 変数aに文字列「"Hello"」を代入。変数aはストリング型に

また、宣言文と代入文を同時に行うことで変数の初期値が設定できます。

var 変数=値;

の形で書きます。

変数の値の参照

代入文の右辺に変数を書くことで、変数の値を参照することができます。

y = x; // 変数yに変数xの値を代入

array[0] = x; // 配列arrayの0番目の要素に変数xの値を代入

また、関数の引数に書いて値を参照することができます。 trace()文の場合には、変数の値を画面に表示させることができます。

x="Hello, World";

trace(x); // 変数xの値を表示(「Hello, World!」と表示される)

デバッグ(プログラムの間違いの修正)の際に役立つので覚えておきましょう。